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デジタルファッションはトレンドに成るのか

トレンドってどうやって生まれるのでしょう。
当然ですが「トレンドではない」状態を経て
「トレンドに成った」はずです。

「のちにトレンドと呼ばれるもの」は
はじめは「よくわからないもの」
として扱われてきたはずです。

ファッションでいえば
2010年代にくるぶしが覗くくらい
短く裾あげしたスラックスも
現在定番と化したタック入りのワイドパンツも
そうなる前は、奇異の視線にさらされました。
(「いやー、オシャレですね!」なんて、
万能のオブラートで適当にあしらわれたもんです)

けれどトレンドになると
それらは当たり前になり、
どこでも買えるようになると
持っていないとおかしいものとして
扱われるようになりました。

その流れをぼくらは何度も繰り返し、
今日も生きています。


デジタルファッションも
今まさにその流れの中にあります。

数日前にGUCCIがメタバースTHE SANDBOX の
中で期間限定イベントを行うことを発表し、
YouTubeにトレーラー動画を公開しました。

しかし、これが全っ然回っていません。
チャンネル登録者が80万人いるにも関わらず、
3,000回いかない程度の再生回数です。

ちなみにTHE SANDBOXは
ブロックチェーンにヒモづくメタバースとしては
現状トップにつけるプロジェクトのひとつです。

それなのに、あえていうなら
この程度の注目度です。

これが今のデジタルファッションであり
メタバースの現状です。


とはいえ、これは「全然だめじゃん」と
結論づけるようなものでしょうか。
個人的には答えを出すのはまだ早いと考えます。

いちばんはじめに書いたように
今のデジタルファッションやメタバースは
「のちにトレンドと呼ばれるもの」です。

どのプロジェクトも今できる一生懸命を
表現しつつ、年単位の先を見据えて
活動をしています。


実際に多くのプロジェクトが
ある程度は存続のために今の成果を求めつつも、

大きな視点では数年先を見据えて
ユーザー認知、獲得を進めながら
完成度高いプロダクトの製作、新技術の開発など
さまざまな活動をしています。

たとえば
海外プロジェクトではNIKEが買収したRTFKT、国内では1BLOCK®️は、既存ブランドやコンテンツとコラボしてファン層の拡大を図っています。


AZUKIというプロジェクトは
NFTアイテムと実物を紐付ける規格を作ったり、

オランダを拠点とする世界初のデジタルファッションハウス「The Fabricant」は、誰しもがクリエイターとなる世界を見据えデジタルファッションの教育の場を提供し、クリエイターの育成にも力を注いでいます。

メタバースの分野においても
先述のThe SandboxはCFDA(アメリカ・ファッション・デザイナー協議会)と提携 し、12月にファッション展示会を開催する予定があります。

不安要素的な語られ方をされがちなMeta社は5,000億円ともいわれる赤字を計上してもなお、来るべきに備え、粛々と開発に努めています。


というように参画するプロジェクトのほとんどが
この先のトレンドを見据え、マイナスは掘っているかもしれないけれど、イマ頑張っています。

数字を取り上げる方が人の目をわかりやすく
引くため、パッと見は失敗してるように映されてしまうこともあります。しかし大きな資本がたしかにデジタルファッションの分野に流れています。これは何かあるんですよ、きっと。

3年後か、5年後か、それとももっと先かもしれません。

その先にデジタルファッションが当たり前にになっている世界があっても何もおかしくないと感じています。

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