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開かれた窓から 月あかりが差し込むたび 机の引出しのなかのノートの文字たちは そこに書きな…
うみのものとも やまのものとも知れない あなたは 母のものでも 父のものでも ないのかもしれ…
アイナ おまえはどうして おまえはどうして目をとじる せっかく開いた目をとじる まるでその…
だれも笑わなくなったこの街で わたしはコメディアンに就職します だれもいなくなった地下鉄…
手をひかれ 川あかりの夏 雨……のにおいが急にきて どこへ駆けだすのか そんなにあせらない…
ある雨に打たれて わたしは 自分が木だったことを おもいだした ある木に触れて わたしは 自…
おまえのからだに触れた刹那に 雷鳴をきいた 嘘じゃない あれからおれは狂人のように 永遠の坂道をかける 息をきらし 目をこらし ああ おれは串刺しにされ 干からびた虫ケラのように 嫌な匂いをまき散らすだけまき散らし おまえに嫌われ これが生命というなら ああ 燃え尽きてやろう いっそ血しぶきをあげて おれは腐りきった嘘のように すかすがしく たくましい虫ケラ おれの歌は雷鳴 そうだ、ことのはじめの雷鳴 あのとき おまえのからだに触れ 雷鳴をきいた 嘘じゃない
あなたのかたちが好きです わたしは あなたのかたちにはめられて わたしのかたちをうしなって…
ナーシングホームの あかるく閉ざされた部屋 高い声の人たちが去り ふいにふたりぼっちになる …
おーい あんた やさしくされたいんならね まずはやさしくしなきゃだめだよ そんなに暑かった…
おまえのからだをじっとみてると ひとつとしてまっすぐな線のないのに気づく あらゆる曲がった…