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空き家の会オフ会in京都~前編~

こんにちは。空き家買取専科 子育て広報の三輪です。
先日、空き家のFacebookコミュニティ「空き家の会」のオフ会で、京都での空き家活用の事例を見に行かせていただきました。
空き家の会の皆さんとの情報交換や京都での空き家の活用事例など、リアルに参加するからこその体験をしてきました。
内容盛り沢山だったので、前編・中編・後編にてお届けし、空き家活用への思いや事例を共有していきますね。


空き家の会について

空き家の会とは?

空き家に関心のある方々が集まる非公開Facebookコミュニティです。国内最大人数のコミュニティで、空き家に関してのさまざまな情報交換、セミナー、交流会があるため、遠くにいても同じ志を持つもの同士、その活気や結束力は各地域の発展に繋がっています。

コミュニティメンバーはまもなく50,000人の大台にのる勢いです。空き家の会ではFacebookグループ内でのさまざまな空き家活用に関しての情報交換やZOOMで不定期に行われる全国のメンバーとの活動コラボイベント、月1回の空き家法律セミナーなどを行なっており、メンバーたちがさらなる知見を深める場となっています。

不定期で各地域でのオフ会も開催しており、そこで出会ったメンバー同士で新しい繋がりやお仕事に発展しています。日本の社会問題となっている『空き家問題』を少しでも解決できるよう活動を続けています。

空き家の会関連リンク

■Facebookグループ
『空き家の会』〜空き◯の再生・活用で共に学び合い成長できるコミュニティ〜

■空き家の会WEBページ

■以前のインタビュー記事は

空き家の会オフ会に参加

今回のオフ会は京都ということで、景観条例がある中でどんなまちづくりやリノベーションがされるのかワクワクして参加しました。

京都府亀岡市大井町並河を歩く

まず、1箇所目の訪問地は、京都府亀岡市大井町並河。
初めて降り立ったJR山陰本線 並河駅は、のどかでいいところ。駅からから 徒歩10分くらいの場所に集合案内はあったけど、特に何もない場所…。
古〜い借地や古民家と真新しい道路にピカピカの新築、近くにはショッピングセンターがあり、同じエリアなのに物凄いギャップを感じました。

快速電車が1時間に1本と乗り遅れると大遅刻になってしまうため、かなり早く到着したので、近くのお洒落な古民家カフェを見つけ一休み。後でわかったのですが、これもプロジェクトのうちの一件でした。(プロジェクトについては後ほど)

no-mu cafe 築100年の古民家をリノベしたカフェ&ホテル 

空き家の会のメンバーと合流

集合時間になると、続々と空き家の会のメンバーが集まってきました。以前のオフ会や藤枝市でのイベントに来てくれてお会いしたことある方、オンラインで何度か顔を合わせたことがある方、全く初めましての方まで、東は千葉県から、西は宮崎県からと、全国各地から総勢25人を超える人が京都に集まりました!

今回の事例で数々の取り組みを紹介してくれたのは、京都で一番ファンキーな不動産屋さんである、川端寛之さん。川端さんについてはまた中編にてご紹介しますね。

京都府亀岡市大井町並河について

このエリアは数年前に区画整理が行われ、写真にあるニコイチの賃貸住宅の前には、以前は細い路地や住宅が立ち並んでいた場所だったそう。整理されると、街の印象も建物の使われ方も一変しますね。ただ通るだけでは見落としてしまう変化に、話を聞くことで新しい発見があり、そこに生活していた人々の思い出の重みを感じました。

お話してくださる川端寛之さん
区画整理される前の様子
現在、区画整理がされた様子

霧霧(キリム)プロジェクトについて

この地は、亀岡盆地の北東部から北部にかけて愛宕山山系がそびえ立ち、冬になると霜が頻繁に発生するんだとか。これに由来し、亀岡のお店やイベントでは、霧にちなんだ名前を付けられる事が多いそうです。
集合前に、私が知らずに訪れた古民家カフェ「no-mu cafe」も、霧霧(キリム)の物件オーオーさんの息子さんが霧にちなんで名付けたそうです。

また、遊牧民族たちが織るキリムをリビングに敷くのと同じように、このまちに集った人たちが、自分たちの価値観で生きられる居場所を自分たちの手でつくれるようにという意味も込められています。さらに、ここから生まれる暮らし方や集落のあり方が、SUSHI(スシ)やSAUNA(サウナ)のような、特定の場所で使われていた言葉が世界中でー般的に使われるようになったように、ここから始まり、ここで育まれていく生き方、暮らし方、集落やまちの在り方が、未来の標準や基準になっていけたらという願いが込められています。

霧霧(キリム)プロジェクトの特徴

このプロジェクトのポイントは、他のリノベーションプロジェクトとは違い、物件を所有しているオーナーさんがリノベーションをしないというところだそうです。だから、正確に言うと、リノベーションしない、貸し方をリノベーションするプロジェクトとも言うそうです。

借主が、安く借りて自分たちで、必要な分だけDIYでリフォームすることで、借主も余分な経費をかけなくて済むとのこと。

物件は、借主が自分たちでDIYでリフォームできないほど、ボロボロではないけど、そのまま住むにはちょっと厳しい築年数でしたが、借主の創意工夫でとても魅力的な内装に生まれ変わっていてワクワクしてきました。

霧霧(キリム)プロジェクトで使われているお店へ

今は、アトリエ、オフィス、ショップ、カフェ、住居など様々な用途で借り手がついているとのことです。中には、静岡の醤油が置いているお店もあり、店主に話しかけたところ、店主も静岡出身とのことで、こんな静岡とは縁がないような地で地元話ができるのも、お店にストーリーがあるからですね。

そのままでは、入居者が減って、管理費もかさんでしまって、どんどん家が傷んでしまっていたかもしれない賃貸住宅が、貸し方をリノベーションすることで、家自体も、このエリアも循環していっていました。

集まる人々は、古き良きものを大切にしつつ、新しい生活スタイルを楽しんでいる。それは、このプロジェクトがただ空間を再生するだけでなく、人々の心にも新たな火をつけていることを物語っていました。

いつも改修された家を見るたびに思うことですが、本当に活かし方次第で、何度でも磨いて輝くんだなって感じました。
中編では、今回ご紹介した霧霧(キリム)プロジェクトから程近い、「A HAMRET(ハムレット)」プロジェクトについてご紹介します〜。