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詩です。

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自作の詩、または「詩のようなもの」をあつめました。
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2024年4月の記事一覧

「けうなふたり」【詩】

ほんとうのともだちは あなたのはなしをさいごまできいてくれたひと あなたの長いはなしを う…

桑島明大
6か月前
21

「魔女」【詩】

魔女にはじめてあいました ある暑い日の昼下がり あなたという魔女に わたしはあなたが魔女で…

桑島明大
6か月前
27

「朝」【詩】

どうしたの 夜明けみたいな顔をして いまだに月がひっこまないから きみはきのうなのか きょ…

桑島明大
6か月前
30

「冗談」【詩】

ナーシングホームの あかるく閉ざされた部屋 高い声の人たちが去り ふいにぼくらはふたりぼっ…

桑島明大
6か月前
21

「ほんとうのこと(ことばについて)」【詩】

寝たきりの おじいちゃんがしゃべった ことばではないことばをしゃべった よく晴れた春の朝だ…

桑島明大
6か月前
39

「きせつはずれのうみ」【詩】

きせつはずれのうみがすき きせつはずれのなみおとが せなかをおしてくれるから ちょうしはず…

桑島明大
6か月前
22

「よびごえ」【詩】

あっきー、と よばれたから ふりかえる あっきー、と よばれなくても ふりかえる この道は こんなところまで つづいていたのか ああ、お星さま あなただったのですか たったひとりで歩いてきたとおもっていた ついてきてよ、と よびかけてみる それは 一瞬、きらめいて またまっくらな空にもどる 道は雲をつきぬけ 海へとつづく なんにも怖くないぼくに 怖いものがあるとして それは じぶんを 忘れてしまうこと この道の途中で じぶんを忘れてしまうこと

「声」【詩】

隣席。 高い声でよく笑うママ友と よくある愚痴話に興じていた女が ふいにかかってきた電話に…

桑島明大
6か月前
26

「手のなかの歌」【詩】

やけに懐かしいぬくもりが 離れていった この手を見つめ わたしがいえるのは ただ サ、ヨ、…

桑島明大
6か月前
23

「ひとつの詩」【詩】

わたしは信じる。 偶然、そこにある 百万の詩よりも 苦労のはてに 守り抜いた ひとつの詩を …

桑島明大
6か月前
26

「手」【詩】

その手が おもしろい あたたかかったり  冷たかったり 笑っていたり  怒っていたり ときどき…

桑島明大
7か月前
25

「23.4」【詩】

みんないびつで みんないい みんな斜に構えて生きている その証拠に 地球儀だって首をかしげ…

桑島明大
7か月前
19

「句読点」【詩】

あなたの落としていった句読点が 毎晩わたしのところにきて 愚痴ばかりこぼしていきます はっ…

桑島明大
7か月前
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