見出し画像

「手」の解説のような

「きゅん」とする文章(詩でも小説でも短編でも、自作でも他作でも)を読み合おう、の会のために書いてみた詩。

きゅん、って何さ。

なんて思いながら、
自分の今までの詩を読み返してみたのですが、
ちっとも「きゅん」なんてないぞ、となり、
書いてみたけれど、
やっぱり「きゅん」は見当たらず、
しょうがなく、ちょっと血なまぐさいような詩を持っていってしまいました。

すきで
すきで
すきで
その手が全てに成っていた

澄んで
澄んで
澄んで
瞳は透明を通り過ぎていた

住んで
住んで
住んで
生まれてから終わりまでをこの両手に預けてほしい

済んで
摘んで
終で
心が生まれかわるとしても時を追い越して追いつくかしら

好き
その手で全てに成っていて

「手」

「好き」と伝える心が「きゅん」なのか。
未だ「きゅん」を考え続けていたりします。

4連目の
「済んで(すんで)」(終わって)
「摘んで(つんで)」(それの実を採り)
「終で(ついで)」(やっと終わり)
が来たとしても、
変わり目をも貫いて好きでいたいって、
なかなか往生際の悪い。
なんて思いながら書いた詩です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?