Twitter「今日の1曲」連続投稿 2019.07.06 - 12
7月6日(土)
この前、雨が降り出したとき、折りたたみの傘を出そうとしたら、家に忘れてきてしまったことに気がつきまして。仕方なく、雨の中を濡れながら歩きました。さいわい短い距離ですんだので助かりましたが。
で、その時に思い出したのが今日の1曲でした。雨の中を歩くなんて歌は色々あるかとは思いますけどね。「雨にぬれても」とか。「雨に唄えば」とか……これなんか雨の中で踊りまくってますけど。
今日の1曲はそんな陽気な歌ではなく、雨に濡れながら歩いてるんですが、歩きながら別れてしまった彼女のことを思い出す、という失恋の歌です。
1956年にヒットしたポピュラーソングです。19時ごろに。
【Just Walking in the Rain (1956)】
オリジナルは1952年、ジョニー・ブラッグとロバート・ライリーというテネシー州ナッシュビルの刑務所の囚人だった2人によって書かれたそうです。1956年になってこのジョニー・レイのバージョンが大ヒットして有名になりました。 https://youtu.be/CHHibu2LpqI
7月7日(日)
雨の歌っていうのは色々あって、日本にも良い曲は沢山ありますね。日本には特に北海道を除いてほぼ全国的に梅雨というのがあるので、雨の情景は歌にしやすいのかもしれません。
演歌や歌謡曲にもありますが、日本のフォークにも良い歌が数多くあります。吉田拓郎、かぐや姫、イルカ、井上陽水その他色々。 今日の1曲もそんな中の1つです。
この曲がちょっと変わっているのは、歌詞をフォーク畑の人ではなくて、劇作家の人が書いているということでしょうか。フォークの世界でも実験的な取り組みがあったんですね。
1971年、あのフォーク界の重鎮による曲です。19時ごろに。
【雨が空から降れば (1971)】
小室等のソロ・アルバム『私は月には行かないだろう』が初出で、その後彼のグループである六文銭でも歌われた人気曲です。谷川俊太郎他の日本の現代詩に曲をつけるという試みをしたアルバムで、この曲も劇作家の別役実が作詞をしています。 https://youtu.be/3PPHAcbN7MY
7月8日(月)
ジョアン・ジウベルト(ジルベルト)が7月6日に亡くなったそうですね。88歳、日本で言うと米寿ですが……。残念ですねえ。なんだか晩年はアパートに独り暮らしで、経済的にもあまり良い状況ではなかったとか言う話も聞こえてきて、寂しいことではあります。
ジョアン・ジウベルトというとアントニオ・カルロス・ジョビンとともにボサノバという音楽ジャンルを生み出した人として記憶されるのでしょう。彼を有名にした超有名盤に『ゲッツ/ジルベルト』がありますけど、彼とスタン・ゲッツとは実は折り合いが良くなかったそうですね。
今日の1曲は、そんなジョアン・ジウベルトが、晩年……といってももう20年近く前になりますが、レコーディングしたソロ・アルバムからの1曲です。彼の歌とギターだけの弾き語りですが、これが良いんですわ。
2000年のアルバムから。19時ごろに。
【Desde que o samba é samba (2000)】
ジョアン・ジウベルトの2000年のソロ・アルバム『ジョアン声とギター』の1曲目のナンバー。このアルバムをプロデュースしたカエターノ・ヴェローゾの曲です。まさに声とギターのみの演奏ですが、聴きほれてしまいます。合掌。 https://youtu.be/QCC8m10eZhA
7月9日(火)
えー、 今日の1曲はサックス奏者のウェイン・ショーターの曲です。何でウェイン・ショーターかというと、若い Facebook 友達の人とウェイン・ショーターの話をしたからなんですが。ショーターさんこの8月で86歳になるんですね。まだまだ現役で頑張って欲しいものです。
なんでも今年中には、彼の生涯についてのドキュメンタリー映画も公開される予定なんだとか。そんな長い彼のキャリアの中から1曲選ぶというと悩んでしまうのですが、なんとなく、最初に思い出した彼の曲にしました。安直ですみませんね。
ショーターがブルーノートから出した最初のリーダー・アルバム(通算では4枚目だそうです)の中の1曲です。彼の演奏のことを呪術的とかいう人がいますが、曲のタイトルがなんかそんな連想を抱かせるものであることも影響しているのかな、とも思います。 今日の1曲もそんなタイトルなんですが。
1964年のアルバムの中の1曲。19時ごろに。
【Black Nile (1964)】
ウェイン・ショーターの4枚目のアルバム『ナイト・ドリーマー』の中の1曲。リー・モーガンのトランペットに、マッコイ・タイナー、レジー・ワークマン、エルヴィン・ジョーンズというコルトレーンのリズムセクションを加えたクインテットで。 https://youtu.be/IWvUJlKp8HQ
7月10日(水)
「オール・バイ・マイセルフ」といったクラシックの曲の一部を利用した(?)ヒット曲で有名なエリック・カルメンという人がいますが、彼がソロになる前にリーダーとして率いていたグループがいました。 今日の1曲はそのグループのナンバーを。
今にして思えば、バッドフィンガーを源流とする(?)いわゆるパワーポップ系のサウンドのグループだったわけですが。ハードにドライブするバンドの演奏がある一方歌はメロディアスなラブソングという取り合わせが当時は新鮮でしたね。
今日の1曲もオバードライブのかかったギターのリフのイントロが新鮮で、高校生だった私もかなり興味をひかれたのを覚えています。もうちょっと続いて欲しかったなあ、このバンド。まあ、ソロになったエリック・カルメンも良かったんですが。
1972年のスマッシュヒットでした。19時ごろに。
【Go All the Way (1972)】
ラズベリーズのナンバーで、彼らの唯一のトップ10入りしたヒット曲です。作詞作曲はリーダーでもあったエリック・カルメン。「最後まで行ってしまいましょ」というタイトルが引っかかって、BBCでは放送禁止になったそうです。時代ですねえ。 https://youtu.be/jfgnc6Ey0q0
7月11日(木)
今日の1曲はライオネル・リッチーのヒット曲の1つです。最近もツアーしたりして元気なリッチーですが、彼の全盛期は1980年代の前半。コモドアーズを離れてソロになったリッチーは、いくつもヒットを生み出しました。その中の1曲です。全米・全英の両チャートで1位になったナンバー。
この今日の1曲なんですが、ちょっと面白いエピソードがありまして、ある日曲作りの相談をするためにライオネル・リッチーの自宅を彼のプロデューサーが訪れたんですね。そのプロデューサーを自宅に招き入れる時に、リッチーがあるひと言を冗談で言ったそうなんですが。
そしたら、その言葉を聞いたプロデューサーが、「それを歌に仕上げるんだ」と言ったのだそうです。リッチーは、こいつ何を言っているんだと思ったようですが、実際に曲を作り出したら、気に入ってしまったのだそうで。レコーディングして発売したらチャートNo.1のヒットになってしまったそうです。
1984年のヒット曲です。19時ごろに。
【Hello (1984)】
ライオネル・リッチーの自宅をプロデューサーのジェイムズ・アンソニー・カーマイケルが訪ねたとき、リッチ―が「ハロー。私をお探しですか?」と冗談で言ったら、それを歌にしろと言われて作った曲だそうです。結果は全米No.1のヒットになりました。https://youtu.be/PDZcqBgCS74
7月12日(金)
バート・バカラック/ハル・デイヴィッドのコンビの作詞作曲による曲を歌う女性歌手(とくに60年代)といえば、ディオンヌ・ワーウィックが思い起こされますよね。ところがワーウィックも与えられた歌を何でも歌っていたわけではないようで。
ディオンヌ・ワーウィックが歌うのを拒否したバカラック/デイヴィッドの曲なんてのもあるのです。今日の1曲はそんな曲なんですが。彼らの代表曲の一つなんですけどね。ワーウィックはこの曲のことを「カントリーっぽすぎ」で「説教くさい」と思ったようです。
曲のテーマは「愛」なんですが、ラブソングというよりはもっと人類愛的な中身です。ベトナム戦争とかいくつもあった暗殺事件とか、そんな時代背景もあって、この曲は作者たちの予想を越えたヒットとなりました。
1965年のヒット曲。19時ごろに。
【What the World Needs Now Is Love (1965)】
ハル・デイヴィッド/バート・バカラックの作詞作曲コンビのヒット曲。歌手のジャッキー・デシャノンはシンガー・ソングライターでもあり、後年キム・カーンズがヒットさせた「ベティ・デイヴィスの瞳」などを作曲しています。https://youtu.be/YUaxVQPohlU
好きな音楽を紹介したり、演奏したり、音楽をテーマにした笑えるショートフィクションを書いています。ジャムセッションが好きなので、そのネタが多いです。