【勇者Lv.100...になりたい】Lv.1

えー...皆さん初めまして、あのー、一応勇者やってます。ええ、はい


いきなりですが、スライムってご存知ですか?


そうですあれです、青くてプルプルしたドラ○エとかでも序盤に出てくるあれです。


あいつら意外とですね、凶悪なんですよ


魔王なんかにね一瞬でやられた方がまだましですね、はい。


まぁつまり何が言いたいかって言うとですね。



ス   ラ   イ   ム   に   負   け   ま   し   た   。



まって、まって行かないでください
ブラウザバックしないで。


言い訳をさせて。


あいつらって分裂できるんですよ
てか切ると増える。


だから魔法使い必須。
ここ大事、テストに出るから



それでね俺、小さいスライム見つけたの
よっしゃ、いっちょやったるか!って思ってたら



上からね頭サイズのスライム降って来て
俺の頭包まれてさ。



そりゃぁもう苦しいわけよ。
呼吸できないもん、そんで、もがいてもがいて


一応これでも勇者の端くれだからさ
一通り魔法使えるの、そんでスライムって液体系だからさ?


氷魔法が効くわけよ、うん、やったよね。
やっちゃったよね。俺の頭ごとキンッキンだよ。


そんで、死んだよね。


色々あって棺桶の中ってわけ。
多分そろそろ生き返るかな。教会ついたっぽいし


『おぉ、勇者よ死んでしまうとはなにごとだ...(略)』


自慢じゃないけど、このセリフ一字一句間違え無しに言えるよ。



視界がはっきりとし始めた
目の前には見慣れた神父の顔


「いつも悪いね!」



「ほんとにな...何故そなたは
すぐに死ぬのじゃ」


この神父は俺が勇者になってから
死んだ時いつもお世話になってる爺さんだ


「どうせ金もないのじゃろ...
幸いお主はLv.1だからいつも通り金はいらぬ、だから頼む死なないでくれ」



「安心してくれ、金は強くなったら
いくらでも払う待っててくれ」



「金をもらう前に死んでしまうわい...」



爺さんかなり苦労してるみたいだな
...俺のせいか!ははっ


「まぁとりあえずまた言ってくる!」


神父は無言で走り去る勇者を見つめた。



「この場面何回目だろ。」