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還暦を超えての足の痛みとのお付き合いー間欠性跛行ってなに?ー

60歳を超えて右足に違和感を感じるようになってきました。


1. あれ! 歩けない?

驚きの症状は突然現れました。家から数百メートル歩いた時点で、右足の膝に力がはいらないガクガクといった感じとなり、一度立ち止まらないとならい状態に陥りました。違和感を感じるのは、図に示すような膝の横の辺でした。

最初の発症個所

それでも、ちょっと休むと間接ガクガク感は無くなり、その後、数kmの歩行も可能だったので、また、症状の発生も数日に一度程度であったので、やり過ごしていました。
もともと、右足の股関節には違和感がありました。歩行時に、腰横の足の付け根を手で触ると、右足では何の感触もなく股関節がスムーズに動いている感じですが、右足では、ガクガクといった振動が手に伝わって来て、関節の不具合が疑われました。先に感じた『膝に力がはいらないガクガクといった感じ』が発生した場合、手で足の付け根の股関節高さ部分を腰方向に押し付けるとその症状が軽減されるという対処法も、素人ながら見出していました。
実は、元々、股関節が固く、学生自体の体育の授業では、開脚前転が大の苦手でした。また、20歳前後に、初めてスキーに連れていかれ、ズブの初心者であるのに、野沢高原の山頂まで連れていかれ、馬瀬コースをボーゲンで滑らされた時に何度も転倒し、股関節をグリグリと痛めつけた経験があり、事実関係は明らかではありませんが、この股関節への負荷とガクガクの違和感が関係あるのではないかと考えています。
そんな生活を過ごしている半年間に、歩行時に発生する『膝に力がはいらないガクガク感』の発生頻度が高くなって来ていたので、膝に問題があるのかと考え、膝のスポーツサポーターを購入し、歩行時にこれを装着することにしました。このサポートにより症状が改善された気になっていました。
https://www.zamst-online.jp/SHOP/230036/list.html
数日おきに通っている自前の畑までは、片道1.2㎞位は在りますし、加えて健康を意識して、8,000歩程度は歩きたいので、不安な膝を抱えながらも、だましだまし通常の生活リズムで、半年ほど過していました。そんな折、今度は、何時もの調子で数㎞歩いた後に、ひざ下の足の外側 前脛骨筋(向う脛の人側)の中のほうが詰まった感じになり、歩けない位の痛みを生じ、座り込まないとならなくなってしまいました。すごっく痛いんです。痛くなるのは、下図の様にひざ下、向う脛の外側の内部でした。

痛みが下に移動


5分位休むと痛みは治まって歩けるようにはなるんですが、調子が悪い場合、数百メートルの歩行で再発し、老人のスピードでした歩けない場合もあります。変形性膝関節症や間接リュウマチも膝の痛みの原因として挙げられますが、痛いのは関節ではなく、筋肉の中の方なので、これらは当たらないと思いました。色々、ネットで調べたところ、ランナーズ膝も引っかかってきたので、歩きすぎかなと思った次第です。ランナーズ膝とは、長時間のランニングなどで膝の外側が痛む「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」だそうです。また、腸脛靭帯炎とは、主に長時間のランニングを行うと膝の外側が痛くなってくる疾患で、ランニング動作でよく生じるため、“ランナー膝”とも呼称されています。ということから、ネットで調べたストレッチ方法で、日々のストレッチを実施していた次第です。
https://www.healthcare.omron.co.jp/pain-with/sports-chronic-pain/treatment-of-knee-pain-by-running/
それでも一向に良くなりません。調子が良い日があっても、翌日歩けなかったりの状態が続きました。整形外科に行こうか、整骨院に行こうか悩んでいるうちに数ケ月経過していました。そんな折、一週間の出張に出た折、移動のために否応無しに歩くことになり、数百メートルを歩くことになりましたが、これが痛くて歩けません。ホテルから食事の買い出しにも支障を来す次第です。これはダメだという危機感から、帰宅後に直ちに整形外科に向かいました。

2.間欠性跛行という症状

ネットで市内の整形外科を調査、口コミ情報を参照し、評判の良さそうな病院を選択しました。実は、この時点では、痛みの様子から関節の故障では無いという素人判断も有りました。ネットで色々検索した結果、浮かび上がってきた症状が、『間欠性跛行』でした。『間欠性跛行』とは、一定の距離を歩くと、ふくらはぎなどにうずくような痛みやしびれ、疲労感があって歩行が次第に困難になり、しばらく休息すると治まるものの、また歩き続けると再び痛みだすという症状だそうです。これは、正に私の病ではないでしょうか? 但し、痛みの場所は、ふくらはぎではなく、向う脛の外側なのですが・・・ また、その原因として神経性と血管性の2種類の疾患が疑われるのだそうです。医院選びでは、この『間欠性跛行』も参考にしながら選定させていただきました。

3.整形外科は役に立たず

まず、自宅の近くの整形外科へ行ってみました。初診手続き後、30分程度待った後、先生の問診。間欠破行症状で、1㎞程度の歩行後、右足の下肢の痛みで歩けなくなる旨を申告。加えて、右足の足の付け根の股関節に違和感がある旨を申告しました。先生の指示は、まずはレントゲン撮影。10分程度後に、腰部分と膝部分のレントゲン撮影を実施して頂きました。レントゲン撮影後、更に、20分程度の待機後、診察室に招かれ言われた診断結果は、『骨には問題ありませんね』+『年齢の問題で痛みが出ているのではないでしょうか?』ということだけでした。こちらは、数ケ月悩みに悩んで病院に来たわけですが、結局、何も分からず終いでした。痛み止めと胃薬に加え、湿布を出しますということでした。前から思っていましたが、整形外科のなんと頼りにならないことか!
それでも、症状は、一進一退で、歩行時に1㎞程度の歩行で、下肢の痛みで歩けなくなることは一日おき位に発生しますし、痛くなるとその痛みは一日位引きません。原因が骨の異常でないことから、先に述べましたように、『間欠性跛行』の原因として神経性と血管性の2種類の疾患が疑われるということでしたので、更に、ネットで検索をして行きました。

4.間欠性跛行の原因は、閉塞性動脈硬化症か?

更に、症状を基にネットを深く検索して行ったところ、血管性での原因としては、閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)と言われるようです。これは、脚の血管に動脈硬化が起こって血液の流れが悪くなる病気です。通常歩く時には、脚の筋肉に安静時の10~20倍の血液を必要とするところ、血流が悪いと筋肉に血流と酸素が十分に行きわたらずに、筋肉が酸素不足を来すことで脚に痛みを生じるということです。更に調べていくと、安静時でも痛みを感じる様になり、常に下肢に冷感がある状況を経て、この様な状態を放置してしまうと、足先に十分な血液がいかないことで、潰瘍(かいよう:皮膚組織の下まで深い傷ができてしまっている状態)や壊死(えし:一部分の生命活動ができなくなっている状態)になってしまう場合もあるということで、焦りました。加えて、血管外科という専門医がおり、閉塞性動脈硬化の診断を行って貰えるということで、調査を開始しましたが、まだまだ特殊な専門医の様でして、血管外科を持っている医院はなかなか見つかりません。
元々、高血圧の治療で定期的に通っていた病院の先生に相談させて頂きました。相談は、『間欠性跛行』の症状から閉塞性動脈硬化を心配しているという内容の診断でした。先生によると、閉塞性動脈硬化症による下肢の痛みは、ふくらはぎに出るのが一般的で、脛の側部に痛みが出ることは専門医でないので分からないが?と懐疑的な反応でした。それでも、心配であるとの申し出に、血中のコレステロール値の検査をして頂き、大きな問題はないものの地域の中核病院の血管外科への紹介状を発行していただきました。紹介状の作成は、一日必要ということで、検査の翌日に2日連続で通院し、2日掛で紹介状を準備できました。

5.血管外科を受診

地域の中核病院をご紹介いただきましたが、大きな中核病院でも、血管外科は週一日の外来しかありません。それも、初診は午前中の受付のみです。元々、その中核病院は非常に待ち時間長いとの噂ですし、一日仕事を覚悟して9時には受付に出かけて行った次第です。まずは、問診。間欠性跛行の症状を訴えて診察。まずは、右足に聴診器を当てて脈動を聞いていただき、次に、放射温度計で左右の足の温度を計っていました。これは、足内の動脈が詰まった場合、血行不良となり、当然、脈動は弱くなり、代謝不良から皮膚温度も低下してしますそうです。今回は、左右の足で大きな差異は見られませんでした。しかしながら、精密検査ということで、検査室=ラジエーションハウスに行かされました。ラジエーションハウスでは、待ちが半端なく、数十人が並んでいることから、カルテを提出後、他で2時間程度やり過ごさなければならない状況でした。検査項目は2項目、上下肢血圧測定ABI (Ankle Brachial Pressure Index) と下肢動静脈超音波検査でした。ABIの測定では、横になり足首と上腕の血圧測定用のバンドをつけて、それぞれの血圧を測りその比を評価するものです。血管に問題がない場合、上腕と足首の血圧を測ると、同じ程度か足首の方がやや高い数値になります。足の動脈に狭窄や閉塞があると上腕より足首の血圧の方が低くなります。ABIを調べることで、血管の詰まり具合(狭窄・閉塞)の程度がわかるそうです。ABI値は、数字が小さくなると、狭窄や閉塞が進んでいる様です。一方、下肢動静脈超音波検査は、今や一般的となった超音波検査で足の血管状況を観察するものです。足にゼリーを塗り、そこに超音波プローブという超音波発信器を軽く押しあて、観察していただきました。結局、検査が終わったのは、13時を回っていました。
検査が終わって再び診察室の前で1時間以上待って漸く診察室に招かれて診断結果をお聞きすることになりました。ここまで時間を掛け検査をして頂きましたが、結果は、ABI値も正常範囲内であり、また、超音波検査により欠陥検査でも狭窄はないということで、症状である間歇性破行の原因診断には至りませんでした。血管の詰まりは無いということで一安心なのですが、足の痛みの原因の特定には至らなかったということでした。
血管外科の診断も不調に終わって数ケ月ですが、足の痛みは一進一退で、1㎞程度歩いて強い痛みの出ることもありますし、軽度の痛みで4~5㎞程度平気で歩けることもありましたが、完治することは在りませんでした。また、痛みの部分も下図の様にだんだん下のほうに下がってきているへんかもありました。

痛みが更に下に移動

6.整骨院を頼ってビックリ⇒高度にビジネスモデルが整備され

悩んだ末に、今度は整骨院に行ってみようかなという気持ちになり、自宅の近くの整骨院をネット検索しました。驚いたことに、徒歩圏内に10件に迫る整骨院、マッサージ、骨矯正の医院が見出されました。それぞれのホームページを拝見しましたが、古くからやっている整骨院に加え、フランチャイズ的な整骨院が相当展開されていることを知りました。整骨院がビジネス化されていることを認識しましたが、色々と謳い文句が乱立して、どの医院に行ったら良いのか判断が出来ない状態に陥りました。そこで、間歇性跛行をキーワードに絞り込みを行いました。候補の中でもネットでの問い合わせが可能な医院に問い合わせを入れたところ、翌日の午前中に早速電話が入り、それも医院長からの連絡で、翌日の午後空いているから来院しろということで、決心を固めて予約を取りました。初診は保険診療が可能であるが、以降は一回5,000円の自費診療となる説明でした。医院に入ると、受付をはじめとして、施術室の中からも大きな声で『いらっしゃいませ』、予約をしたものだと告げると、『xx様お待ちしておりました』と、まるで居酒屋のお招き状態の様でした。受付後、医院長室に招き入れられて、これまでの経緯を聞かれて間歇性跛行の症状を告げると、まずは、姿勢の状況を確認したいということで、立位の前と後ろから全身写真を撮られました。診断の結果は、痛み足の方にほんの少し体が傾いており、その足が開き気味であることから、この姿勢を矯正しようというものでした。多分、その整骨院の謳い文句が骨矯正、骨盤矯正ですので、得意な施術に誘導された感じです。説明は、初診料と針の施術で初回割引も含めて数千円で実施。以降、5千円の施術、週2回程度、数ケ月で良くなるのではないかとの説明でした。5千円のクーポン券をまとめて買えば割引があるので買えということでしたが、総額数万円になるので躊躇していると、まずは、初回の施術を行おうということになり、施術室のベッドに横たわった次第です。施術は、足のマッサージと針の治療。複合的に筋肉の張りを取っていき、血行を改善しようと言うものであると思われます。その中で、一番問題なのではないかと感じられたのが、下図に示したような足裏のストレッチでした。

ストレッチで伸ばした部位


これは。テレビ等で見るアスリートが受けているストレッチではないですか? このストレッチでは、膝裏そしてもも裏が、痛いこと、やめてくれ言いたくなるようなものでした。そこで感じたのが、体操を何年もやっていないことから、体が硬くなっていることでした。施術が終わって、前屈をしてみたのですが、以前は、但し、30年以上前のことですが、床に軽く手を着けることが出来たのですが、右足の膝裏が引き攣れて痛くて、手の指先さえ床に着きません。そう、この足裏の硬さを改善することが課題と認識しました。答えが分かれば、お高い整骨院の施術を受けることは無いと判断し、忘れていた体操をNHKの13:50から放送される体操の時間で実施するとともに、下図のような一人ストレッチを実施することにしました。

ゴムのエキスパンダーを用いたストレッチ

実際に、長い距離を歩き、間欠性跛行の症状に陥った場合、このストレッチを行うと、足裏が痛くて、非常に苦痛な修行となりました。歩いては下肢の外側部分が痛くなるとともに足裏の張りが出て切るので、その度にストレッチという形で数ケ月が経過しておりましたが、少しずつ痛みが弱くなっている様子で、痛みで休まなくてはならない状態は脱した様です。結論としては、整骨院で数万円かけても治る保証はないので、独力でストレッチを行うことにより改善を図ったということです。これにより間欠性跛行の症状は和らいでいきました。

6.足裏の痺れへと症状が変化

そんな折、一週間の出張となりました。何時もの歩行はスニーカーですが、革靴に履き替えて一週間、そこそこ歩き回りました。下肢の痛みはありますが、痛みで歩けなることはありませんでした。出張から戻りスニーカーに履き替えて驚いたのは、右足の親指とその付け根の下図の部分に、何か一枚布が張り付いた感じとなっていました。

足裏痺れ部位


これは一時期のものかなと思っていましたが、痺れた状態、布一枚がくっ付いた感じと、感じ方の日々の変化はあるのですが、数ケ月経っても治ることはありません。
時折、足の親指の付け根が痛くて歩けなくなる程でしたので、足の着地を和らげるために、Seiei社のDr.コングのバイオジェル親指パッド(http://www.seiei.com/tag/kong/)購入して装着して数週間やり過ごしました。

Dr.コングのバイオジェル親指パッド

ネットで足裏の痺れを調べた結果、糖尿病に伴う血行障害と神経性の足根管症候群が引っかかってきました。毎年の健康診断では糖尿の検査値は陰性を示していますので、疑われるのは足根管症候群ではないかと考えた次第です。足の裏に行く神経は、足首の内くるぶしの下を通っており、足の裏から足の指に繋がっているそうです。この内くるぶしでは、狭いトンネルの中に、この神経と動脈、静脈が一緒に走っていることから、神経が傷みやすく、そのような病気を足根管症候群というとのことです。かかと以外の足の裏から足の指にかけて、しびれて痛くなる様ですが、足の甲や足首より上の方にしびれがでることは無いそうです。足をつくと、ものがついているような感じや、砂利の上を歩いている感じなどを感じることがあと言いますことから、正に私の症状に合致します。手術による原因個所の対処のほか、ビタミンB12の服用とありました。ビタミン剤の服用を2ケ月前から開始していますが、改善の兆しはあるような気がしますが、一進一退です。健康診断時の問診で症状を述べた所、問診の先生から『神経内科』との指示があったので、ネットで『神経内科』について検索してみました。しかしながら、『神経内科』というのは、まだまだ一般的な診療科ではないのか、検索に引っかかる件数も少なく、近くにこれと言った病院は見つかりません。対象となる疾病症状は、体の動きや感覚がおかしい、ことばや記憶がおかしい等である様です。具体的には、手足の力が入らない、歩きにくい、ふらつく、頭痛、めまい、しびれ感、ふるえ、呂律が回らない、あるいは食べ物などをむせる、筋肉のつっぱりや痛み、ものが二重に見える、もの忘れなどが対象の症状の様です。私の症状としては、歩きにくい、しびれ感が、症状として当たるところです。

7.脳神経外科でのMRI検査で

しかしながら、近所に『神経内科』が見つからないことから、最近、開業が進む『脳神経外科』にお世話になることにしました。意を決し、『脳神経外科』に受診。先生に、「2年前程から間欠性跛行の症状があり、長距離を歩くと下枝が痛くなること、足裏のしびれもあること」と症状を申告しましたが、先生の反応は鈍く、椎間板ヘルニアの可能性も疑われるので、MRI検査による頸椎の検査をしますか?ということだったので、折角の来院でしたので、検査を受けることにしました。実は、当該病院は、MRIを有していることをアピールしている様で、具体的な診察としては、この一辺倒の様です。
ネット情報によりますと、MRI検査は、ヘルニアを画像上に直接写し出せるので、どんなタイプのヘルニアがどこにあるのかを診断するのに最も適すると言うことで、私的には、椎間板へニアでないことの確証を得るために受診を決めた次第です。MRIの検査室に案内され、巨大な輪っか状の器具の間に横たわると、独特のビヨン、ビヨンという音とともに、ベッドがスキャンされ、検査が行われました。数十分以上の時間を待った後、再度、先生に呼ばれ、「異常なし」で受信正常です。料金は、1万円には至りませんでしたが、結局、痺れの原因の確定診断は得られませんでした。
それから1年以上経過していますが、足裏の痺れは、治っていません。歩けない程のことはありませんが。

8.今後どうなるのでしょうか?

滅多にないのですが、常に何らかの違和感は生じています。また、数キロを超える長距離を歩いた場合には、下枝への痛み、詰まり感が出てきて、歩行に対する危機感が起こることがありますが、以前の様に痛みで歩けなくなることは在りません。この年になって来ると、こういった痛みとお付合いしながら年を重ねて行くしか無いのでしょうか? 年寄り臭くて申し訳ありませんが、今後は、若い時の様が完全な健康体では居られないのでしょう。残念です。


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