ガチじゃない人のための、最適なHIITの見つけ方
そこそこ運動習慣はあっても、大会に出ようとか、細マッチョやゴリにりたいわけじゃない。でも新型コロナ自粛以降、ちょっとマジで運動しないとヤバいよという人は大勢いるはずです。
そんな人にはHIITがオススメですけど、発信している人によって対象レベルがぜんぜん違っていて、普通の人には無理、継続するのが難しいというものが多いのです。
だったら私の経験から、どうやったらガチじゃない人が、自分に向いたHIITを見つけられるを書いておく価値はあるかなと思い、noteに書いてみます。
あ、HIITって知ってます? このタイトルで読みに来てもらったのなら、聞いたことはありますよね。HIIT自体の説明も書いてますが、飛ばずにしばらく順に読み進んでください。
私がHIITをやりはじめたのは、この本から
『世界一効率がいい 最高の運動』という本を見つけて、読んでみました。
読み終わってのツイートには、こう書いています。
「最近の運動関連の本は、タイトルも装丁もあざとくてゲンナリするけど、『世界一効率がいい 最高の運動』の中身は良かった。
HIITはオールアウトするものだと思ってたら、一般人は最大心拍数の70〜80%ぐらいでいいと。
これだったら、自分で考えて組み合わせて試せるわ
あざといと思っていたのに、どうして買ったのかというと「1日4分で細マッチョになる」というところではありません。
「世界の医師が注目の最新トレーニング」血糖値・血圧・がん・コレステロール・若返り・内蔵脂肪・認知機能とあったので、えっ何? ウソか宗教なの? なんだこれと手に取って立ち読みしました。そしたら、ツイートした「HIITはオールアウトするものだと思ってたら、一般人は最大心拍数の70〜80%ぐらいでいい」に遭遇したのです。
それまでに知っていたHIITの情報では、オールアウトするもの。オールアウトとは、簡単に言えば全力を出し切ること。HIITは全力を出し切る運動と流す運動の繰り返しだと思っていたので、それはちょっと出来ないわとスルーしていました。この本を読むまでに見たことのある映像は、クロスフィットのような印象でした。ハードさはともかく、クロスフィットみたいなことは専用のジムに行かないとできないですよね。
短時間でよく、しかも有酸素運動と無酸素運動両方の効果が効果が得られるとのことで、とても興味はあったものの、です。
『世界一効率がいい 最高の運動』が推奨するHIITとは
あくまで安全に継続することが必要だという前提はありますが、『世界一効率がいい 最高の運動』では、全力の7〜8割の負荷で始めてみましょうとあります。そして、とにかく無理は禁物ですから非常にキツいではなく、キツいぐらいにとどめてくださいと。
負荷は心拍数を目安にするのが一般的な方法だそうです。運動の負荷と心拍数はキレイな比例関係にあるそうですが、主観的な感覚値でやってもいい。その場合は、「キツい」「ややキツい」ぐらいが7〜8割の負荷に相当すると考えていいそうです。
そして「(20秒運動+10秒休憩)×8セット」で始めて、キツい/ややキツいにならなければ速度を上げる →秒数を増やす →セット数を増やす などしてHIITとして成立させましょうという流れです。
これだけの運動で、筋肉量アップや心肺機能の向上という体力面のみならず、先に書いた血糖値・血圧・がん・コレステロール・若返り・内蔵脂肪・認知機能にまで効果があるの?
そこはまあ買って読んでみてください。さまざまなエビデンスが掲載されています。
私は実際のところ、それほど根拠はどうでもいいというか。お医者さんがエビデンスとともに書くのは当然のことで、探せばそのエビデンスを否定するエビデンスだってあるかもしれません(笑)
要するに信じすぎるのも、あまり良くない。ここに書かれているのは、定期的な運動習慣の効果なので、なにもHIITに限ったことではありません。HIITは、その効果を得るコストパフォーマンスに優れているということだと思います。自分で効果を感じるなり、計測するなりして判断すればいいんじゃないかと思います。
私にとっては短時間で、しかも「これだったら、自分で考えて組み合わせて試せるわ」が最大の魅力だったのです。この本が始める導火線になったのは、何よりもそこです。
私は坂道ダッシュから始めました
お前が何からやったのか興味ないわ。早く最適なHIITのやり方を教えろ! ですって?
お急ぎだったら、次の次の見出しに行ってもらえばいいですけど、まあちょっと、読んでみてください。最適なHIITのやり方を探すのは、自分で考えて組み合わせて試して最適を見つけるということなんですから。その例に自分を使うのは、分かりやすくないですか?
私は合気道を教えてます。もうすぐ自分の道場を始めて4年です。
それまでは、合気道以外の武道も含めて、週に8時間から10時間ぐらいは稽古してました。始めてからもコロナ自粛以前は、6時間から8時間ぐらいはやっていました。
でも自分の道場ではもちろんですが、教えているのが主体で、自分が身体を動かす時間は極端に少ないのです。
合気道というと一般的にはふあ〜っとしたイメージかもしれませんが、私がやっているのは養神館合気道というもので、そこそこスパルタンです。養神館合気道は漫画『バキ』の渋川剛気のモデルにもなった塩田剛三先生が作られた流派です。
とはいえ、指導をしていたら、運動強度も大したことないのです。
しかもアラ還なので、そろそろヤバいよ。時間的にもそれほど取らない坂道ダッシュしようかと思っていました。
そんなときに『世界一効率がいい 最高の運動』を読んだので、即ユニクロに行ってウェアを買ってきました。
私が求めるのは、俊敏性と持久力、それから下半身の強化です。
なので、近所の住宅街の坂道、車が1台しか通れず、軽だとエンジンが大きな音を立てるぐらいの勾配で、平坦ではありません。そんなところを人気のなくなった夜中に、全力で20秒走って10秒流す。それを4セットやっています。
え? (20秒運動+10秒休憩)×8セット で、ややキツめじゃないのと言われそうですが、こうなんです。
全力疾走で20秒間、そして休まずに流すのが10秒間、それを4セットです。
なぜ4セットかというと、それだけ走れば坂道どころか、ジョギングならできますけど疾走できるような道ではなくなってしまうからです。全力じゃなければ5セット近くやれるかもしれませんが、それだったらセットで全力の方がいいと思ったのです。
川沿いまで行けば、平坦でずっと走れる道がありますが、夜遅い時間でも走っている人がけっこういるのです。全力疾走はできません。
だからHIITにならないかもしれませんが、それなりに効果があればいいのです。世界一効率が良くなくたっていいのです。ほかの運動もしているし、近所で移動時間を掛けなくてもできる方法で、それなりに習慣化できるばいいと考えました。
新型コロナ禍でYouTube見ながらHIIT
それが新型コロナによる自粛要請で、稽古ができなくなってしまいました。スポーツしている人も同じでしょうけど、運動量が激減します。リモートなら、歩くことさえなくなったも同然です。
私は坂道ダッシュを続けていましたが、4月は雨が多かった。昼間は晴れていても夜になると降ることも。路面が濡れていたら、ダッシュは危険ですし、ましてやあまり明るくない住宅街です。
それと私の場合は、ダッシュよりも優先すべきは夜の公園で剣杖を振ること。合気道の稽古をゼロにするわけにはいきません。自ずと坂道ダッシュの機会は少なくなります。
これは家の中でやることを考えなきゃなぁとYouTubeでHIITものを探しました。奥さんが以前からテレビにYouTubeを出して、ストレッチや筋トレ、ダンスなどをやっていたので、それがいいやと。
自分で内容を考えて組み立てるとなると、実際問題なかなか難しいのです。
ところが、これがなかなか適当なのがない。海外のを含めて、こんなのぜんぜん心拍数が上がらないだろというものも多いのです。
逆に格闘技系のものは、ドンと落ちて腕立て伏せするバーピージャンプとか、広いマットの上じゃないと危険だいうものも多いのです。
なにより自分の今の環境でできることを考える
YouTubeを見ながらやるのは、教えてくれるし、時間もチェックされているのでとてもいいのですが、探すときに、自分の家や部屋で何ができるのかを優先するのがいいと思います。
なんたってHIITを始める手軽さ、習慣化を考えるなら、まず現状のままで何ができることを考えた方がいいです。
強度は速度を上げたり下げたりで、調整できます。
うちの場合だとフローリングの部屋しかなく、リビングは猫用のタイルカーペットが敷いてありますが、クッション性はありません。なので落下して、膝を打つような可能性のある動作はできません。ましてや猫がじゃれついてきて危険です。
知ってる、あるいは音声だけで理解できる動作で
パンチやスクワットなら誰だって聞けばわかる。だけどマウンテンクライマーやプランクプッシュとなると知らない人も多いかもしれませんが、知らなくてもちょっと画面を見れば理解できます。
画面を見ながらできるからいいと言っても、見ることができない場面の多いのです。だからパッと見れば理解できたり、説明している声を聞けば分かるものが、ガチじゃない人にはいいと思うのです。
複雑な動作ばかりの組み合わせだと、ついてくのが大変です。見入ってしまうと強度が上がりません。たぶんHIITとしてはシンプルな動作の方が向いていると思います。
そもそも筋トレ系の方法をいっぱい知っている人なら、YouTubeを見ながらじゃなく、自分で組み合わせてやればいいのですから。
私はとりあえず知っていますが、坂道ダッシュ以外なら、YouTubeを見ながらが断然いいです。なぜってそれは、自動的に進んで行くからとても楽です。
もちろんYouTubeの動画でも、人によって、つなぎ方やのせ方が巧みさにけっこうな差があります。
フィットネス系のインストラクターがオススメ
トレーニングガチ勢じゃない人が家でHIITを始めるなら、だんぜんフィットネス系の人のYouTubeがオススメです。
なんたって、のせ方の上手さが際立ってます。そして私が書いたような条件をクリアしています。
フィットネスといっても色々ですが、一般向けのジムを想定してください。分かりにくければインストラクターの体形で判断。特定競技のインストラクターも違います。
具体的に紹介していきましょう。
モリモリ博士
この人は休憩のうちに、次の動作をわかりやすく、ムダなく説明しているのがスゴイです。プランクを入れてるなんて負荷が弱すぎないかと思いますが、それなら自分でプランクプッシュに変えればいいだけです。というか私はそうしてます。
竹脇麻里奈
うちの奥さんがこれキツいよというので、えーダンス系でしょう。となめていたら、途中から笑うほど腹筋がキツかった足パカ動画がきっかけ。この笑顔にのせられて、いつの間にか終わっている。何より音楽とシンクロした動きがこの人ならでは。
フィットネスメイト
タバタ式で検索してきたら出て来た動画。本来HIITとは違うけど、タバタ式は高強度だと思っておけばいいかと。私はこれぐらいのテンポが最適。クーとかかけ声が笑っちゃうけど、マッチョに追い込んでくる感じがいい。
このへんの人たちの動画がいいと思いますが、この人たちもそれほどHIIT動画は本数上げていないのです。毎日やっていたら、あっという間になくなります。
ここに上げた3本は、どれも「お家でできる」「マンションOK」「静かにできる」など、狭いスペースででき、それほど振動のないところが共通しています。検索するときは、HIITにそれらのワードを組み合わせるといいと思います。
HIITを検索しつくしたら、タバタ式でもいいと思いますが、どれもより高強度の内容になっているはずです。
HIITを取り入れたときの注意点
どの動画も脂肪燃焼とか痩せなどが売りになっていますが、特定部位の効果よりも、ざっくり全身の代謝を上げるとか持久力の向上に役立てばいい、ぐらいに思っていた方がいいかもしれません。
スピードを上げて行くと、どうしてもフォームが乱れがちですが、心拍数を上げるためにやっていると割り切った方がいいと思います。
私は、HIITは有酸素運動と無酸素運動の両方の効果を短時間で底上げしてくれる。底上げなので特定の効果を上げたければ、別の運動が不可欠 ぐらいに考えています。
またフォームの乱れは、故障につながる心配もあります。痛いとか違和感があるなら、その動作は行わない方が無難です。そして膝、肘をつく場合は、タオルを敷くなどしてクッションにした方がいいと思います。
動画ではキツすぎる場合、膝を曲げてもいいとか、インストラクターならではの一般向けの配慮もありますが、流れを重視しているので、前置きでの注意みたいなことは少ないのです。
HIITをやると必要になるのは
『世界一効率がいい 最高の運動』にも書いてありますが、運動前は軽く身体を動かして筋肉を温める。終わってからはクールダウン。ストレッチによって、老廃物や疲労物質を血液中に排出とあります。
ストレッチ動画もYouTubeに豊富にあります。行ったHIITの内容によって、必要なストレッチも変わってくると思いますが、全身のものをやっておけばいいと思います。
ほか巣ごもりに必要なのは
HIITだけではなく、YouTubeにあるトレーニングものの動画に欠けているのは足裏足指です。
歩く機会が激減していれば、当然足裏が使われていません。HIITをやって全身の筋肉を鍛えても、足裏にはほとんど効果がないでしょう。トレーニングものの動画では、ほぼシューズを履いているものばかり。ヨガの動画でさえ、足指を扱っているのはごく少数なので、足がないじゃんと私は驚いています。
足裏足指を動かしておくのは必須なので、足指のグーチョキパーやタオルギャザーなどを行うことで補えるかなと思います。
こんなツイートをしました。
ざっくり、まとめると
◯お家で運動不足を解消するなら、HIITがいい
◯ごく短い時間で有酸素運動の無酸素運動効果の底上げができる
◯ガチじゃない人は、YouTubeを見ながらが簡単
◯フィットネス系のインストラクターがオススメ
◯自分に適したHIITを探すには、まず部屋の環境を前提にする
◯スペースがないなら「マンションでもOK」などのキーワードで
◯自分が知っている動作か、見てすぐ理解できる動きを探す
◯あるいはしゃべりで端的に説明している動画を
◯強度が弱過ぎるなら、自分でスピードを上げる
◯強過ぎるならスピードを遅くしたり
◯怪我の予防とクールダウンを忘れずに
です。
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