人と組織.1 - はじめに
「人と組織」というテーマでの投稿であるが、私は、これまで30年近く様々な業界のたくさんの「企業組織と人」にかかわってきましたが、何時も不可思議に思ってきたこと、
・何故、組織は目的通り機能しないのだろうか?
・何故、組織から不祥事が生じるのだろうか?
・何故、組織は変革しないのだろうか?
・何故、人は組織の中で成長しないのだろうか?
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等等、様々な課題に遭遇してまいりました。
そんな点を中心に議論を展開していきたいと思っています。
まず、組織とは何なのかということですが、組織の定義もいろいろありますが、経営学等を学びますと組織の定義として一般的に使われるのが、
・「一人の人間の力では実現できないような困難な目標を達成しようとするときに生じる複数の人間の協同」
また、他にも組織の定義には
・「ある目的を達成するために、分化した役割を持つ個人や下位集団から構成される集団」
・「特定の役割・機能をもつ人々が集まって、一つの秩序ある集団を構成すること」
等と定義されている。
また、組織の成立要件として、
共通の目標を有し、目標達成のために協働を行う、何らかの手段で統制された複数の人々の行為やコミュニケーションによって構成される。
組織というのは、一人では成し遂げられないことを複数の人間が集まって
① 共通の目的
② 協同意欲
③ 意思疎通
この3要件が必要であるといわれている。
この3要件が組織を組織たらしめているわけですから、簡単にいえば、組織において生じる問題の多くはこの3要件において何らかの機能不全が生じていると捉えることができる。
例えば、目的が明確でなく、どこに向かって何を達成すればよいのかわからない。
また、目的は明確であるが、それが組織構成員に浸透していない等など。
複数の人間が力を合わせて目標を達成しようとする協同の意欲がなくては組織としての力が発揮できない。
さらに組織構成員間の意思疎通が悪いと指示系統の分断や分業・協業等の面での非効率が生じる。
上記の3要件における何らかの機能不全とは、そのいずれも組織に所属している人間が生じさせている問題である。
このような視点で「人と組織」というものを捉えてみたいと思います。
OBT協会
及川 昭
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