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コロナワクチン接種2回目が完了して

 新型コロナウイルスのワクチン接種は、2回目が副反応が強い。そう言われ続けて、完全にビビっていたが、1回目の副反応とさほど変わらなかった。むしろ、1回目の方が強すぎたのかもしれない。

1回目よりも接種はスムーズだった

 2回目の接種は、前回の接種からちょうど3週間後の8月4日、同じ時間、同じ会場だった。

 前回同様、会場のココテラス湘南を訪れると、1回目よりも人が少なく見えた。予約時間によって4階か5階に振り分けられるが、私は5階。あらかじめ問診票の記入を済ませたので、入り口での検温で伝えられた数値を書き入れるだけである。体温は35.2度。あり得ない低い体温だが、そう記入するしかない。非接触型の体温計をありがたく使っている施設や店舗は少なくないが、そろそろ意味がないのでやめてはいかがだろうか。

 1回目と変わったと思ったのは、問診がやけに丁寧だった。医師から「1回目で副反応はありましたか?」と問われたので、「はい。発熱がありました」と答えると、医師は「外がとても暑いので、くれぐれもお水をたくさん飲んでくださいね。年齢的にも副反応は出やすいと思います」と話してくれた。前回は飲んでいる薬のチェックだけで終わったので、人によって異なるのだろうか。

 すぐに接種ブースに移ると、すぐに接種である。医師は袖をまくると、「少しチクッとしますよ」と言ったが、全く感触なし。チクリともしないうちにワクチン接種は終わっていた。前回もそうだったが、自分の運がいいのか、医師の腕がいいのか、接種直後の痛みはほとんど感じなかった。

 接種後は待機スペースに移動し、アナフィラキシーショックに備えて15分間待機する。前回と違ったのは、看護師が接種者一人ひとりの接種部位を確認して回っていた。看護師は「なるべく全員確認したいんです。今回は人員体制に余裕があるので」と話していた。具体的に人手が増えたのかどうかは分からないが、接種に携わる側も、接種される側も段取りに慣れていて、前回よりもスムーズに接種ができていると思う。

副反応は1回目と同じ程度の強さ

 帰宅後、夜になって接種した腕のだるさが出てきた。これは1回目の同じ。午後5時半の段階で体温は36.8度。本格的に体温が上がってきたのは翌5日の午前11時半頃。37.2度まで上がった。これぞ、抗体獲得という感じがする。前回と同様、市販薬のナロン錠を飲んで、静かに寝ていた。夕方、いったん熱は下がったが、夜10時半、37.6度まで上がった。日付が変わる頃に再度計ったが、37.5度だった。

 薬がよく効いたのか、その夜は死んだように眠り続け、6日午前11時頃、玄関ドアのチャイムが鳴っている気がして目が覚めた。時計を見てびっくり。体温を計ったら、36.6度の平熱。倦怠感もなくなっていた。起きてぼーっとしていたら、訪問客があったのかどうかの確認すら忘れていた。重要な用事があって、シカトしていたとしたら申し訳ない(笑)

 2回目の副反応は1回目とほぼ同じ程度の強さだった。副反応が出るタイミングや長さもほぼ同じ。

 以前、一度新型コロナウイルス感染症に罹患すると、ワクチン接種の副反応が強くなると聞いたことがある。私の場合も、やはり1回目の副反応が強かったということだろうか。たまたま私は、仕事や用事を入れていなかったので大きな影響はなかったが、やはりワクチン接種の日時を選ぶときには自分のスケジュールとよく相談した方がいいと思った。土日休みなら金曜日がベターだし、土日に接種しても月曜日は有給休暇が取れるのが理想的だ。急ぎたいからといって、仕事の合間に入れるようなことはしない方がいい。

 周りを見ていると、副反応が全くない人もいれば、私と同じように副反応が出る人もいる。もっと強い副反応で寝込んでいる人もいる。こればっかりは、やはり行き当たりばったりだ。副反応の強さは抗体獲得とはあまり関係ないそうで、副反応がなかったからワクチンが効かないわけではないし、その逆でもない。副反応が出たら、それは仕方ないと思うしかない。

2回目の接種を終えてもデルタ株は安心できない

 ワクチン接種の抗体獲得までは2回目の接種からしばらくかかるので、お盆が明ける頃には私はコロナに関しては無敵の人になるということだ。最初にワクチンの予約を入れた時にはそう思っていたが、首都圏がほぼデルタ株に置き換わってしまい、そうも言ってられなくなった。

 東京都や神奈川県の感染者数の急増は、この数日少し落ち着きつつあるが、それでも感染拡大のペースは医療ひっ迫を避けられない勢いだ。ネット上では毎日、ピークアウトが来る、ピークアウトが来ると遊んでいる人たちがいるが、結果として見えた過去のエピカーブや実効再生産数だけ見て、ピークアウトですよと言ってみたところで、具体的な感染拡大の抑制には何の役にも立たない。言ってみれば、小さな地震が起きるたびに「最近地震多いね」と言っていたら、本当に少し大きめの地震が起きて、「やっぱり言った通りでしょ」とドヤるのとレベルが同じだ。ピークアウトしようがしまいが、医療機関がひっ迫して、重症でも受け入れられない感染者がいるのは厳然たる事実である。

 ワクチン接種を2回終えた立場として、デルタ株による感染が避けられない以上、これまでと同様に個人として感染防止に努めるのは当然のことだろう。

 ワクチン接種を終えたことで、デルタ株による重症化は避けられると言われている。事実、デルタ株がまん延しても、感染者のうち65歳以上の高齢者の比率は低い。様々なことが言われるが、やはりワクチン接種は〝魔法の杖〟になるのだ。

 逆にワクチン接種済みの元気な(デルタ株の)感染者が街にあふれて、未接種者に感染させまくるという状況は避けるべきだろう。未接種者は、接種が進めば進むほど少数派となり、市中における感染リスクが上がってしまう。政府が強力なロックダウンでも行わない限り、彼らはどんどん追い詰められてしまう運命にあるのだ。

 私自身の経験からすると、発症しても軽症のままだと普通の風邪ではないかと思ってしまう。ワクチン接種済みの人ほど、そういう傾向は強く、自分はワクチンを打ったから大丈夫という思い込みを持って、風邪の症状があっても会社や学校に出かけてしまうのではないか。これは非常に厄介だ。

抗原検査をもっと活用できないか

 実は今日、神奈川県健康医療局医療危機対策本部から「新型コロナウイルスの抗原検査キット」というのが届いた。

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 発熱や鼻水、のどの痛み、咳などの風邪のような症状が出た際、抗原検査キットを使って、自分で検査する。結果が「陽性」なら専用ダイヤルに電話。陰性なら検査キットの再配布を申し込む。

 神奈川県がこういう事業を始めるのには理由がある。高齢者のワクチン接種や高齢者施設でのクラスター対策が一定程度進み、感染者層が20代から50代の働き盛りに移行している。こうした人たちは、コロナに感染しても風邪くらいの軽症だと、会社や学校に出てしまうのだ。要するに、まさかコロナだとは思わない。発熱が出て、PCR検査にたどり着くまで感染に気づかないし、検査する前に症状がなくなる場合もある。これが市中感染が増える要因になる。

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 そこで、風邪の症状があるときに自身で検査できる抗原検査キットを使って、コロナ感染を確認しようというわけだ。抗原検査は結果がすぐに出るので、陽性であれば会社や学校に行くのを止めるきっかけになる。

 これこそ、2回目のワクチン接種を終えた人が活用すべきではないか。もちろん、事業自体は2回目の接種やデルタ株のまん延を想定したものではないが、ワクチン接種済みの元気な高齢者が市中で(デルタ株に感染して)ウイルスをまき散らすという事態を避けるには、風邪の症状が出た人を確実に捕捉し、PCR検査に回す仕組みが必要だ。

 ところが、困ったことにこの事業は、今年5月末にLINEの新型コロナ対策パーソナルサポートで実施したアンケートに答えた人しか対象になっておらず、それ以外の人には抗原検査キットを配布していないのだ。どのくらいの県民が対象となっているのか分からないが、せめて2回目のワクチン接種を終えた人に全員、このキットを配ることはできないのだろうか(例えばワクチン接種会場で)。

 抗原検査キットを配ることで、今後も感染リスクが残ることが自覚できて、2回目のワクチン接種を終えた人に対する啓発にもつながる。3回目のワクチン接種の必要性を考えるより、まず、このように保健所に負担をかけない検査の充実を進めてほしいと思う。

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