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「よる」【詩】

おまえがかける
よるのさかみちを
とおくでみつめながら
このくらやみが
音をたててくずれてゆく
よみかけの本のページをめくっても
もうなんにもはいってこない
ああ こんなにもはなれているのに
おまえのことばかり
あまどをとざしたやみのなかで
やがてあける そうだ あけるとしても
おまえのいない朝なんかは
きのういじょうのいみをもたない

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