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マーケティング~ブランド②

ブランドとは、
アメリカのマーケティング協会の定義によると、
個別の売り手もしくは売り手集団の財やサービスを識別させ、
競合他社の財やサービスと区別するための名称、言葉、記号、シンボル、デザイン、あるいはそれらを組み合わせたもの
のことです。
企業において、また、個人においてブランディングを考えるためのベースとなる
ブランドとは」を中心にまとめました。
先日8/22(土)に投稿したマーケティング~ブランド①からの続編です。
https://note.com/akko_iw/n/n0244a55d59e9

3.ブランド戦略と理念
ブランドは、
どのような企業なのか、
どのような形で社会に価値を提供するのか、
企業のアイデンティティとの整合性を求めます。
ブランド戦略は、
企業理念の直下に位置づけられるべきものです。
ブランド戦略とは、
消費者をはじめ、
取引先などの社外の人から社内の従業員も含めたすべてのブランドに対する認知や連想を確立・強化するため、
感情も含めた感覚や概念を必要十分なレベルで共有可能にするコミュニケーションを確立するものです。
ブランドは、企業側の意思と受け手側のパーセプション(認識や認知、または知覚)が重なるところで構築します。

4.ブランド戦略の要素
ブランド戦略が満たすべき構成要素については、
経験価値マーケティングの大家であるバーント・H・シュミット教授が用いている3つの概念、
①ブランドコア、②ブランドパーソナリティ、③ブランドポジショニングを使って説明します。
ブランド戦略の最も上位には、①ブランドコアがあります。
例えば、
ハーゲンダッツは純粋な至福をブランドコアにしているそうです。
ブランドのエッセンスを抽出したもので最も抽象度の高い階層であり、
通常はいくつかの形容詞や名詞で表されます。
②ブランドパーソナリティは、
コアよりもブランドに具体性を持たせ、
よりイメージを共有しやすくするために作られます。
例えば、ハーレーは野性的で独立心が強く自由を求めた漢が思い浮かびます。
③ブランドポジショニングは、
顧客の頭の中にブランドのイメージを形成するための要素をまとめることで、
多くの場合文章で表現されます。
例えば、スーパードライはキレがありさわやかな大人の辛口のイメージを思い浮かべます。

5.ブランド戦略の実行と調査
ブランド戦略を実行する上で、名称、シンボル、サウンドロゴ、形状、スタイルといった長期的な要素
パーケージデザイン、プロモーション、PR、プレゼンテーションのデザインといった短期的な要素があります。
実行において気を付ける要素は次の5つです。
・ブランド戦略との整合性がとれていること
・それぞれの手法の特徴に応じて最大限の効果を引き出すこと
・細部にまで気を使うこと
・目的がわかりやすく、目的に合っていること
・結果を測定できること
顧客がSNS等様々な接点があるため、ブランド戦略の整合性を特に意識します。
ブランドを望ましい状態にまで育て、維持していくには、
継続的に自らのブランドの現状を調査(ブランドヘルスチェック)、把握しておくことです。

まとめ
ブランドは、
消費者との間に生まれる絆、その絆が持っている感情的な価値を指します。
ブランドは、
企業により多くの収益をもたらすために欠かせません。
ブランドは、
顧客に理解・評価されて初めて意味を持つ
ものです。
個人ブランディングを考えた時、ブランド戦略をどのように立案して実行していけば良いか?
① ブランドコアを決める
自分が伝えたい、実現したい価値やブランドの世界観から、コアとなるメッセージを作ります。
② ブランドパーソナリティを決める
自分は何の専門家であるか、
どの分野の何なら勝負できるのかを定義します。
努力しないと出来ないことは継続しないので、
努力せずに出来てしまうことの中から選びます。
③ ブランドポジショニングを決める
なぜ顧客に対して価値を提供できるようになったのかを
自分の経験やスキルから提供価値までのストーリーを持ちます。
④ 情報発信手段と方法の最適化を行う
情報発信を最適な方法を選択して継続します。

個人ブランドを構築するには、
長期にわたって地道に価値を育てていくブランドマネジメントが不可欠です。
信用、信頼を忘れず、ブランドを構築していきたいと思います。