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投稿規定違反の扱いについて

3月のNHK俳句全国俳句大会の特選で、残念ながら違反があったとのこと。全国大会のNHKニュースに以下の記載がありました。

当初、大賞には3人の俳句が選ばれていましたが、類似の作品があることが判明し、1人が辞退を申し出たため、原稿の一部を修正しました。

NHK全国俳句大会 | NHK

3句目は掲載されてませんでしたが、燕の句ですよね。ド直球のそうや!と言いたくなる内容で、好きでした・・・。載せたかったけどNHKが載せてないので、やめます。作者はご高齢の方。つい、うっかりでやってしまわれたのでしょうか。

NHK全国俳句大会は、俳句やってる人にとっては盆と正月以上に大事なイベントです(言い過ぎ?)。Xでみんながピンクの封筒来た~! って言ってたやつ。全国大会はまーいいかあ~と思ってたけど、しまった、私も出せばよかったな。もしかすると大昔に1回くらい短歌で出したことあったかも? でも封筒の存在を知らなかったので、たぶんかすりもしなかったのでしょう。

これの授賞式なんて、究極のハレの舞台です。今回のようなこと(いったんニュース放送してから発覚した)が起った場合の対処を、私は考えました。



①特選、かつ、年齢75歳以上限定。

②「既に発表済みの句を誤って出してしまった」二重投稿の場合は「今度から絶対にしちゃいけません。メッ」で許してあげる。

③「他人の句を自分のと間違えてそのまま、あるいは少し改作して出してしまった」今回と同じ先行、類似ありの場合は、その元作者に連絡し、連絡つけばその人も賞扱いで賞状を送る。放送を見た元作者から「自分の句と似てる」と連絡があった場合も同様。後日テキストに載せる大会記事に元作者の氏名も掲載する。

④元作者に連絡つかない場合は、昔の新聞の尋ね人のように「この句の作者探しています。連絡下さい」と流す。やっちゃった側の作者は「選句眼ありますで賞」としてお咎めなし。


短歌も同様です。①に該当しない人は従来通り「取り消し」で構いません。75歳未満ならまだ若いので、なんぼでも汚名挽回のチャンスはありましょう。

茶化してるのではないのです。投稿規定に違反についての説明書がちゃんとあるので、やっちゃいけないのが前提です。あくまでこれは「放送してから特選で発覚した」レアケースのばあいの対処です。なんでこんなこと考えたかと言いますと、私が優しい人間だからではなく、いったん放送されたものの最も目立つ特選が「取り消します」となるのはかなりの残念感が残るからです。

最高のハレの舞台なので見てるこっちも良い気分のままでいたいものです。年齢75歳以上限定にしたのはシルバー割引です。作者ご高齢の場合はもう、人生の最後によい思い出をってことで、そのまま御祝いでいいじゃないですか? って、甘いかな。・・・

甘いわ!って声が聞こえてきそうです。それに、けん玉16番の時に速攻で訂正入れたくらいのNHKだから絶対無理なのはわかっているのです。テキスト6月号の63ページ。全国大会の大賞に2句しかないのは寂しいものです。でも、いつもだったら「3句目は類似作品のため辞退を~」の説明があるのに記載がない。何となく、これってスタッフさんの温情じゃないかな~?って思ったのですが。

故意の場合はもちろん許してはいけないと思いますが、故意かうっかりかの見極めはたいへん難しい。ご高齢の場合、本当にうっかりでやっちゃった、がかなり多いものと推察します。高齢の入り口に入った私(アラフィフ)も、気をつけねばいけないところです。

お会いしてもいないのに言うのもなんですが、映像で見る限り、まじめに朴訥に生活してこられたお顔をされていました。選句眼をお持ちということは、普段から良い句を詠まれるのでしょう。作者様は辞退を申し出たとのことですが、気落ちしないで句作を続けていただきたいなと願います。