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『緑の歌 収集群風』 高 妍
今日読んだのは、
台湾の作家さんの漫画
『緑の歌』です。
高 妍さんは、イラストレーターとしても活躍されていて、
村上春樹さんのエッセイ『猫を棄てる』のイラストを描かれていた方です。
このエッセイの方で私は出会っていたのですが、
あとがきで書かれているのを読むまで気づきませんでした。
たしかに、
この懐かしいような気持にさせる線が同じだ、、、
と、知ってから納得しました笑
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上下巻ですが、一冊がなかなかボリュームのある漫画です。
台湾の、海岸沿いの町で育った緑(リュ)は
やさしいが過ぎてしまうような、真面目な女の子でした。
海岸に打ちあがる様々な死体を、
弔いの意味で携帯のカメラに収めていた彼女は、
ある日、
海辺で泣く男の人の姿を見ます。
その悲しみを見送る気持ちでシャッターを切った彼女は、
次の日、その海岸が立ち入り禁止になっていることに衝撃を受けます。
どうしても、そこで何が起きたのか聞くことが出来なかった緑は、
その出来事が悪夢として絡みついたまま
高校を出て台北の大学へ進学します。
そのために家を出た彼女は、
しかし後悔からみるあの悪夢に苦しんでいました。
好きだった音楽も楽しめない。
書き続けていた小説も一文字も書くことが出来ない。
それもそのことを誰にも話すことができないでいました。
限界を感じる緑は、
“海辺のカフカ”というライブハウス(兼、カフェに見える)で
一人の青年に出会います。
彼に教えてもらった
あの日海岸で聞いたきりだった知らない歌の正体が
“はっぴいえんど”の「風をあつめて」だと知り、
彼のことを知りたいと思う気持ちともに
緑は、この“音楽”にも深く興味を抱くようになります。
そしてその衝動を抑えきれなくなった彼女は、
ひとりで一枚のアルバムを買うために日本へ行くことを決めたのでした。
ほんとうに美しい絵と、
素朴だけど、創作の暗がりに足を取られる深い物語や
人物の心情の丁寧な描かれ方に
見惚れている間に読み終わってしまった作品でした。
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アメブロでは、
もう少し詳しく書いていますので、
良かったらこちらも読んでみてください。
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