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知る機会

小中学校に出入りし、そこにアーティストなどクリエイティブな仕事に従事するプロフェッショナルを「転校生」として招聘する「PinSプロジェクト」という事業を富岡町(福島県)で行なっています。

https://pinsproject.net/

東日本大震災によって引き起こされた福島第一原子力発電所の事故により帰宅困難区域にも指定された富岡町。(今なお一部地域には入れない)町の総人口は12,000人弱を数えるものの、今なお町外での生活を続けている方が大半で、町内居住者は2,000人未満になっています。こうした地域で成長する子どもたちに日常では接する機会の少ない職業の人と直接対話したり、その仕事ぶりを直にみたり、時には家族や学校の先生には相談しにくいことを相談できる関係が育まれるといいなと思いながら事業に取り組んでいます。

インターネットを介して世界中の情報にアクセスできる時代であっても、何を検索するのか、検索で表れた回答をどのように理解し次の問いを生み出すことに繋げるのかは、結局のところそれを調べる人の知性や好奇心によって変わるものです。特に今ではAIによって似たようなものがレコメンデーションされる状況になっていて、好奇心の横断や偶然の出会いが生まれにくくなっていると言えるのかもしれません。

自分には知らない世界があり、どうやら面白そうだと児童生徒の心がざわつく機会をいかに作れるか。興味の火種が起こるかどうかがこの事業の要なのかもしれません。

サポート頂いた浄財は、アートプロジェクトのリサーチ等に利用させていただきます。