新世界よりという作品

どうも。最近、未来を取り扱う作品について書いたんですが、超大作を忘れていました。そう、新世界よりですね。これもこの時点でネタバレなんですけど、恐らく読んでる人しか見ないと思うので書いちゃいます。相当前の話ですし。

まず、この作品の未来性を支える過去、なにがあって未来へ至ったのかを説明しておかなければなりません。まず、現代がこの作品における一番古い過去です。この時代では超能力者のような存在が生まれ、世界のパワーバランスが崩壊するところから始まります。この話が始まる前はかなり牧歌的な超能力を当たり前に使う社会の話があり、それにまつわる様々な謎が出てくるのですが、すべての根源がこの超能力者の登場です。しかし、すべての人が超能力を得られたわけではなく、当然、能力のない人も存在していました。しかし、初期はこの作品に登場するほどの能力ではなく、(地球を割れる人とか出てくる世界の話です)パワーバランスが崩壊したと言いましたが、最強のパワーを持つ人間が一人登場したことにより一気に変化が起こります。で、アジアの話が出てきて、4つの集団に人間は別れたとあるのですが、他国がどうなっているのかはわかりません。恐らく、同じような状況ではないかと推測しています。で、この4つのグループが能力を持たないグループ、能力者が統治する国家のようなグループ、能力者が略奪する小さなグループ、先代文明を継承する科学者集団となっていますが、作中にはこの言及だけで特に登場はしません。

こんな感じのグループの存在から、どう考えても一番初めに封じ込められて滅ぶのは能力なしのグループと想像できますよね。で、能力が相当この頃には高まっていて、争いが起こるのですが、多数の死者が出たことから、科学者が対策を考えます。実行されたものが、計画社会、つまり、マインドコントロールさせて、一人の強力な能力者が際限なくパワーを振るうことを制限するんですよね。また、能力がある人間の社会を構成している以上、能力なしの人間は不要なので、排除され、幼少期からのマインドコントロールで一人の人間が際限なく人を殺すという自体を封じ込めることに成功しましたというところから何年も何十年も、下手すれば何百年もたったところから物語が始まります。

この集落関係は国内に地区ブロックごとなので、そんなになくて、9しかなくて、国外とはもちろん、地区ごとの交流もありません。ここまででわかるように相当ディストピアです。では現在の能力のない人間はどうなっているのか、前の時代からの能力のない人間はどうなっているのか。なんと、動物にされています。まあ、科学者グループが構築した超能力者の計画社会なのでしょうがないですよね。マインドコントロールには人は人を殺せないというものがあるので、この影響から、能力なしの人間には効かないので。また、マインドコントロールをより確実にすべく、遺伝子操作まで行われています。

ここまでが本題までの必要な情報でした。実際はもっと細かい情報がいっぱいあって、全部書きたいんですが、そうすると、本題からどんどんずれるのでこの辺にして、この作品から見えてくる未来観みたいなものを個人的な視点から見てみたいと思います。まず、この超能力者同士は殺し合えないという前提、低確率で殺せる人間が生まれます。この描写を入れるということは、いや、超能力者が文明を破壊したことからも科学の非万能性みたいなものを描きたかったのでは?みたいなことをなんとなく思ってしまいます。また、パワーバランスの崩壊を再構築して立て直すという作業、恐らくですが、この文明を作るまで何千年とかかってそうなんですよね。で、集落も江戸中期、末期レベルのものでしかないんですよね。これって世界が崩壊したら現文明クラスのものは再現できないを忠実に描いてる感じがあってめちゃくちゃ説得力あるんですよね。

というわけで新世界よりの未来性の良さを書いてみました。ぜひ、未読の方は読んでみてください。読んでる人はもう一度読んでください。アニメでもいいですよ

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