二十四節気ヨガ 「大暑 土潤溽暑」
猛暑、極暑、炎暑、酷暑、
そして「溽暑」
暑さのピーク大暑 七十二候では土潤溽暑
「溽暑」とは湿度が高く蒸し暑いこと。
カラッとした暑さではなく、土の中もじっとりと湿度が高く蒸し暑い状態、
まさに今の日本の気候です。
こんなに暑いとキッチンに立ち火を使って調理をすることも辛いですね。
最近のメニューは簡単なものばかり、短時間で調理できるものばかりになってしまっています。
食欲も減退している今の季節におすすめなのが、日本の代表的発酵食品
「ぬか漬け」です。
定番のきゅうり、にんじん、なすなどの夏野菜のほか
玉蒟蒻もとても美味しいです。
また、切ってみたら硬かったアボカドも栄養たっぷりの美味しいぬか漬けになります。
ぬか漬けに納豆と味噌汁、そしてご飯、和朝食の定番メニューは発酵食品たっぷりなのです。
日本人の健康を支えてくれている、日本食になくてはならない発酵食品。
和食に使われる調味料、味噌、味醂、醤油、酢、酒は全て発酵食品ですし、
出汁を取るのに欠かせない鰹節も世界一固い発酵食品と言われています。
納豆や梅干し、そしてぬか漬けも発酵食品です。
発酵とは自然界の菌や微生物、酵母などが持つ酵素の力でタンパク質などを分解し、人間にとって有益に変化することです。
つまり、
発酵とは、微生物や菌が人間に有益な物質を作り出すこと
腐敗とは、微生物や菌が人間に有害な物質を作り出すこと
なのです。
例えば牛乳をただ放置して雑菌などの腐敗菌が入ってしまうと腐った牛乳になり、それを飲むことでお腹を壊し、食中毒になる可能性もあります。
しかし、乳酸菌という有益な菌によりヨーグルトやチーズに変化していくのです。
発酵食品を作る代表的な微生物
「細菌」
様々な種類がありそれぞれ作用が異なります。代表的なものが以下です。
・乳酸菌
ヨーグルト、チーズ、漬物、ぬか漬け、味噌、ザワークラフト、キムチなど。
整腸作用があり、ビフィズス菌、ヤクルト菌など100種以上ある
・納豆菌
大豆タンパクを分解し納豆を作る。
・酢酸菌
アルコールを酢酸に変えて酢を作る。
米酢、りんご酢、ワインビネガー、ナタデココなど。
「酵母」
ブドウ糖をアルコールと炭酸に分解する微生物。
ビール酵母、パン酵母、清酒酵母などがある。
「カビ」
デンプンを糖に、タンパク質をアミノ酸に、脂肪を脂肪酸に変え
分解後は、アミラーゼやリパーゼといった分解酵素が生成される。
麹菌、紅麹菌など味噌や醤油、味醂、米酢など和食に欠かせない。
発酵食品の効果効能
発酵により栄養素が増し、吸収力も上がるため様々な効果があります。
・腸内環境を整える
・免疫力の向上
・脂肪の分解を促す
・生活習慣病の予防
・肌の調子を整える
・ストレス緩和
など体を整える作用のほか、
うまみ成分が増して美味しく食べられるという効果もあるのです。
「発酵か腐敗なのかを分けるのは科学ではなく、文化である」
発酵学者、小泉武夫氏の言葉です。
体に有益かどうかを見分けるのも難しいですし、食文化によって様々な価値観の違いがあるのです。
日本人が好む塩辛など魚介類を発酵させたものや、納豆などは、食べる習慣がない人たちにすれば、腐った魚、腐った豆、としか思えないでしょう。
海外の発酵食品、例えば強烈な匂いの臭豆腐は食べる勇気が出ないものです。
また、発酵食品は発酵しているので腐らない、というのも間違いで、
適切な作り方や適切な管理下でないと、雑菌が侵入して腐ってしまうのです。
発酵が終わった後、寝かせておくことによって風味や品質が良くなることを熟成と言います。
味噌は熟成期間によって風味、色合い、香りなどが変化していきます。
チーズも熟成の違いによっていろんな種類のものが生まれます。
体に良いものを食べ、栄養素がしっかり吸収されるために、
今日のヨガポーズは内臓のマッサージ効果のあるものです。
タオルやボルスター、座布団などを下腹部に当てて「マカラアーサナ」うつ伏せのワニのポーズをとり、呼吸を深めながら自身の体重で下腹部を刺激します。
呼吸で内臓をマッサージします。
屍のポーズと同様に全身の力を抜いて、足は親指を近づけるようにして内股にして臀部、内腿の力を抜きましょう。。
腹部にあるツボを刺激し、
腹部を通る脾胃経を刺激して流れを良くする効果もあります。
胃は飲食物を受け入れそれを消化して小腸に下ろす、
脾は飲食物(水穀)から栄養分(精微)を作り全身に送る役割をしています。
臓器としての脾臓は古くなった赤血球を処理し鉄分を再利用し、また血小板の貯蔵庫でもあります。
このポーズは食後はさけて食事の間や空腹時が効果的です。
お腹が重たかったり滞りを感じる時に試してみてください。
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