秋吉台周辺の湧水
川なき台地
秋吉台は広大ですが川がありません。
雨水は炭酸ガスを吸い込み、石灰石はその特徴としてこの雨水に溶けて炭酸水素カルシウムになります。
溶けたまま石灰石の割れ目から地中に浸透し地圧でさらに石灰石を溶かします。
地中の洞窟に地下水として流れ落ちると急な減圧により炭酸ガスを放出し石灰石に戻ります。
この結果、500万年かけて雨水が集まるすり鉢状のドリーネが形成され、台上に川ができる代わりに地下に鍾乳洞として川が形成されいきなり地表に現れることになります。
このため秋吉台周囲には特異な湧水が多くなります。
飲めない湧水
阿蘇山などでは雨水が湧水に変わるまで数年から数十年かかるのですが、秋吉台ではすぐに排出されてしまいます。
台上の腐食物や動物の排泄物が無濾過で流出すると思うと飲めません。
阿蘇の泉の多くは大雨の後でも濁ることはないので安心できるのです。
台上の水は農業用水になり最終的に多くは厚東川に集まり浄水場で飲用に供されています。
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