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【発達支援】お子さんの力強いパートナー

 この記事は、発達に特性のあるお子さんが、安心して幼稚園や保育園に通えるように、『加配保育士』について、その利用の流れや現場の意見などを論文等をもとに書いています。

ネタバレ

  • 加配をとは、特性のあるお子さんが、保育所でより良い生活をするために配置される専門的な保育士さん!

  • 加配の利用には、意見書、福祉手帳の準備を!

  • 加配保育士の現状はまだまだこれから!まずは連携が必要!

加配とは

 加配とは文字通り、加えて配置することです。
保育所では「保育士の加配」「加配保育士」という形で、言葉を使うことが一般的です。
 発達に特性のあるお子さんには、クラスになじめるように日常生活のサポートを通して、より丁寧な対応が求められます。そのため、特性のあるお子さんが、保育所でより良い生活をするためには、通常の保育士の人数よりも多い保育士が必要になり、これを「加配」と言います。

加配利用の流れや条件

 加配を利用する場合には、各自治体によって流れや条件が異なります。詳しくは役場に問い合わせて確認をお願いします。ここでは熊本市の流れを記事にします。

幼稚園・保育所の先生のためのフローチャート

 まずは特性を持ったお子さんが、保育所内で楽しく生活が出来るように、担任の先生で対応できないか確認します。担任の先生で対応が困難な場合は、保育所全体で、どのように対応するか検討します。
 上の緑の部分で対応が難しい場合には、保育所の職員さんを対象に、支援者研修会や園長研修会、コーディネーター研修会を、市が開催しています。
 その後、保護者と面談を行い、お子さんについての生活の課題を話し合い、保護者の同意があった場合のみ、お子さんへの支援が始まります。

幼稚園・保育所の先生のためのフローチャート

お子さんへの支援は、上の図のように3つあります。
・『適切な関わり方の指導』
・『加配等のために必要な手続き』
・『児童福祉サービスによる専門的な支援』の3つになります。
ここでは、『加配等のために必要な手続き』を説明します。
『児童福祉サービスによる専門的なサービス』については、以下を参考にしてください。

 加配を受けるためには、主治医の意見書、もしくは福祉手帳が必要になります。準備ができたら、現在通っている園に申込書と合わせて提出してください。その後の手続きについては、園で対応されます。
 ただし、加配を受けるためには、通っている園に『2名以上の加配の申し込みがある場合』など制限もあるため、まずは園に尋ねてみると良いでしょう。

現場の意見(論文より)

 保育所と話し合いをして、書類や手帳を準備、お子さんに加配保育士さんについてもらう。これでお子さんの保育所での生活が安泰・・・とはいかないようです。ここからは加配保育士さんの現状について論文をもとに解説していきます。

  • 加配保育者の80%弱が、『パート勤務』であり、採用時、その半数は『加配保育者』として希望してはいなかった。そのため、『加配保育者』としての採用に戸惑いを感じていることが考えられる。

  • 加配保育者のほとんどが、『パート勤務』であるため、特性のあるお子さんが園に複数いる場合には、1人1人密に関わる時間が少ない。また特性のあるお子さんの園での様子について、送迎をしているお母さんに伝えれないなどの課題がある。
    更に勤務時間が短いため、担任の先生との情報交換が難しく、支援の在り方についてじっくり話し合えない。

  • 加配保育者として、園外研修に参加することや、専門機関と連携を取る事が不足している。そのため、加配保育者自身が特性のあるお子さんとの関わりや支援の方法に、悩みや不安を感じていることがある。

まとめ

 子どもには幼稚園、保育園で楽しく過ごしてほしい。お友達と絆を作ってほしい。これはお子さんに障がいがあるなしにかかわらず、どのお母さん方も望んでいる事でしょう。
 特に障がいがあるお子さんは、楽しく園で過ごせるかどうかは、加配保育士さんの力が必要になります。
 加配保育士さんの現状を踏まえつつ、お子さん、お母さん、担任の先生、加配の先生が1つになって、まずは情報交換するところから始めてみるのはいかがでしょうか?

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