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『地面を噛む力』とは?

こんにちは。秋元信博です(^^)


皆さん「浮き指」ってご存知ですか?

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最近話題になることも多くなりましたが、

⬜︎足趾の力(把持力)が弱い
⬜︎足趾が浮いてる(過伸展)状態

みたいなやつです。

ネットで調べたりすると、小学生の運動機能低下との関連性がささやかれたり、不良姿勢との因果関係などの内容が書かれたりしている浮き指ですが、実際問題どういうものなのか?…ってところを掘り下げてみましょう。


まず、外反母趾や内反小趾のように、中〜高齢者の方たちで足趾に関わる様々な問題ってたくさんありますよね?

その要因として、足趾の「屈曲力」が問題となるケースが多いです。

ここでよく勘違いされがちなのが、

『足趾の機能を良くするために、タオルギャザーを指導しよう!』

…といって足趾の運動指導するパターン。

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…冷静に考えて欲しいのですが、そもそも通常歩行や走る時にこんな足趾の使い方をするでしょうか?

普通しませんよね。笑

僕も駆け出しセラピストの時には、このトレーニングを結構指導してました。

もちろん、結果として何かしらが解決されたことで症状が緩和することもありましたが、多くの場合は何も変わらず…。

それは、僕が足趾の「屈曲力」「把持力(地面を噛む力)」とを同じニュアンスで捉えていたからなんですね。


屈曲力とは、いわゆる『グーパー』をしたり、足趾で何か物を掴んだりするような、そんな動きを指します。

対して把持力とは、つま先立ちをしたり、踏ん張ったりする時の動きです。

これだけでも、どちらが実用的に使われているか簡単に分かるかと思います。

単純に足趾を屈曲させるだけで良いなら、立った状態でも出来てしまうので、【浮き指=把持力がない】というわけではありません。

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ちなみに、この「浮き指」と関連付けて、歩き方の指導をされる方も多くいます。

具体的には…

『踵から着いてつま先でちゃんと蹴るような感覚で歩くように』

というような指導(?)内容。

でも、逆にいえばそれ以外の方法で歩く方が珍しいですよね。笑
※ランニングフォームで「フォアフット走法」などや、「ナンバ歩き」のような左右半身を上下に動かすような歩行もありますが。


先程も書いたように、【浮き指=把持力がない】というような認識だからこそ、通常の歩行周期の中で「つま先でちゃんと蹴るような感覚で」という表現をしてしまうと思うのですが、その前提が覆される以上、そんな安直な指導は出来ないはずです。

もし仮に、

・つま先で地面を上手く蹴れない
・意識をしないと地面を蹴れない

などの問題がある場合は、患部だけを見ていても問題解決は難しいことが多いです。
(後ほど詳しく説明します。)


あとは「外反母趾」の問題もよく取り上げられますが、検索ワードで【外反母趾 原因】と入力すると…

・遺伝的要因(扁平足や関節が柔らかい人など)
・非遺伝的要因(ハイヒールなどの履き物や加齢による筋力低下など)

と出てきます。

形状の変化の原因に関してはさて置き、最も重要なポイントとしては痛みを伴うか?伴わないか?ってとこです。

あなたの周りにも、程度に差はあれど外反母趾の方が一人や二人はいるのではないかと思います。

その誰もが痛みを訴えているかというと、痛みを訴えていない方も中にはいるはずです。

何が言いたいかというと、外反母趾(形状の変化)が必ずしも症状をきたすわけではない…ということです。

なので…

◉外反母趾+痛みもある

◉足趾の筋力の衰えが原因と伝える

◉母趾の動きを良くするために「グーパー」

◉あまり変化が出ない

…みたいにならないように、そもそもなぜ外反母趾になる必要があったのか?ということと向き合うことが大切です。

これも、タイトルにある「地面を噛む力」という課題に関連してきますので、ぜひこの後の内容もご覧ください。


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