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そういえば、オンライン飲み会って

2023/07/24

 どんよりした曇りで空が低く感じられる。空気がぬるい湿り気を帯びて重たい。今にも雨が降り出しそうな天気だ。そのくせ気温は30℃。これなら「暑い」と言っても、東京以西の人たちに「まぁ涼しくはない」と許してもらえるだろうか。

 じっと耐え忍ぶような一日。
 またしばらく用事が重なる日が続いていた。明日が終わればひと息つける感じだ。待ち遠しいけど、あまり先のことを考えると、いまの状態にかえって耐えがたくなるので、淡々とやり過ごすことを意識する。

 この日記をまとめたマガジンを「ほろよい日記」と名づけたのは、あまり量は飲まず弱いなりにお酒が好きだからです。
 いまは「酒は百薬の長」とか「適量なら健康にいい」というのはすべて幻想だったことが定説となっているようだ。
 私も「おいしくお酒を飲み続ける方法」みたいな実用書を本屋で見かけるたびに買い求めてむさぼり読んだけど、それらに書いてあったことを要約すると「本当は飲まないのがベスト。どうしても飲みたいなら1日のアルコール摂取量を20g以内に抑えて」という地獄のように面白くない正論で「もっと魔法みたいな都合のいいことを書けよ!」と憤りがわいてくる。なるほど、人はこうやって陰謀論の信者に陥るのだなぁと、頭でなく心で理解できた。

 そういえば、オンライン飲み会っていちどもやらないまま、コロナ対策の期間が終わってしまったな、とふと気づく。
 まず友だちが少ない。
 また、飲み会は自分なりには好きなんだけど「人と会わない休日って意味がわからない」というタイプではないので、飲み会がないならないで静かに暮らしていた。
 そしてデジタルな技術が苦手。初めてZOOMで人としゃべったのは去年(2022年)です。
 そんな要素が複合して今に至る。
 これからやる機会があるのだろうか。

 森バジル『ノウイットオール』を読み始める。
 今年の松本清張賞受賞作。横山秀夫、葉室麟、阿部智里など、人気作家を数多く輩出した新人賞です。
 森さんは数年前にライトノベルの新人賞でデビューしていて、その作品が面白かったのでTwitterでフォローしていた。ギターを弾き、作詞作曲をして初音ミクに歌わせる「ボカロP」もなさっているおかたです。

 いまは多才な作家が多い。
 私は小説しか書けないので(それも書けているかどうかはわからない)羨ましいし、焦るときもある。
「自分は不器用なので、ひとつのことしかできません」というのも、今の時代を生き抜くためには弱くて何にも誇れることではないし、かといって「わたし、面白いことは何でもやっちゃうヒトなので、自分でもわたしが何者なのかわかりません!」みたいな人も、周りには本当に「よくわからない人」だと思われているだけだったりする。
 RPGといっしょですね。
 オールラウンダーは専門家にかなわない。でも専門家も基本スキルの他に特別なスキルを伸ばさなければいけない。
(というか、すぐれたRPGは現実をうまくディフォルメしてシステムに反映させているわけだ。ドラクエの『遊び人を極めると賢者になれる』ってすごいアイディアだよね……)

 私はとりあえず小説に専心です。まずは、しっかりとした成果物を出す。そうじゃないと「よくわからない人」になるだけなので。

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