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命の尊さは人とのつながりの中でしか感じられない


釧路新聞に『絵を通し命の尊さ訴え』
という見出しで掲載いただきました。

(電子版には載っていないです。)




どうしても『命の尊さ』という言葉は
パワーワードというか
人の目を惹きつけやすいと思っています。


どんな高価な財宝よりも
わたしたち一人ひとりの命は尊いものである
ことは紛れもない事実です。


ですが、
いま生きることを苦しい人に対して

『あなたの命は尊いんだよ』と伝えることは
必ずしも励ましにはならないと
自分自身の経験をもって思っています。


誤解を受けやすいことでもあり
でも、とても重要なことだと思っているので
詳しく書きますが


結論わたしが絵本を通して目指すのは
『人とのつながり』を作れる社会です。


①命は尊いという言葉は時に苦しい



20代までのわたしは統合失調症により
いわゆる社会不適合の状態でした。

17歳、19歳、26歳と
精神科の閉鎖病棟に入院。

退院後は朝から夕方まで寝て
せっかく浪人して入った大学は中退。
やっと始めた
短時間のアルバイトも休んでしまう。
体重は薬の副作用で15キロ増。

SNSが流行り始め、人と比べたら
わたしは社会の底辺に感じ
とても『自分には宝よりも価値がある』と
思えませんでした。

もう生きていたくない!と思うことも
何度もありました。
勝手に自分で死んでしまう想像が
でてきてしまうこともありました。

『あなたの命は尊い』と言われたときに

わたしがいま思っている
『死んでしまいたい』という気持ちは
発してはいけない
真逆の言葉になってしまい

吐き出しにくく
余計に
苦しくなってしまうのではないでしょうか。

そういう苦しい状態の自分も
信じてくれる人の存在が必要です。



②気持ちを受け止め、弱さを吐き出せることが回復につながってきた。


『死にたい』と思うほどいま苦しいのです。
それくらい気持ちは
SOSサインを出しています。

思ってはいけない気持ちなどない
どんな気持ちをもってもOKと
自分に許可を出した時に
とても気持ちが楽になりました。



気持ちを吐き出せることは
とても気持ちが楽になります。


ですが
いまはSNSが発達し
インスタを開けばキラキラした完璧な世界。


悩みや困難を吐いてはカッコ悪いとか
弱さを見せてはいけないとか
思いやすい社会なのではないでしょうか。


だからわたしはあえて全国GP大会で
統合失調症なんだということを
一番先に打ち明けました。



(地方紙にバーンと一面に載るくらい
わたしは精神疾患です!ということが
ついに知れ渡ってしまった、、!

という
ちょっとビビりなハートも
もちろん持ち合わせています。)


生きていたら
むしろ悩みや困難なことだらけです。
それが生きてるということですよね。


でもそうではない部分、
成功だったり、幸せだったり
そういう華やかな一面しか表にでない社会。


特に発達途中の
若い人たちは息苦しくなってしまうのではと
自分の経験から思います。


だからもっと
悩みや困難なことを吐き出せる
相談できる社会にしていきたい。

当事者であるわたしだから
発信していけるのではないかと思います。


これからも統合失調症については
臆せず発していきたいです。



③人とのつながりが唯一、人を支えて強くする



育児をしていて余計に孤独は辛い!と
感じるようになりました。

子育て支援センターに土曜日に行くのは
誰か大人のいる空間にいきたい、
大人と話したいと思うからです。

(わたしは行き慣れた『ぱおぱお』に行きますが
みんな先生方は、どんな自分にも寄り添い
優しく受け止めてくれます。)

一人で子どもたちを一日中見ていたら
本当いつのまにか発狂してしまいます。


休日、夫は仕事へ出かけ、
子どもたちを見るのはわたし。

唯一救いなのは
両家実家が近くにあること。

それにしたってヘルプを発したいときは
幾度となくあります。


核家族が多くなり、
頼る先も少なくなってきた現代。

虐待のニュースは
とても他人事に思えません。
環境が過酷であれば
自分もそうなってしまう可能性だってある
と思うのです。


家族や家庭という単位に重きを置く時代は
終わったんだと思います。



絵本は製作途中ですが


正しいor間違っている
良いor悪いという評価ではなく
あなたはそう思うんだねと
言葉で理解された経験が自信につながると
信じているので

工夫をこらしていきます。


相談できる誰かがいること
理解してくれる人が一人でもいること

できれば
助けてくれる人が複数人いて
相談先が選べること


そうやって人の中で
弱音や悩みを吐き出しながら
理解され生きていくことが


結果、

『わたしはどんな宝よりも尊い存在なんだ』と

感じられると思うのです。


人とのつながりなくして
命の尊さは伝えられないと思います。



PS.


絵本完成への
期待値が高まることは嬉しくもあり
責任も感じます。


製作はもう一人のママと行っています。

これは誰が反対しても
やっていきたいと思うことなので

製作のこのプレッシャーも含めて
発信していきたいと思います。

一回で成功しよう!とせず
どんどん磨いていく決意です。





【追記】

もちろん一人でいるのが
好きだという人もいると思います。


自分一人で読んでも
自分を知れるような絵本にする予定です。

複数人で読めば
お互いを知ることができます。











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