医大生からの手紙
こんばんわ。
今週、3日間という短い間でしたが、
医大生の看護実習というものを担当しました。
コロナ禍で、3年ほど来ていなかったそうですが、
医師に看護実習?
と疑問に思う方も多いと思います。
この研修の目的は、
患者さんとのコミュニケーション。
早期から現場の様子を体験する…という目的らしいです。
実際、何をしてください…
というような事細かな実習計画はなく、担当する看護師によって、その内容はさまざまな様でした。
患者さんも、協力して下さり、入院中の苦痛や
経過など、事細かに語っていただきながら、
初めてのコミュニケーションを、楽しんでいる様に見えました。
若い2人でしたが、礼節をわきまえた学生さんで
何より、患者さんのお話に一生懸命耳を傾ける
その姿勢は、私自身初心に帰る気持ちでした。
疾患をもった、「人」を見ているということ。
私は、それを1番伝えたかった。
以前の記事にも書きましたが、医療者は
人を相手にするのです。
向き合うべきは、病気ではなく、
病気を持った「人」を
全人的に診る医師になってほしい。
そんな気持ちが、伝わってくれたら。
そんな気持ちでした。
そして、コミュニケーションを主軸に考えた時
医師が相手にするのは、患者だけではありません。
コメディカルチーム全体とのコミュニケーションも学んでもらうために、認知症のケアチームラウンドにも参加してもらいました。
1人の人に、時間をかけて、多角的な視点で
カンファレンスをする。
そんな事も、吸収してもらえたのではないかと思います。
最終日に、2人からメモの切れ端に書いた
手紙を受け取りました。
裏表にそれぞれ書いてくれた感謝の言葉は
私にとって、ただの感謝の気持ちだけではなく
2人と向き合えたこと
想いが伝わったという合格点を貰ったような
そんな喜びがあります。
人に気持ちを伝えることの大切さや
その人の気持ちに耳を傾ける、本当の意味での傾聴
を、学生達は私に見せてくれた。
私にまた、毎日を頑張る力をくれました。
そして、言葉は本来、人を傷つけるものではなく
こういうためにあるんだと、見つめ直すいいきっかけを、私にくれました。
大きな大きな贈り物をくれた2人に
私も、本当に
ありがとうです。
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