スーパーデザイナーだってバッタバタ【ディオールと私】
こんにちは。アキスケです。
今日は先週末に見た映画の話を。
2015年公開の「ディオールと私」です。
この映画はドキュメンタリー映画で
Dior のアーティスティックディレクターに就任したラフ・シモンズが初めてのオートクチュールコレクションを発表するまでが描かれています。
(オートクチュールとは、パリ・クチュール組合に加盟する店、および加盟店で作られるオーダーメイド一点物の高級仕立服のこと。)
見どころは
・超一流デザイナーの仕事ぶり
・「お針子」と呼ばれる職人さんたちの生態
・美しいドレス、美しいショーの演出
このあたりになりますけれど、その他個人的には
超一流メゾンだって
スーパーデザイナーだって、
熟練の職人だって、
バッタバタでヒッヤヒヤだよ、という所です。
Diorといえば世界に知らない人がいないほどの一流メゾンです。
さぞ優雅な世界で、ものづくりをしてるだろうと思いきや、まったくそんなことはないんだとわかることが、とってもよかったです。
8年前の映画とはいえ、あんまり書くとネタバレになっちゃうのでさらっと書くと、
ラフシモンズさんは一流デザイナーらしく、やっぱりこだわりが強くて少しも妥協しないので、手直して手直しの連続で基本できあがりがギリギリです。
当然ラフシモンズさんの高い要求に応え、作品を仕上げるのはお針子さんの仕事です。いままでやったこともないこともあり、求められるクオリティは高いしでいつもバタバタ。
しかも、お針子仕事もしつつ顧客対応もしてるらしいです。忙しすぎ。夜も遅くまで仕事をされているシーンもありました。
その他にも、社内での披露会のようなものやコレクション本番にギリギリでドレスが到着する様子も劇中で描かれています。
まさに綱渡りです。
もうひとつ、印象的なシーンがあります。
それはお金の使い方です。
ラフシモンズさんはコレクション披露の場となるショーの開催場所を、古い豪邸を装飾して行うことに決めます。
豪邸の部屋ごとに全面を生の花で飾るという何とも華やかな演出を思い付くのはさすがなんですけれども、問題はお金。
相当な予算がないと実行できませんが、やることをほぼ決めて戻れない状態になってから、オーナーに決済を取りにいってました汗
どうやら何とかねじこめたようです。。。
会社勤めされてる方はわかると思いますけれど、めっちゃこわい笑
また、ラフシモンズさんの人間らしい1面もとても印象的でした。
ショーの本番が始まる前から間は、ずっと緊張しっぱなし。泣きそうな、吐きそうな、表情やしぐさが見られます。
ラフシモンズさんは、ディオールのディレクターの前は、ジルサンダーのディレクターを勤めてました。当然場数は踏んでるはずなのに。。。
音楽でも、スポーツでもイベントごとに携わったことがある人は感じたことがあると思います。本番までのあの不安、焦り、恐怖、プレッシャー。
それがファッションの業界の超一流の世界線でもやっぱりあって、ディオールだってラフシモンズだっておんなじなんだということがわかります。
「好きを仕事にしよう」という言葉がありますけれど、「好き」もしくは「得意」を発揮できる分野であっても、理想を実現する過程には苦手なことや逃げたくなることを越えていかなくてはいけない時間もあるんだと教えてくれます。
というわけで今回は
2015年公開のドキュメンタリー映画
「ディオールと私」を通して
一流メゾンの仕事がどのようにして創造されているのか、感想を踏まえながら書いてきました。
映画の時間が90分くらいとあまり長くないので見やすいです。AmazonPrimeであれば無料で視聴できますから、ご興味ある方はご覧になってみてください。
それでは、また。
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