【ザ感想】関心領域 ~ アイディアが凄いっ!アカデミー賞長編外国語映画賞を受賞したドイツ語映画を、意識低い系が観てみた。

編集後記

僕は確かに、あの105分の間、あの家にお邪魔してた。あの家で生活させてもらった。
祖父母の家に行けば暇だ。
何も起こらない。
眠たくもなる。
そういうもんだ。
ウトウトもした。
それが他人の家に滞在するということだろう。

他人の感想やレビューは、動画にするまで見ないようにしてる。だからこの動画をアップした後に他者のレビューを見て驚いた。
ドラマ性やエンタメ性だけで映画の良し悪しを判断してる人がいるのには驚かないが、映画垢やライターを自称する人までがそんなことを言ってた。

確かに、動画でも話した通り、
その二つを期待すれば間違いなく退屈だ。
僕もそうだった。
が、退屈かどうか、時間の流れが早いか遅いかと映画の良し悪しは違う

これは“ただ、アウシュビッツの隣の家に訪問する映画”だ。

外国の言葉もわからない、文化も知らない家にお邪魔したことはあるだろうか?
最初はわからないことも、だんだんとわかってきて、時には
ヤバいことってわかったりもするあの感じ。

そういう作品にドラマ性は不要。
映画館に入り出ていくこと自体が体験であり、それぞれの観客の中にドラマがある。そんな映画だった。

怖かった
眠かった
わけわからなかった
退屈だった

全部が体験
全部がドラマ

プロット展開や
キャラクターのエモーションの起伏
エンタメ性
これらをうまく三幕構成に乗せた映画だけがいい映画ではなかろうと思う。

この動画シリーズの性質上、映画館を出た直後の感想しか残せないのでこうして暫く時間が空いてからの気持ちを追記している。
驚くことに、この映画体験は見終わって4日経っても続いてる。そして、その経験は変質し続けてる。

今では、あの日、あの家に行った日が現実と錯覚してしまっている。
塀の奥から聞こえた音が
時折、脳裏に思い返される。

映画の音ではなく
体験した音として…

数年したら、脳が誤解して
僕はアウシュビッツの隣の家にいたと記憶が上書きされてるかもしれない。
凄い映画だ

この映画は、強制収容所の隣の豪邸に宿泊する映画だ。
今なら一泊2000円で誰でも訪問できる。

それがわかるようなサムネにしてみた。
至って真面目だ。

低いレビューは気にせず
2000円のチケットを予約して
今すぐ訪れてみて欲しい。
自宅では絶対にダメなのだ。
訪問することに意味があり、体験することに意味があり、それが経験になる。

退屈になるかもしれないが
それを含めて
記憶に残る経験が得れるはずだ

もう一度言いたい、
凄い映画だ

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