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脱ペーパードライバーの時に赤ちゃんだった彼らが小学生になったりするらしい。兄弟も増えたりするらしい。

運転免許は持っているけれどなんとなくクルマを運転する機会を逃し続けてはや5年、10年、20…40年、といったいわゆるペーパードライバーないろんなお客様がぼくのところへやってきます。その中でかなりのボリュームを占める層は、 

育児をなんとかしたい層

です。赤ちゃんをクルマに乗せてどこかへいくことそのものを練習したので、親だけというよりも子も同伴で練習した人がほとんどでした。
首が座ってればチャイルドシートに一緒に乗ってGO。子供にとっても、クルマに乗っている練習というのは必要だし、子供にもクルマとはどんなものなのか、運転してくれる親御さんはどれだけ必死なのか、衝突時の安全に対する理解なども、キッズもろともやってきました。わるくなかったなと思います。たぶんこれからもそうすると思います。

で、TwitterとかInstagramでお客さんたちの生活がなんとなく日常的に流れてくるんですが、

は!?あの赤ちゃん、来年から小学生!?!?

みたいなのが増えてきて、まぁ初期の頃に来てくれた人たちが4年前だから、当時1歳の彼彼女は、5歳…小学生に、なるんすか…みたいな。で、下の子が登場するんすか、みたいな。

赤子も千差万別。一度も目を覚さない猛者もいる。

いやー、自分の4年もまぁまぁ色々あったなとは思うけれど、あの時クルマの後部座席のチャイルドシートの中でギャン泣きしてたあの子が、お話できて文字とか絵とか書いて歌歌ったりしてランドセル背負って学校でお勉強するんかい、と思うと、シンプルにびっくりします。

別に、じゃあもっと大きいクルマが必要かな?とかそんなことを思ったりするわけではないのだけどどっちかっていうと、

キッズよ、キミたちの親御さんは、キミたちのために一念発起ですごい努力をしたんだよ。

千葉の実家へ、おばあちゃんの家に帰省だ!
いつもと違うぞ…なんか動くし、っていう顔。
何より、あんなにおばあちゃんが喜んだんだから、
キミとキミの親御さんは、超・家族孝行だよ。

と、教えてあげたい。クルマのない育児とクルマのある育児、まるで別物だっただろう。自分でいうのもなんだけど、こういうのを振り返る時、我ながらいい仕事をしているなと思う。誰か褒めてくれ。

他にも、定年退職するから一念発起、忙しすぎて触る暇なかったクルマに乗れるようになりたいとか、北海道に馬を見に行きたいとか、巨大な楽器を運びたいとか、シンプルに自分の人生をもっと自由にパワフルにしたいとか、依頼の数だけ色んな理由があって、それらに向き合ってきたわけなんだけど、

逆に言えば、クルマの運転ができるだけで、少なくとも現代の日本では結構流れをリードできるんじゃなくて??

と、少し大袈裟ですがそれくらい言ってもいい気がしてきています。

話を元に戻すと、子供ってあっという間に大きくなるのね。ぼくらの世代は
なんかよくわからないけど育児環境が日本の歴史において稀に見るしんどさを記録してるっぽいし、肌感覚的にも「あれだけ聡明で要領も良くて、収入もある程度あって〜」って夫婦でも育児で詰みかけてたりする。さっき子供って書いたけど、ペットも同じ。子犬があっという間に…

1年で、お母さんとぱっと見、見分けがつかないよ…

じゃあクルマがあれば万事解決かっていうとそういうわけじゃないし、それを謳って商売するほど育児を舐めているわけでもない。

ただ、育児にしても介護にしても、もしかしたら僕らが生きている今この瞬間も今がとても大切な瞬間で、

・一気に移動できる物理的な距離と、
・運べる荷物の量や同行できる人数、
・「任意の時間に出発できるタイミング」

という3つのポイントを揃えられるクルマの運転というスキルは、その大切な時間を逃さないための重要な要因になりうるなと、改めて思う今日この頃。

そう思うとある程度の安全性は無視できないけどそこをクリアしてしまえば、ぶっちゃけクルマなんてなんでも良くて、マイカーですらなくて良くて(マイカーの良さはまた別の日に書くとして)、

大切な人との大切な時間やイベントを、自分の意思とチカラで間違いなく過ごす/遂行できる

って、人生においてとても(自分にとって)重要なことだなと思うんですよね。ぶっちゃけ自分のためってあんまり頑張らないじゃないですか。ぼくだけじゃないと思うんですけど。けどこの仕事しててつくづく思うのは、

親は子のためなら相当頑張る

っていう。すごいですよねあれは。
なってみないとわからないんだろう。もちろん商品としてはそれを想定して
ものを作るわけだけど、その想像を遥かに超えますね、リアルな育児は。

新しい課題がもっと生まれてくるかなと思ったんだけどそれをあたらめて時間をとって、っていう時間と心の余裕すらなさそうだから、こちらから新しい商品や提案を出して行かなきゃなぁと思うのです。

自分たちが昔、スポーツクラブの遠征で毎週のようにあちこち連れて行ってもらってたけど、あれもあれで特殊なクルマとの付き合い方だったなぁ、
とかね。

三重県代表として東京体育館での全日本卓球大会に出場した古賀兄弟。
勝ち上がるかどうかもわからないのに東京まで連れてきてもらってたっていうね。

クルマ 〜部活専用エディション〜

とか、あってもいいよね。
高速道路を安全にぶっ飛ばせて、道具や着替え満載にできて、多少図体がデカくなってきてもOKで、汗びちゃびちゃで乗り込んできても掃除が簡単で、
ドライバーも選手(子供)も疲れないやつ。

昔はハイエースかエスティマか、キャラバンかボンゴだったけど、
今だったらなんだろう、HONDA ステップワゴンか、燃費気にしなければ三菱デリカD:5か輸入車OKならFIAT ドブロ、シトロエン ベルランゴなんかもいいね。

家族とクルマの関係性、変わってくると思うから、また相談してくださいな。


自動車開発テストドライバー
古賀章成


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部活の思い出

古賀章成です。自動車開発テストドライバーという仕事をしています。主に、運転を苦手だと感じている人に、安心してもらえるような・自信をつけて楽しんでもらえるような練習の仕方やクルマの在り方を研究・開発しています。頂戴したサポート費は、テストや開発の経費として活用させていただきます。