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自分の専門分野以外の言語を知る

「野口さん、なにやってる人なの?」とよく聞かれる。インクルーシブな社会をつくる、そのための教育を実現する、という目的に対して、この瞬間自分が一番役に立つことをやっているつもりなのだけど、わかりづらいのかもしれない。

目的に対し、自分の強みを活用して向かうことを大切にしている。

自分の一番の「専門」は何か?と言われると、もともとの専門はインクルーシブ教育のためのカリキュラム。特に知的障害のある子どもたちのインクルージョンを実現していくためのカリキュラムの体系や枠組み、が自分が一番詳しいことであるし、学術論文は基本それらについて。

一方で、私は自分の専門分野を切り取って極めるだけでは全く目的に近づかないと思っているので、隣接する多様な分野を経験し、その関係者たちと関係性を築いてきた。

ある壮大な目的を達成するためには、操れる言語が多い方が良いと私は思っている。なぜなら自分の専門分野だけでは到底実現できないことをしようとしているから。
ここでいう「言語」というのはもちろん英語とか日本語とかいう話ではなく、その分野やその立場特有の「ことば」や「表現」。

たとえば学校の先生には学校の先生特有の言葉や表現がある。それを知らずに自分の言葉だけで喋っても到底通じない。相手の言語を尊重することはとても大事。

私の場合はこの10年で広く浅く多様な言語を習得して来たと思う。今も多様な立場それぞれのコミュニティーを行き来して、多様な立場の人たちと接する。

特別支援教育に関わる教員、通常学級の教員、オルタナティブ教育関連、福祉施設関連、不登校支援関連、教師教育関連、応用行動分析の専門家、管理職、保護者、子どもたち。最近はそのほかにも少年院関連、地域支援関連。

専門性を深めて極めていく役割もとても大事な反面、間に入って翻訳をしながらステークホルダーをつなげていき目指す方向を共通理解していく役割も大事で、自分は後者なんだと思う。

役割や、なにを大切にしているか?が異なるだけの話なのに、前者の人たちにたまにもっと目的に対して有機的につながればいいのに、とか威嚇しちゃうあたりはまだまだ。

明日は中学の夜間学級を初めて見学にいく。楽しみ。

#日記 #教育

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