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【#ざっくりレビュー】2019 J1リーグ第33節 川崎フロンターレ戦

akira(@akiras21_)です。
気付けば12月です。YES、もうすぐ誕生日。

【前節の振り返り】

【vs川崎 前回対戦の振り返り】

ワシなんであんなに激辛餃子食うたんやったっけかな…というのは置いといて、個人的には“今シーズンの宿題を出された試合”だったという印象が強く、それゆえ今季何度か口にしてきました。

第3節の宿題は第33節に完答で返すんだ、と。

今節のメンバーはこちら。

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エジガル・ジュニオ復帰か?とも言われていましたが、結局は前節から変更なし。勝ってるときはいじらない。徹底です。そして、

完答ッ!!

笛が鳴ってから鳴り終わるまで、スタジアムを包んでいたのはいつもと同じで、いつもとは違う雰囲気と熱気。3点先行しても余裕なムードはなく、事実レアンドロ・ダミアンのヘディングで1点を返されます。

その後も緊張感を切らすことなく戦況を見守りましたが、88分にエリキからの折り返しパスを受けた遠藤渓太が丁寧に、そして確実にボールをネットに蹴り入れたその時、勝利を確信すると共にようやく安堵を覚えました。実にカタルシス。

前置きも十二分に長くなったところで、そろそろ試合の内容について触れていきましょう。

1点目:思い出される夏の記憶

冷めやらぬ興奮がフラットになったところで見直してみて、ふと思い出した試合がありました。そう、誰もが忘れることのないあの試合です。

シティ戦。

マリノスが臆せず攻めてくると見るや、重心を下げつつ素早いカウンターでゴールネットを揺らしたマンチェスター・シティ。ペップ・グアルディオラ監督が率いるチームが仕掛けるやり方としてイメージのあるポゼッションサッカーを展開してくるかと思っていただけに、ポゼッションどころか状況に応じて現実的な選択をし、かつ確実に仕留めてくるシティの柔軟さと鋭さ、そして戦術的なタッパの大きさに「なるほど」と思わされたあの試合です。

あのときはその柔軟さにやられてしまったわけですが、今節はそのシティの手法をもって川崎に意趣返しをした形となりました。たとえば、

この先制点が最たる例です。この攻撃はパギから始まってまして、なんなら川崎がマリノスをハーフコートに押し込めてた展開です。

川崎の動き方がマンツーマン気味だったので、マリノスはそれを逆手に取り、あえて互いに近付いてオーバーロード(密集)の状態を作り出します。そして、その中でギリギリのパスをつなぎます。ゴールの近くでやってるので、奪われれば当然大ピンチ。そんなリスクを承知で川崎のプレスをいなし、コースを空けさせたところで、アイソレーション(孤立=フリー)の状態になっていたティーラトンへとボールを渡します。

そう、「相手を動かすことで自分たちに有利な状況を作り出す」といえばポジショナルプレーの狙いのひとつですね。

この後ティーラトンはサイドライン際に張っていたマテウスに縦パスを入れるわけですが、マルコスが山村和也の注意を惹きつけ、山村が一瞬だけマルコスに行こうとしたシーンがありました。そして、これによってゴール前でエリキの周りにスペースが生まれるという副産物があったこともサラッと触れておきましょう。最終的にゴール決めたのはエリキじゃなかったけどね!あとはご覧の通りということで!

4点目:連続性とゲーゲンプレス

「マリノスの試合運びにシティのそれがオーバーラップした」というふうにお話をさせていただいておりますが、一方でその対極というか、これまた一味違ったやり方も見受けられました。

そう、ゲーゲンプレスです。詳しくはこちらの記事などをご覧いただくとして、簡単に言うと「素早く寄せることで相手の時間を奪う」ということです。そうっすよね。あんまり意識してなかったクラスメートでもグイグイ詰め寄られたらちょっぴり意識しちゃいますよね。そうなったらそれまで見えてたものが見えなくなっちゃって、あわあわしてるうちに主導権はもう相手のものですよ。知らんけど。

などというたとえ話は置いといて、たいそうなことをつらつらと書いておりますが要は今までやってきたことを今回もちゃんとやってたよね、ということです。ゲーゲンプレス、言い換えるなら即時奪回やハイプレスのようなものです。

たとえば16分40秒ごろのシーン。マリノスが川崎のブロックに切り込んでいった結果ボールを失ってしまい、車屋紳太郎にボールが渡りますが、それにエリキが素早く反応。車屋に寄せに行くことでボールの出口を塞ぎ、最終的に川崎をスローインでのリスタートに抑えた…という場面がありました。

ボールを奪い返すことこそできませんでしたが、相手の攻撃を止めるという意味では重要なアクションでした。野球のように攻守がくっきりと分かれていないサッカーというスポーツの競技性において、連続性を断ち切るというのは大きな意味を持つのです。よく「試合の流れが〜」とか言うじゃないですか。あれはだいたいそういうことです。知らんけど。

「いやいやそれって体力が余ってる試合序盤だからできるんでしょ?」と思うじゃないですか。だからこそ、このシーンの持つ意義はとても大きかったんですよ。

エリキが谷口彰悟からボールを奪ったプレスが注目されがちですが、よくよく見てみると、その前の段階から連動性を持ったプレスで川崎のプレー選択を制限していたんです。それによってエリキが素早く寄せることができたし、そしてその後の得点につながっていった…と。これ、88分ごろの出来事ですしね。

おわりに:最高の最終戦、「7」と「70」への挑戦

以上で触れたことのほかにも、

◎ 長谷川竜也とレアンドロ・ダミアンの投入でロングボール併用のフィジカル勝負に出てきた
◎ 2点目の松原のパスが絶妙すぎて腰抜けそうになった
◎ 3点目も1点目同様にお約束が詰まったゴールだった

とか、いろいろと延々と書き綴りたい出来事はあったんですが、あくまで #ざっくりレビュー なのでひとまずこのへんで。横浜圧勝ということで。

でもね!

まだ終わってないんですよ今シーズン!!

今季前半戦最後の対戦相手にして、長らく首位を走り続けてきたFC東京。彼らを我らがホーム・日産スタジアムに迎える最終戦。勝ち点3差で迎えた6ポインター、いや、リーグ優勝決定戦がいよいよやってきます。

得失点差がマリノスとFC東京とでは7の開きがあることから、3点差で敗戦しない限りはマリノスの優勝が決まるわけですが、問題はそこじゃないんです。FC東京戦に向けて、個人的に次の2点を求めていきたいと思います。

◎ シーズン7連勝+勝ち点70フィニッシュ
◎ シーズン70得点フィニッシュ

◎ シーズン7連勝+勝ち点70フィニッシュ
すっかり忘れてるかもしれませんが、川崎戦で勝利を収めたことで今季6連勝中。勝ち点は67まで積み上がりました。ということは、FC東京戦で勝利すれば「シーズン7連勝」「勝ち点70」の両方を達成することができます。実は現段階でマリノス史上最多勝ち点なのですが(※2位:2013シーズン・勝ち点62)、FC東京戦でしっかり勝利して文句なしの優勝を決定付けるためにも、これらを求めていきたいと思います。

◎ シーズン70得点フィニッシュ
そして、マリノスは現在までに65得点を積み重ねています。そう、あと5ゴール決めればシーズン70得点の大台に乗ります。仮に到達すると、70得点以上を記録したシーズンは1998年以来実に21年ぶり。フリオ・サリナスがいた頃のことで、1stステージ39得点・2ndステージ40得点と合計79得点でした。

なぜ「7」や「70」にこだわるのかといえば、こちらの記事。有料記事なので詳細は割愛しますが、大津祐樹という選手に敬意を表したいという思いがあるのです。

大津の存在感はピッチ内外で非常に大きなものでした。アタッカーのイメージが強かったかつての自分に変革を起こし、先程もお話ししたゲーゲンプレスの急先鋒へと姿を変えました。またピッチの外では積極的な発信でマリサポのハートをがっちりと掴み、ハッシュタグがタオマフになったかと思えばほぼ即完の勢いでした。いろいろあったけどね。

そんなポステコグルー体制における功労者の1人・大津ですが、この川崎戦で負傷交代の憂き目に遭ってしまいました。今のチームにはピッチ上で歓喜の瞬間を迎えてほしい選手が何人もおり、大津もその1人だっただけに、このアクシデントは実に悔やまれるところ。試合に間に合えばいいんだけど…

なので、ここは彼の背番号7にあやかりつつ、前述したような優勝に向けた期待も含め、「7と70への挑戦」を個人的に掲げて最終戦を待ちたいなと思います。もしも全部達成できたら、今季は間違いなくマリノスの歴史に残る、エポックメイキングなシーズンになりますしね。

泣いても笑ってもあと1試合!#最高の最終戦 とて90分は90分、しっかりと勝利で、圧勝でシーズンを締めくくりましょう!もちろん扇原も、そして勇蔵も一緒に戦おうな!それではみんな元気に日産スタジアムでお会いしましょう!

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