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臆病で夢や目標を叶えられない人へ。心のストッパーを外して実現へ導く〈スモールステップ〉のやり方

夢や目標を実現する方法として、定番の「やりたいことリスト100」。わたしも毎年やりたいことリストを作成してるが、やりたいことリストの作成だけでは、大きな夢や目標の実現がなかなか実現できないままだった。

そこでわたしが実践したものが〈スモールステップ〉というやつだ。スモールステップで設定した夢や目標は、加速度的に実現していった。

スモールステップが夢や目標の実現に効果的なのは、心のストッパーを外し、できることから始められるからだ。スモールステップの具体的な方法を紹介するので、ぜひ試してほしい。臆病なすべての人たちへ。


「やりたいことリスト100」だけでは叶わない夢や目標


スモールステップを試すことになったきっかけ。それは、「やりたいことリスト100」では「じぶんにとって本当に大切なやりたいこと」に何年も着手できていないことに気づいたからだ。

一昨年の年末。わたしは次の年の「やりたいことリスト100」を作成するために、これまで描いてきた過去数年分の「やりたいことリスト100」を眺めていた。そして、やりたいことリストの〈常連さん〉の存在に気づいた。

毎年挙がるけれど、やらないままになっている、やりたいこと。実はその<常連さん>こそ、本当にやりたいことだと自分でも分かっていた。見て見ぬふりをしてきたけれど、本当は心からやりたいと思っていること。

臆病なじぶんは「やりたいことリスト100」の中に「本当にやりたいこと」を忍ばせ、リストの中の「それっぽいやりたいこと」ばかりを達成して、小さな欲求を満たしていた。

「やりたいことリスト100をいくつ達成するかより、本当にやりたいことに向き合おう。」

そう心に誓ったわたしは「本当にやりたいこと」に集中して実現するために、これまでと違うやり方を試してみた。結果、本当に大切な夢や目標を達成することができた。

大きな夢や目標を実現できる人の共通点=成功法則

そもそも、大きな夢や目標を次々と達成できる人には共通点がある。いわゆる「成功法則」というやつだ。

最も有名な成功法則の一つが、「SMART(スマート)の法則」だろう。SMARTの法則は、次の5つの基準の頭文字をとっている。5つの基準を満たすように目標を立てることで、明確な目標を設定できるようになり、目標が実現しやすくなるという。

SMARTの法則の5つの基準

  • 目標は、具体的(Specific)か?

  • 目標は、測定可能(Measurable)か?

  • 目標は、達成可能(Attainable)か?

  • 目標は、現実的(Realistic)か?

  • 目標は、期限付き(Timeframe)か?

「スマート(SMART)の法則」は、つまり、「目標を達成可能な小さな目標に細分化すること」。いわゆる「スモールステップ」というやつだ。

わたしが昨年、本当にやりたいことを実現した秘訣も、この「スモールステップ」を設定したからだった。

実は、これまでやりたいことリストの作成だけでは夢の実現が難しかった要因も、この「SMARTの法則」で説明できる。やりたいことリストを作成することで、夢や目標を言語化(具体的)し、期限を設定する(期限付き)ことができる。けれど、SMARTの法則すべてはカバーできていないのだ。

心のストッパーを外して「スモールステップ」を踏む具体的な方法

夢の実現を加速化させる、たった二枚のシート

わたしがスモールステップを踏むためにやった、具体的な方法を紹介したい。必要なものは、たった二枚の紙と、スモールステップのワークをする1〜2時間程度の時間だけだ。わたしは、その作成した2枚のシートを手帳に挟み、毎日のように眺めていた。すると、何年も塩漬けだった目標や夢の実現が加速化していったのだ。

ちなみに、このワークは「「週4時間」だけ働く。」で紹介されている。「ドリームライン」というものだ。

以下、ドリームラインの具体的な作成方法を説明する。

STEP1:1年後と半年後、実現したいことは?

2枚の紙はそれぞれ、6ヶ月と12ヶ月のやりたいことリストの表になる。まずはじめに、それぞれの紙に半年後、1年後までに「欲しいもの」「なりたいもの(なりたい状態)」「やりたいこと」を5つずつ書き出していく。

やりたいことは、毎日したいことかも知れないし、死ぬ前に一度訪れてみたい場所かも知れない。

STEP2:なりたいものになるために、やるべきことは?

次に、シートに書いた「なりたいもの」(各シートそれぞれ5つずつ)について、「やるべきこと」に置き換える。

「なりたいもの」を頭のなかでイメージして、どんなことができるようになったら実現したといえるのか、じぶんが思っている理想の姿を描く。なりたいものを特徴づける具体的な行動はどんなものか?その状態になるために何をしなくてはならないか?理想の姿になったときの具体的な姿、言動を言語化する。

例えば、「英語ペラペラになる」といっても、人によってゴールのレベルや方向性は違う。海外の友だちを作って10分会話できることなのか、仕事で英語で契約交渉することなのか、といった具合に方向性とゴールを設定する。

このステップによって、曖昧だった理想像を明確なゴールに定義していく。すると具体的なやるべき行動が見えてくる。

STEP3:最も重要な夢、ベスト4は?

次に、各シートに記した「欲しいもの」「なりたいもの(なりたい状態)」「やりたいこと」の中から、一番ワクワクする、もしくは重要な夢を4つ選んで、丸をつけるか蛍光ペンでマークする。つまり、6ヶ月と12ヶ月の各シートでそれぞれ 15個のやりたいことの項目から重要な4つの項目に絞る。

このとき、わたしは、それを達成したら他の項目も実現する、または実現に近づくような、『重心』を考え、4つに絞っている。

「重心を考える」方法は、USJ再建で有名な森岡毅氏が語っていた課題解決の考え方を参考にしている。森岡氏は課題解決策を検討する際、たくさんある課題のなかから、三角形でいうところの〈重心〉を捉えることを大切にしているという。そこを抑えれば他の課題も軽くなるような、課題の中心のような項目だ。

わたしは夢や目標についても、この重心の視点を意識している。一つ実現すれば他の項目も実現できる、または実現に近づくような、願望の重心はどれか。すべてに繋がりを与える、取り組むべき重心を捉えるように意識している。

このステップによって、じぶんの願望の重心を捉え、優先度、重要度が高い願望を客観的に知ることができる。

STEP4:夢にかかる費用は?

ここからが、ドリームラインの特徴だ。

STEP3で絞った4つの項目それぞれについて、どんな費用がかかるか、それは合計でどれくらいになるかを算出する。そして、合計から、ひと月あたりの目標金額(目標収入)、さらに1日当たりの目標金額を算出する。

これは心のストッパーを外す作業としてとても重要だ。
わたしも含め、多くの人は欲しいものや実現したいことについて、合計ばかり考えてしまう。そして、到底手が届かない、と諦めてしまう。12ヶ月後に叶えたい夢なら、合計を12で割って、一ヶ月あたりに必要な金額を算出する。毎月その金額を目標や夢のために貯めるか、収入として得ることを目標にする。

STEP5:3ステップの行動を決めて、やる

個人的に最も影響を受けたのが、このステップだ。STEP3で絞った4つの項目それぞれについて、3ステップ(今日、明日、明後日)でやる行動を決め、行動する。今日については、「今すぐやること」を書き、今すぐ実行する。

行動はじぶんにとって心理的なハードルが低く、やりやすそうなことにする。時間も5分程度でできるような、すぐできるとても簡単な行動を設定する。

行動できない原因は、じぶんではなく目標設定にある

大きな願望を、簡単で具体的な、すぐに実行できるレベルの行動に落とし込む。そして、すぐに実行する。

このスモールステップ法は、わたしの性格にとても合っていた。真面目で、完璧主義ゆえに理想が高すぎて、でも臆病だから、はじめの一歩がなかなか踏み出せないタイプの人間にとても合っていると思う。

なぜなら、もしつまづいたり立ち止まってしまっても、それはじぶん自身の問題ではなく、目標設定のやり方が間違ってると捉え、目標設定の修正に注力できるからだ。

もし設定した行動が数日経っても実行できていなくても、わたしは3日坊主だとか、行動力がない、勇気がない、といってじぶん自身を卑下したり、自己肯定感を下げる必要は全くない。

スモールステップの設定の仕方が間違っているから、実行できるまで目標設定を見直し続ける。設定した行動が今すぐできないのであれば、はじめの一歩の設定を見直す。もっと簡単で、すぐにできる、ハードルの低い行動を設定し直せばいい。

例えば、英語の勉強が毎日続かない場合。一日あたりの英単語数やページ数、時間といったタスクをじぶんにとって毎日続けられるレベルに減らしていく。

大事なのは、小さなはじめの一歩を踏むこと

まず、はじめの一歩に焦点を当てる。
そして、今すぐはじめの一歩を踏み出す。

スモールステップ法は、はじめの一歩をとても重視している。なぜなら、はじめの一歩を踏むのが一番ハードルが高いから。すでに動いているものよりも、止まっているものを動かす方が、より大きな力が必要だ。

小さなはじめの一歩を踏みだすことさえできたなら、あとは次の展開に従って、次にやるべきことが見えてくる。そして、次の行動へとつながっていく。 

だから、最初の、小さくて簡単な3ステップだけを決めておけばいい。

「曖昧な願望」から、「明確な工程」へ。目標実現の高速化

多くの人が描いている夢や目標は、実は意外と、輪郭の曖昧な欲望や願望のままだったりする。はじめの一歩から3ステップくらい進むころには、曖昧な願望は、明確な工程へと姿を変える。

次々とやるべきことが見えてきたら、TO DOリストにまとめればいい。ひとつずつクリアしていけば、夢や願望は実現に向けて加速度的に進んでいく。


このスモールステップは、勉強や資格試験、仕事でもとても役に立つ。

目標に一歩でも近づくために、今日何をすればいいのか、何ができるのか。

どんな小さな行動でもいいから、とにかくできる行動を考えて、行動を積み重ねていく。

そこには、やる気も勇気も、必要はない。

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