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お義母さんの言葉
盛岡に住むお義母さんが、産後の助っ人に来てくれてから、もう10日以上が経ちました。
料理に洗濯、買い物、保育園の送り迎え…と、これまで私が1人でやってきた家事のほとんどを、今はお義母さんがやってくれています。文句も愚痴も言わず、恩着せがましくもなく、毎日淡々と。本当に、感謝しかありません…。
東北からはるばる産後の助っ人にやってきてくれているお義母さん。家事全般はもちろん、息子の相手もしてくれる。
— たにむら あすか/ライター・編集者 (@AKKA1027) September 16, 2019
毎日感謝しっぱなしなんだけど、さらに最近気づいたのは、新生児の娘を勝手に抱っこしたり、お世話したりしないこと。私からお願いするまで絶対手を出さない。姑のお手本みたいな人だ。
実母からも「良いところに嫁いだねぇ…」としみじみ言われるくらい、素敵な人です。ユーモアもあるし、懐は深いし、働きながら女手一つで子ども3人を育ててきたバイタリティーもある。そして、50代後半の今もノースリーブ+白パン姿が似合う、かっこいい女性。私にとって、まさに理想の母親像です。
そんなお義母さんが今日、ふと遠い目をしてこぼしました。「子育てで、今になって後悔してることがあるのよね…」と。
どんな後悔か気になったので聞いてみると、返ってきたのは「もっと子どもたちを抱きしめてあげればよかった」という答え。
早くに夫を亡くしてシングルマザーとなり、小さな子どもたちを1人で育てなくてはならなかったお義母さん。「当時の記憶があんまりないのよ(笑)」というくらい、子どもたちが大きくなるまでは毎日とにかく必死だったそうです。
生活すること、子どもたちを養い育てることに一生懸命になっていて、子ども一人ひとりとのスキンシップはおざなりになっていたのだとか。
「気づいたときにはもう、全員『抱っこなんてそんな恥ずかしいことやめてくれ』って言うような年齢になってたのよねぇ…」と、ちょっと寂しそうに笑っていました。
どんなに忙しくても、ちょっと立ち止まって抱っこする余裕くらいはあったはずなのに。なぜ当時の自分はそれができなかったのだろうと。お義母さんの中には、そういう後悔があるみたいです。
我が家に助っ人に来てくれてから、私が息子に時折「抱っこ!」とせがまれ、その場でギュッとする姿を何度か見かけ、昔のことを思い出したよう。「私も同じようにできていればね…」「子どもが小さい時代なんて、あっという間に過ぎるのにね…」とため息をついていました。
そして、こんなアドバイスをくれたんです。
「抱っこをせがまれたら、ちょっとの間でもいいからしてあげてね。今やってるみたいに。」
普段は冗談を飛ばし、明るくニコニコと笑っているお義母さん。珍しく後悔がにじんだその言葉には、いつも以上に重みがありました。
息子と抱っこできるのは、今のうち。「抱っこなんて、いつでもできる」とは思わず、期間限定のスペシャル特典なのだと心に刻み、求められるうちにしっかり堪能しておきたいと思います。
むしろ、せがまれなくても、こっちからどんどん積極的に抱きしめていこう。「もう離して」って言われるまで、ギュッてしとこうかな(笑)。
ここまでお読みいただきありがとうございます!普段はクライアントワークが多いので、自分の感性や気持ちと向き合い、表現する場としてnoteを活用したいと思っています。サポートいただいた分は、子どものおやつかオムツに変身するかもしれません(笑)。