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海としっかり向かい合いたくて、雨の中堤防を歩いた

14.15と、
須磨の海を見る日が続きました。

それは車窓からで、
または坂道を上っての駅のホームから、人の頭を縫って目に注ぐ海でした。
ああ、もっと海を見たい。

そういう気持ちの募る二日間、
ふと、帰ってきていたじろうさん(夫)に
「海に連れて行ってもらえませんか」
と言うと
「いいよー」
と了解を得て、
翌日は雨でしたが、
一緒に来たがった子供もつれて雨のドライブ、そして海へ。

工場と工場の間のような、
ちいさな浜辺のある公園。

ここ数日の中ではぐっと気温が下がって、
ベストだけでヒートテックを着てこなかったことをちょっと後悔していたりしながら、
私は大きな真っ黒い傘を開いて外へ。

雨のために塩の匂いが微かだなぁと思いながら、滑りそうに石を踏みしめ奥へ奥へ。先へ、先へ。
季節がもう少し暖かかったらここに飛び込んで、向こうの堤防の先まで行けるのかなぁといつも思う、あんとも中途半端な場所に立ちました。
天候が悪いときって海は荒れるというイメージでしたが、
目の前の海はすごく静かで、
雨の音の方がうるさかったくらいです。

海を目に入れ、
遠く遠くの灰色の奥の光まで目が届いたようなきがしました。
その時にばっと書こうと思い、
肩に傘をかけ、
ベストの内側にかくまってきた詩のノートとペンをスタンバイ。
潮風と、雨の湿気でインクが少し滲むのを気にもせず、
書きたい言葉を、
出てこようとする言葉を書きとめました。

3つ、
詩を書いたら、
もうそろそろ帰らなくてはと思い、
波も揺れ出した海を後ろに車へと帰りました。

私の半分は海でいっぱいで、
私のもう半分は雨でいっぱいでした。

車に帰ってもう一つ詩を書いて、
その日のお出掛けはおしまい。

雨の日に歩いて海を見に行けるような場所に住みたいな、
と憧れるくらいの距離が、
私と海にはちょうどいいのだと思った日でした。


そして書いた詩がこちら。よければ。


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