私も、しらふで生きる。ほぼ。

町田康の『しらふで生きる』を本屋で見つけた時はショックだった。
裏切られた、にも近い感じがした。というのはこちらの勝手だけど。
次に感じたのは、これまでは呑んでいる町田康の作品。これは呑んでない町田康の作品か〜という感慨。
断酒宣言を世間に向けて、出版という形でするとは作家ならではだな。自分で呑むに呑めないように追い込んでんでしょ、と読む前は思ってた。読んだ後、やっぱそうだ、と確認した。
しばらく本を眺めていると不思議なことに「私もやめよっかな」という発想がでてきた。

この本を読んだのは2019年の年末ごろ。
私はその年の9月に仕事をやめたのだが、働いているときは考えることもなく当然のように毎日呑んでいた。
ちなみに私が呑むのはほぼほぼワイン。夕飯を食べて、食器を洗い拭きあげる。それからルーティンのように冷蔵庫からか棚からか、ワイン瓶をつかみ、棚にさえ入っていないステムの低いワイングラスをテーブルに置いてコココっとワインを注ぐ。ソファに座って赤紫の液体を見ているだけ(赤ワインが好き)でほっとくつろぐ感じがしていた。
会社を辞めてからはちょっと遠慮して量を減らさなくちゃね、と呑みながら思っていた。その後、毎日の量を減らすのと、量は変えずに飲まない日をもうけるのとどちらがやりやすいか、やってみた。
私の場合は飲まない日、休肝日を設ける方がやりやすいことが判明。(まるで何週間かにわたり実験したかのようだが、そんなことではなく飲むことに意識を集中させるとすぐわかった。)
多くの人はこっちじゃないかな。いくらお酒に強いといっても呑むと理性がややぼんやりしてきて、ついいつもとほとんど同じくらい注いでしまうことになる。ダメな奴、私。
ということで週末、金土日の3日間だけ今までと同じ量を呑む、というルールを決めた。

そして今現在2021年の3月。私はどうなったか。結論を言えば、完全な断酒には至らずだ。負けた。でも外で人と会う時だけ、その人に合わせて呑む、くらいになった。そういう時にも呑まない!という決意は先送りにしている・・
最近は外で友達に会うこともほとんどない訳だから、結果的には80パーセントくらいの断酒率(?)かな。

さて、金土日の3日間だけ今までと同じ量を呑む、というルールを決めた、とさっき言ったが実際どうやって80%も酒量を減らせたのか。役にはたたないと思うが、別日に書いてみようと思う。


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