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【コラム】価値の提供

 あるYouTubeの動画を見ていて、「我々が苦しむのは自分のことしか考えていないからだ。他人へ価値の提供ができているかだけを考えれば問題ない」というようなことが言われて、そのとおりだなあと思います。

 人は自分が満たされているかどうかが大事です。
 お金も、恋愛も、友人関係も、家族も、食欲も全て自分が満たされているかどうかを考えてしまいます。そして、他人と比べる場合も、他人と自分を基準にして比べてしまいます。

 でも、世の中はギブアンドテイクでできていますから、「はたして自分はほしいと思っているものと見合うだけの価値をちゃんと社会や人々に提供できているか?」というところが大切だと思うわけです。

 なろう系がいくらバカにされても売れるのは、やっぱりそういう物語を望む人たちがいるわけですし、noteでビジネス系のハウツーみたいな記事が売れるのはやっぱりそういう情報をほしがる人がいるわけです。

 武井壮さんも「陸上のマイナーな競技でいくら結果を出しても、俺は1円も稼ぐことができなかった。だから、人に必要とされる場所で頑張って、その結果稼ぐことができた」というようなことを述べています。

 この考え方には賛否はあるかと思いますが、「お金を稼ぐ」という点においては正しいと思います。

 私が今シナリオライターとしていろいろとお仕事をしておりますが、基本的にクライアントさんの求めるものを提供しています。
 自分の好みで好き勝手に書いていたら仕事として成り立ちません。

 では、どんなものが価値となるか並べてみたいと思います。

 YouTubeがわかりやすいかと思いますので並べていきたいと思います。

・情報系(本やゲームや映画の紹介・ビジネス情報・運動・海外文化)
・勉強系(ビジネス・学校の学習・動画やイラスト制作などのハウツー)
・ニュース系(一般ニュース・ゲームや映画の新作ニュースや話題)
・旅行系(鉄道・テーマパークの紹介・国内や海外の散歩動画)
・エンタメ系(ボイスロイド劇場・YouTubeのマンガ・自主制作動画)
・料理系(料理の作り方など)
・癒やし系(癒やし音楽・猫や犬動画・自然音と動画)
・レビュー(映画やゲーム・商品・ニュース)
・お笑い系(お笑い芸人の動画)
・ゲーム実況系
・自己啓発系
・生き様系(配信者本人が興味の対象となっている)

 大まかに分類してみましたが、こういうのが混ざり合ってそれぞれの動画をつくっていますよね。

 例えば、中田敦彦さんのYouTube大学やメンタリストDaigoさんは本や論文の紹介による授業をメインとしていますし、カジサックさんは対談がメインとなっていますし、宮迫さんはゲーム実況などいろんなことをしていて、どちらかというと宮迫さん自身を見たい人が多くなっています。

 芸能人ではなくても、テーマパークや地方の散歩動画を流すチャンネルもまた人気になっています。特にコロナで気軽に遊びに出かけにくい状況では、求められる動画ではないでしょうか。

 特別な例としては、その人の生き様やその人自身の魅力で売っているものもあります。
 芸能人や一部のYouTuberはまさに自分の人生や生活をエンターテイメントとして売っているところもあります。
 視聴者は「この人を見ているだけで楽しい」「この人なら何か面白いことをやってくれそう」というまさにカリスマ部分に価値を見いだしているわけです。

 このようにYouTubeの人気動画というのは、視聴者に対して「価値」を提供しているわけです。

 だから、登録者数が増えて、お金や知名度につながっているわけです。

 そう考えたときに、「果たして自分は人々に「価値」を提供できているのか?」という疑問が浮かんでくるわけです。そして、「どんなもので「価値」を提供するかについて、ちゃんと考えているか?」と思いました。

 もちろんある程度「価値」を提供しているので、お仕事をいただいているわけですが、より大きな報酬や人気を得たいのであれば、それ相応の価値が必要となってくると思うわけです。

 会社に勤めていても同じことが言えます。
 会社にとってより大きな収益をもたらす人物だからこそ、お給料が多くもらえるわけです。

 また、現状に不満があるのであれば、不満ばかり口にするのではなくて、違った方法を模索しなければいけないわけです。

 それは客に媚びろとか、やりたいことを諦めろ、というわけではありません。「どうやったらお客さんが喜んでくれる内容にできるか?」ということが大切なのです。

 例えば、自分が最高に面白いという物語をつくっても、自分だけが楽しいのでは誰もお金を払ってはくれません。けれども、他の人にとっても面白くなれば、お金を払ってくれるようになります。

 頭を働かせて戦略を練って勉強してトライアンドエラーで取り組まなければいけないのです。

 別に「価値を提供できていないから、その人は生きる価値がない」というわけではありませんし、「同年代や自分よりも若い人が人気だから、その人よりも自分は価値が低い」というわけでもありません。 

 劣等感に苦しんでいるときは、自分の内側に目を向けています。また、望むような結果が得られなかったときも自分のことを考えています。

 そうではなくて、「どうやったら相手に価値を提供できるか?(喜んでもらえるか?)」という外側に意識を向けることも大切だということです。

 それは見返りを求めることのない奉仕の精神に近いと思います。

 世の中の成功者は、より多く相手にギブする人だといいます。

 ただ、失敗する人もギブする人だといいます。

 それはギブする相手を間違えたからだそうです。

 世の中には搾取ばかりしようとする人もいるそうです。 
 ブラック企業みたいに不当に安い値段でこき使おうとする人たちです。

 こうした人たちに利用されてしまうと、せっかくの努力も無駄になります。そんなことにならないようにもっと幅広くいろんな活動をしていくことが大切だと思います。

 そうした経験値によって「これはないな」という取引先や会社とは縁を切ることができます。あるいは、値段交渉をすることもできます。

 話がそれたので戻します。

・自分が他の人や社会に提供できる価値(商品)は何か?
・どこに向けて価値を提供するのか?(自分の商品に需要があるのか?)
・搾取されないように幅広く価値を提供できているか?

 といったことをあらためて自分に問い直した方がよいと思います。
 そうすれば、給料が安い・報酬が安い・こんなに頑張っているのに報われない、といった不満がなくなるかと思います。

 私自身、今の自分の状況に不満を感じておりますが、不平不満の愚痴ばかり言うのではなくて、状況を改善するためには何ができるのかといったことをあらためて問い直して行動していく必要がありそうです。

 最後までご覧いただきましてありがとうございました。

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