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【占い】岸辺露伴は何座なのか?


◯岸辺露伴は何座なのか

『ジョジョの奇妙な冒険』で知られる漫画家の荒木飛呂彦先生は、詳細なキャラクター設定をつくることで有名です。
著者『荒木飛呂彦の漫画術』によると、荒木先生はキャラクターをつくる際に「身上調査書」というものを作成し、キャラクターの「名前」「性別」「年齢」はもちろん、「生年月日・星座」「身長・体重」「体のキズ」や「家族関係」にいたるまで、こと細かい設定を決めているそうです。
きっと先生の手元には、本編には出てこないキャラクターの詳細な設定が山のようにあるのでしょう。

わたしは以前から『ジョジョ』第4部に登場する岸辺露伴が何座なのか(星座は何か)について気になっていました。
4部は康一のように誕生日が明らかにされているキャラがいる一方、仗助や億泰など星座のみが明らかにされているキャラがいます。
しかし4部きっての人気キャラ、岸辺露伴は星座の情報すら読者に明らかにされていません。
彼は一体何座なのでしょうか。
考察してみたいと思います。

◯双子座説

まず最初に考えられるのが双子座説です。
露伴の職業は漫画家です。
『荒木飛呂彦の漫画術』の帯イラストを見ると、荒木先生が自分の分身として露伴を描いているようにも見えます。

露伴が荒木先生の分身だとすると、荒木先生は6月7日生まれの双子座です。
そのためご自身と同じ双子座という設定にしている可能性は高いと考えられます。
では、露伴は双子座説が濃厚ということでよいのか。
わたしはそうは言い切れないと思っています。
しかし双子座説に対する反証を説明する前に、荒木先生ご自身の星座でもある双子座について確認してみましょう。

◯双子座ってどんな星座?


5月22日頃から6月22日頃に生まれた人が該当します。
占いの世界では「風の柔軟宮」の星座です。
双子座は神経が発達し頭の回転がよく、なんでも器用にこなせる能力があるとされます。
極めて能力が高いのに、自分の能力を人類発展のためでなく、なぜか周りの人を驚かしたりからかったりすることに使いたがります。
わたしが一番双子座らしいなと思うのは、YouTuberのすしらーめんりくくんです。

動画をご覧いただければ分かる通り、彼は祖母である「バァバ」にドッキリを仕掛け、バァバの口から「‥‥イヤアアアアアアア!!」という悲鳴が出るのを心待ちにしています。
おばあちゃんを驚かして楽しむなんて、あまりよい趣味とは言えないのですが、彼があまりにもあっけらかんとしているのと、バァバがあまりにも気づかないのでつい笑ってしまいます。
伴侶のジィジが全面協力しているのも面白い。

それにしても、実家の壁に穴を開ける行動力や体力、ジィジまで味方につける交渉力など、すしらーめんりくくんの能力には目を見張るものがあります。
どうせならその能力をもっと違うことに使えばいいのに‥‥と思ってしまいますが、それが彼らしさなのでしょう。
視聴回数やコメントを見れば、彼がたくさんの人を喜ばせていることが分かります。

もちろんこういう双子座らしい特徴がいきすぎると、いわゆる「いじめっ子」に近づきます。
たとえば『ハリーポッター』シリーズに出てくるドラコ・マルフォイは双子座ですし、マグル界でハリーをいじめるダドリーは、双子座と蟹座の境目の生まれという設定です。
こういう単純な「いい子ちゃん」ではないというか、一筋縄ではいかないのが双子座です。

◯双子座説の反証

「一筋縄ではいかない」という点で、双子座はいかにも露伴に相応しいように思えます。
しかし双子座は基本的に「愛すべきいたずらっ子
」であって、なんだかんだ周りに友人がいます。
露伴は確かに人をおちょくってせせら笑うことがよくありますが、それは「からかって遊びたい」からやっているのではなく、他人を遠ざけて自分のスタイルを貫きたいからやっているように見えます。

露伴には「作品にはリアリティが必要」という信念があり、服装といい、作風といい、確固とした自分のスタイルがあります。
これらは柔軟宮というよりは、固定宮の特徴です。
性質の面から考えると、露伴は仗助より承太郎に近いキャラであるように思います。
露伴は固定宮の星座なのではないでしょうか。
はっきり言うと、わたしは獅子座なのではないかと考えています。

◯獅子座説

露伴は獅子座なのではないか。
しかし単に「◯◯座っぽい」という理由だけでは、個人の妄想を語っているに過ぎず、結局のところ何とでも言えます。
もう少し蓋然性の高い理由を述べてみましょう。
ここでかなりの割合で星座が判明している、第5部までのいわゆる正義側のキャラクターを書き出してみます。
するとあることに気づきます。

やたらと火星座と風星座が多いのです。
火星座は(牡羊座、獅子座、射手座)、風星座は(双子座、天秤座、水瓶座)です。
歴代のジョジョは全員が牡羊座か風星座です。
そして第2部以降は星座が不明のメインキャラが必ず1人います。
各部のメインキャラはほとんどが火星座と風星座で構成され、その上で星座不明のキャラが必ず1人いるーー。これには作者の特別な意図を感じざるを得ません。
おそらく荒木先生は占星術に詳しく、その知識を漫画に活かそうとしたのではないでしょうか。
占い師が出てきたり、スタンド名にタロットカードが出てくる3部以降に、その意図をより強く感じます。
なぜそのようなことをするのかと言えば、そうすることでホロスコープ上に劇的な効果をもたらすことができるからです。

◯荒木先生の目的 グランドセクスタイルとホームベース

ホロスコープ上に火星座と風星座をピックアップすると、ある特別な図形が浮かび上がります。

六芒星です。
6つのセクスタイル(60度)を持つことから、占いではこの配置のことを「グランドセクスタイル」と呼びます。
このグランドセクスタイルから1つ頂点が欠けた配置のことを「ホームベース」と呼び、欠けた頂点の位置に宇宙を運行している天体が巡ってきたとき、グランドセクスタイルと同じ作用を引き起こすと考えられています。
グランドセクスタイルの作用とは、「自分の意志でなく、まるで運命かのように物事が動き出す」というものです。

自分の意志とは関係なく物事が動き出すので、人によっては「幸運」とも感じられるでしょうし、「試練」とも感じられるでしょう。
とにかくドラマティックな配置です。
荒木先生は最終的にメインキャラクターの星座でホロスコープ上に火と風の六芒星(グランドセクスタイル)を出現させることを目論んでいるのではないでしょうか。
そう考えると、誕生日は明らかにされないのに星座だけは明らかにされるキャラがゴロゴロいることと、メインキャラなのに星座すら明らかにされない存在がいることの説明がつきます。
星座が不明のキャラクターが1人いるのは、六芒星に「何か一つ欠けている」ことの暗示です。
とくに3部から5部にかけては、荒木先生がそう意図してキャラ設定を行なっているように思います。

そう言えば、荒木先生のホロスコープも、六芒星から一つ欠けたようなホームベースに近い配置をしています。

荒木先生のホロスコープ(出生時間不明)

もしかすると、ご自身のホロスコープを読み解くうちにこんな構想を思いついたのかもしれません。

◯欠けているピースはどれ?

第3部では、最後に現れたイギーが欠けていた最後のピースでした。
承太郎は水瓶座、ジョセフは天秤座、アブドゥルは牡羊座、花京院は獅子座、ポルナレフは射手座です。
よって、イギーは双子座だと思われます。
イギーの「能力は高いのに周りの人間をおちょくって楽しむ、一筋縄ではいかない」性格は、そのまま双子座の特徴に当てはまります。

3部と同じような効果を狙って4部の星座が設定されているとしたら、わたしには露伴が六芒星の一つを担当していないはずがないように思われるのです。
しかし4部では、星座が判明しているメインキャラクターで既に六芒星は完成され、どこにもつけ入る隙はないかのように見えます。
唯一穴があるとしたら、獅子座の杉本鈴美です。
鈴美は吉良討伐において確かに重要なキャラクターですが、露伴を差し置いて六芒星の一端を担えるほど重要かと言うと、疑問が残ります。
4部における他のメインキャラクター(仗助、露伴、億泰、承太郎、由花子、ジョセフ)と比べると、彼女だけがスタンド使いではなく、やや魅力に欠けます。

露伴が獅子座であるなら、康一(牡羊座)、仗助(双子座)、露伴(獅子座)、億泰(天秤座)、承太郎(水瓶座)、由花子(射手座)となり、誰が見ても納得の「4部と言えばこの6人」で六芒星を作ることができます。
以上のような理由から、わたしは露伴獅子座説を推しています。
本当のことはもちろん荒木先生しか知らないのですが、もし質問できる機会があればぜひ聞いてみたいですね。

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