【発達支援】子どもが嫌がる歯磨きの攻略法
この記事は、子どもの身辺動作、特に歯磨き動作の自立を考えている保護者向けに書いています。
歯磨きが短時間で、ほとんど磨けていなくて、虫歯が心配
虫歯ができているけど、歯磨きの大切さを理解してもらえない
仕上げ磨きを嫌がり、口を開けてくれない
目に見えるところしか磨かない
子どもに歯磨きをする時に、誰でも一度は考えたことがある悩みではないでしょうか?無理やり歯磨きをすることで余計に嫌がるなんてことも・・・。
子どもが自分で歯磨きをやってくれるようになる、ポイントをまとめてみました。参考にしてみてください。
歯磨きの土台作り
お口の中には菌がいる事は、みなさんご存じかと思います。では、どのくらいの菌の数がいるのでしょうか?下のような表になります。
よく歯磨きをする人でも、うんち1グラムに含まれる菌の10万倍にも匹敵するんですね。お口の中がいかに汚れているかよく分かります。
しかし、口の中の菌は目で見ることが出来ません。お口の中が見えない菌で汚れていると分かるには、前回の記事で紹介しましたね。ぜひ、参考にしてください。
乳歯の役割
乳歯は、生後6カ月ごろから生えはじめ、2~3歳までに上下合わせて20本が生えそろいます。このことは、皆さんご存じかと思います。しかし、この乳歯には、色んな役割があります。
食べ物を噛む
食べ物をしっかりと噛むことで、内臓での消化を助け、吸収しやすい形にすることが出来ます。発音を助ける
食べ物をしっかりと噛むことで、舌と頬、顎の協力し合った運動が促され、発音が明瞭になります。顔の形を整える
更に、固いものを噛むことで、顎の成長を促し、将来の歯並びや顔の形にも影響を与えます。永久歯が生える時の道しるべになる
むし歯などで乳歯を抜いてしまった場合、永久歯は生える場所の目印を失って、これが歯並びを悪くする原因になることがあるため、乳歯には永久歯がきれいに生えるための道しるべになります。
歯ブラシの使い方
歯をきれいに磨くためには、『ペングリップ』や『パームグリップ』と言われる持ち方が、理想的だと言われています。そのためには、手や指の発達が必要になります。
簡単に手の発達について確認してみましょう。上の図の『ペングリップ』に近い握り方ができるようになるまでには、このような発達を遂げていきます。
1~1歳6か月
1歳7ヶ月~2歳
2~3歳
3~4歳
このように、指先で物を握れるようになるためには、まずは手のひらの広い面で物を握れるようになる必要があります。そして、徐々に器用になっていき、指先の狭い面積でも物を握れるように成長していきます。
まとめ
歯磨き動作が自立するためには、お口の中の構造(歯並び)と手指の機能(手の発達)、認知(気づき:象徴機能)が必要になるんですね。
どれか1つが欠けても、歯磨きがうまくいかなかったり、虫歯になったりと、子どもにとって悲しいことになってしまいます。
歯磨きを習慣にするためには、ごっこ遊びや、全身を使った遊びを経験することと、歯が生えてくる適切な時期に、親子で無理せず、楽しみながら歯磨きに取り組めることが大切なんですね。
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