【映画】ダーク・タワー　The Dark Tower

手で狙い定めるな・手で定めるもの父の顔を忘れり
我は手でうたぬ・手で撃つ者父の顔を忘れり
我は気で撃つ
我が銃で殺さぬ・銃で殺すものは父の顔をを忘れり
心で殺す

ガンスリンガー、ローランド・デスチェインと黒衣の男ウォルターとの戦いを描いた一つの物語。

ローランド・デスチェインはイドリス・エルバ、ウォルターにマシュー・マコノヒーを配しニューヨークとミッドワールドでシャインを持った少年ジェイクをめぐって戦いが繰り広げられます。

小説を読んだ人でもそうでない人でも楽しめる、ダークタワーならではの一つの世界、一つの物語として描かれています。

自分の持っていたローランドはクリントイーストウッドのイメージなので少し違うかな〜と思いつつ見始めました。イドリスエルバ、悪くないですね。かっこいいです。小説でもそうですがローランドは少し老いを感じ始めているくらいの年頃のはずなのでキビキビアクションよりはこんな重厚な感じの方がいいです。

見せ場はローランドが銃に玉をこめるシーン。いろいろなやり方でこめるのですがこれが非常によく考えられてます。空中でカートリッジごと、ベルトから一つずつ、流れるようにこめる、ぜひ見て欲しいです。

マシューマコノヒーの悪役、凄みがあっていいですね。昔ジョディーフォスターと共演したコンタクトの宗教家もそうですがこの人は普通っぽいのに存在感がある。もっと彼の作品も見たくなりました。

ホットドッグを食べて、これは何犬だ？と聞いたり、病院でテレビを見てまだ動物が喋るのか、とかヘンテコなことをいうシーンがあるのですが小説を読んでいる人なら背景がわかりくすっとさせられるシーン、惜しいですね。

壮大な小説の映画化に取り組んでくれてまずは感謝。そして願わくば映画ではなくテレビでも良いので小説のドラマ化をお願いしたい（映像化の難しいシーン、会話、設定はあると思うけど）。

改めて小説読み返したくなりますね。昨今の乱れた世の中にはガンスリンガーの次の言葉を送って締めくくります。

「父の顔を忘れたか？」

オススメ度：★★★

キングファン、ダークタワーファンじゃないとちょっと入り込みにくいと感じたので。