【詩】夜の影
夜の影を探してごらん
落陽を追いかけてまた泣いている
来る日も来る日も
届かなかった手を握り締めている
夜の真ん中で待ち合わせたい
煌めく星色のドレスを纏って
さよならを繰り返すように
お月さまだけを招いて踊ろう
夜の淵を覗いてごらん
暁の欠片が目覚めるのを祝うように
世界を駆け抜ける風が
僕と君の涙を拐っていってしまった
誰かが歌っている
誰かが叫んでいる
僕は朝を恋い焦がれ
君は夜に沈んでいく
交わらない 再生のための償いだから
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