こころの処方箋
疲れていた時に、ふと目に止まり、読んでみました。
物事の捉え方をテーマに、心理学者の書いた本で、見開きごとに読み切れるコラム形式になっています。
大概の本は、良いなと思える部分がいくらかあれば良い方だと思うのですが、これは、全コラム、心打たれました。
心理学について学んできた著者が、長年生きてきた経験から得た結果としての答えが、この本なのかなと感じます。
特に「黙る苦しさ、話して聞く苦しさ」について書いた節は、人とコミュニケーションを取る上で、一番、意識したいことだと思いました。
「黙って耐える」美学が日本にはあるが、最近では、自己主張すべきという考え方が優勢になってきている。しかし、発言すれば楽になるというものではない。自分の意見を言うだけでなく、相手の言い分も聞き、話し合いを続けるのは、黙っているのと同じくらい苦しさに耐える力を必要とするだろう。(河合隼雄)
2017.05.25読了
以下、まとめ
1.事後対策の体の処方箋と事前把握する心の処方箋
2.悪いことは何か良いことのバランスのため
3.1回目の真剣が生む成功と2回目の慢心が生む失敗
4.絵に描いた餅の価値 心の余裕が新たな価値を生む
5.親はぶつかり稽古のぶつかれる壁にたまにだけなる
6.黙る苦しさ、話して聞く苦しさ
7.付き合い方は相手の言葉でする自分の話で見つける
8.自然なままではいられない自然との共存方法
9.灯台という目先の理想がまだ見ぬ到達点への航路を照らす
10.自分の欠点の解決には急がば回れ
11.活かすなら活かす 殺すなら殺す 中途半端にしない
12.ここぞの100点満点のための普段の60点
13.有意義も休み休みに
14.やりたいことはそう思うだけの意味がある
15.風に流される風見鶏か風を知り風に乗る風見鶏か
16.意識される2対0の下に意識されない49対49
17.可能性を込めた嘘をつき続けると実現する
18.本人のための説教をありがとうでチャンスに変える
19.相手を理解できなくても自分のための協力はできる
20.自分の人生観からぐらつかせてやっと相手を理解できる
21.努力は問題解決のためでなく自己安心感のため
22.自立とは助けを求められる相手に感謝できること
23.心のエネルギーは節約よりも循環させる
24.後天的心が傷ついたら先天的魂を見つめ直す
25.面倒を楽することを覚えさせない
26.苦痛に耐える精神力より苦痛を打開する精神力を鍛える
27.目先の灯(解決策)を消し暗闇で目が馴れるまで待つ
28.自分を責めることで慰めごまかしている
29.死ぬかと思った経験から生まれ変われる
30.自分の単なる失敗は他人には考えるキッカケになる
31.たまに過去から死後の住居に思い馳せる
32.嘘は依存しやすい予防薬だが真実は副作用がある治療薬
33.逃げれないことは人間の在り方を考える
34.距離感を見極めるにはどっぷり近づき過ぎる日々が必要
35.素直に感謝できるなら人と関わっていける強さがある
36.勇気ある優しさは強い
37.心の中のもう1人の私と楽しく過ごす2人の時間
38.後天的心の支えが先天的魂の重荷になることがある
39.昔を懐かしむのは社会の変化についていけないから
40.道草を楽しむ生き方を俯瞰する
41.危機には人間の生地がでる。それがその人のベスト
42.ゴツゴツとあちこちぶつかりながら創造していく
43.家庭は考えや感性を生のまま出し合うことを楽しむ
44.物がなかなか手に入らないほど物のありがたみを感じる
45.ごまかしの権力に頼らず威厳を保ち育み権威を得る
46.自分の権力と責任で自分を律する
47.甘く厳しく長い目で育む
48.羨ましいのは万が一や予測不可への不安からきている
49.心配や不安を共有できる幸せ
50.のぼせ上がったあと、下に降り関係を深める
51.過信という同一化が裏切りを生む
52.精神を守る精神的なものと守られる精神の違いを把握する
53.驚きや心配を体験し それを学ぶ人間らしさ
54.一般的幸福はどれくらい自分に必要か
55.作品を通して家族や社会に反しても創造していく
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