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【ウルル】登るとこじゃないな

 オーストラリアの真ん中にあるエアーズロック、現地の言葉でウルルに登った。

今では禁止されていて登山できないらしいが、当時は、現地ツアー(ウルル地域の観光には現地ツアーへの加入が必須だった)の行程にあった。死者が出てるので登ってほしくないと言う看板が立っていたが。

 ウルルは、遠くから見るとゴツゴツしているようだが、近くで見ると案外ツルツルしていて、立つとかなり滑った。

そして、台形の上辺に到達するまではなかなかの傾斜だった。約40度らしい。なのに、命綱の鎖が所々にしかなかった。クライミング様だ。

へっぴり腰でなんとか登れたが、その先の道もまた難所であった。雨によって侵食された大きな割れ目があったり、高い段差があったり、崖っぷちの細い道があった。

 登りきった頂上からの景色は圧巻だった。深い青い空と広大な赤い大地が地平線まで広がっていた。ウルルのような突き出た岩が他にもあって、それらを眺めることもできた。

帰りは来た道を戻るのだが、過酷な道に登った事を後悔し続けた。今なら倫理的な意味でも絶対に登らないが。