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ナレーターにとってブランディングが必須になっている時代のワケ。



昨日の早朝大きな二重の虹を見て、今週一週間分の幸せが約束されているナレーターの片岡晟です。
自分のちょろさに笑っています。

さて、今回は改めてブランディングの大切さというか、僕が思っているブランディング像について書いていきたいと思います。
昨今叫ばれているブランディングの重要さ。
そもそもなぜ今こんなにもブランディングが必要だと言われているのかというと、、、

🚧クオリティの高止まり

今、あらゆる商品のクオリティが高止まりしています。
例えば、ラーメンはどこで食べても大体美味しいし、
電気ケトルを買うにも、どこのメーカーも性能は似たり寄ったりだったりします。

この数十年のインターネットの発達で急速に技術の共有が進み、
ラーメンの美味しい作り方や、飲食店の経営の仕方などが簡単にネット上で知ることができるようになりました。
またSNSや口コミサイトの登場で口コミが広がるスピードも速くなり、
「この電気ケトルめちゃくちゃ使いづらいよね」
などとレビューされようものならすぐにその商品は淘汰されてしまう、
というように、その業界プロダクトの洗練化が急速に進んだ一面もあります。
その結果、大体世に流通している製品はクオリティが高いです。


ちょっと前の時代では
「この機能がついていれば売れる」
「クオリティが高ければ売れる」
時代だったのが、
現代は多機能でクオリティも高い製品が店頭やネットの同じところに陳列されているので
「クオリティが高いだけではモノが売れなくなる」フェーズに進んでいます。

ナレーター含め声の仕事業界でみてみると、結構体質が古い業界なので、
まだ「技術が高ければ自然と売れる」と思っている人がめちゃくちゃいます。
僕も声優養成所でボイストレーニングやディレクションをやったりしていて思うのですが、
正直言って、養成所生でもすぐ仕事できるような実力を持っている人はいます。
ちょっと仕事振ろうかなと思っているくらいです。
時代が進むにつれて志望者においても技術の底上げが着実に進んでいるなあと度々感じます。

勉強中の人でそういう人がいるくらいですから、実際にプロでやっているような技術力がある人も
「技術を持っているからと言ってそれがそのまま仕事を発注される理由にはならない」んです。
皆さんの中には結構それを感じている人も多いのではないでしょうか。

👨‍👩‍👧‍👦ナレーターは自分の声の親

そうなると必要なのは「競合との差別化」で、その差別化こそが
「マーケティング」や「ブランディング」なわけです。

(余談、というかめちゃくちゃ大事な話ですが、
最近ではその差別化の一つとして 「プロセスエコノミー」という概念も出てきました。
起業家のけんすうさんが造った言葉なのですが、
この記事が面白いのでぜひ読んでみてください。

「プロセス・エコノミー」が来そうな予感です https://kensuu.com/n/nf4270e069c20

最近は本も出ました。こちらも面白いです。 https://www.amazon.co.jp/プロセスエコノミー-あなたの物語が価値になる-尾原-和啓/dp/4344038339/ref=nav_signin?__mk_ja_JP=カタカナ&crid=7UJ2D1HNHOS4&dchild=1&keywords=プロセスエコノミー&qid=1629431257&sprefix=purées%2Caps%2C524&sr=8-1& )

ナレーターに置き換えて考えると、 製品はナレーターの「声」です。
ナレーターはその生産者であり、いわば製品の親です。
子どもが独り立ちして自分で生きていけるようになるまでは、 しっかりご飯を食べさせて養育し(ナレーションの技術向上を図り)
それと同時に適切に進むべき指針を示してあげる義務があると思うのです。
それがブランディングやマーケティングだと思っています。

技術が向上していけば当たり前ですが声は立派に育っていきます。
その声を適切な場所に、適切なタイミングで届けていくのもまたナレーターの責務です。
というか、それをしないと将来的には確実にナレーターとして死ぬような時代になってます。

ブランディングやマーケティングも必要ないナレーションなんて嘘です。
この時代においては子供を育てるに等しいことではないかと思っています。

☕️というわけで

「ブランディング」や「マーケティング」と横文字にすると取っつきにくい人もいるかもですが、要は
「どうすればこの層、この人にいいタイミングで
自分のナレーションを買ってもらえるか考えて考えて考え抜く」
ことをカッコよく言い換えた言葉達だと思ってください。
このように言い換えれば今の自分でも何か考えられること、今すぐできることがきっと出てくるはずです。

皆さんの素敵なナレーターライフ、ブランディングライフを応援しています!
それではまた!

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