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ファイナルシリーズ・その1+1/Aリーグ

今季のAリーグのファイナル・シリーズが始まりました。上位6チームによるトーナメント方式で今年の優勝を決めます。トーナメントですから一発勝負。そこには順位の差を感じない事も多いのです。というわけで、ちょこっと書いてみました。

リーグ戦終了時の順位表がこちら!

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3位から6位までの勝ちの差はわずか3点。1勝利数の違いのみ。3位と4位のチームにはホームゲームアドバンテージがあるとは言え、実力的には横一線と言えるかもしれません。

ファイナル・シリーズの初戦は6月12日のナイトゲーム。シドニーの北部80キロのゴスフォードの「海の見える」セントラルコーストスタジアムで3位対6位の試合。オリジナル10のセントラルコーストvs新加入チーム・マッカーサー。今季の対戦ではセントラルコーストの3戦3勝、圧倒的な強さを見せつけました。2勝は失点0に抑え、1勝は1点先制を許してからの逆転劇を見せてます。6年ぶりにファイナルシリーズに戻って来たチームだけにサポーターの熱の入り方が半端ないですね。対する、マッカーサーは今季加入のチーム。新チームながら6位フィニッシュは上出来です。ですが、ここからが正念場。今年一度も勝ててないチーム相手にサドンデス。不安材料もありそうですが、実はこのチーム、ファイナル・シリーズ経験者が多い事が強みです。尚且つ、元オーストラリア代表にして長年Aリーグの顔であったチームキャプテンのミリガン選手が今季で引退を表明しており、彼の引退を惜しむ声がチームの推進力になる事も予想されます。結果、イエローカード8枚、レッドカード1枚を出しながらの延長の末、0-2でマッカーサーの勝利に終わりました。

2戦目は4位対5位。初戦の興奮が残る中、試合会場をブリスベンに移し行われました。今季は2回対戦し、1勝1敗。直近の試合で大敗を2度も経験してしまったアデレードと勝利と敗北を交互に味わって来たブリスベンの戦い。ここもほぼ同格の戦い。こういう時にこそホームゲーム・アドバンテージのブリスベンに有利か?結果、総シュート数10、枠内シュート数3で2点取ったアデレードが総シュート数24・枠内シュート数8で1点しか取れなかったブリスベンを破りました。試合内容のデータを見ても攻撃型のブリスベンを攻守型のアデレードが抑えに抑えたことが分かります。また、今年のブリスベンは若手の目覚ましいい台頭が起こり、その選手たちにとっては初めてのファイナル・シリーズ。勢いあまって、連携がぎくしゃくしてしまう場面が結構見られました。その経験のなさを衝かれた感じも。ブリスベンのトップスコアラー・檀崎選手にはいつも以上にマークが付きましたしね。残念無念!でした。そしていよいよ、準決勝。ここでやっと1位と2位のチームが姿を現します。

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アデレードもマッカーサーもアウェイゲームの連続ですね。1位のメルボルン・シティと6位マッカーサーの勝ち点差は10。2位シドニーと5位アデレードの勝ち点差も8点とそこそこの差があります。そしてここで重要なのが、今世界中で代表戦が行われているという事。実はシドニーとメルボルン・シティは各チームともに主要選手3人がオーストラリア代表としてチームを離れています。その穴を埋める事が出来るか、或いはそこを突いてくるのか楽しみですね。メルボルン・シティには横浜F マリノスからローンで来ている椿直起選手と元浦和レッズのアンドリュー・ナバウト選手がいます。ナバウト選手の怪我がちょっと心配ですけれど、活躍を期待しましょう。 *メルボルンのロックダウンが’6月17日から緩和さるのでこの準決勝戦はメルボルン・シティのホームグランドで観客を動員しての試合になる事が決まりました。(勿論、数に制限はある事でしょうが)良かった、良かった。

そして、リーグ戦最後の試合にドラマが待っていました。

リーグ戦最後の試合はコロナの影響で延期になっていた1位のメルボルン・シティ対12位(最下位)のニューカッスルの試合。元々5月29日メルボルンで行われる予定でしたがクラスターの発生によりメルボルンが28日からロックダウン。やむを言えずに延期になっていたものです。ロックダウンの終了日は確約できないし、6月のファイナル・シリーズの日程は代える事が出来ない中で、メルボルン・シティのホームゲームでありながら場所をニューサウスウエールズ州へ移して6月10日の夜、ひっそりと行われました。(中立を保つため、ニューカッスルのホームグランドは使用せず)誰が最下位でシーズンを終えるかどうかに注目が集まっていた試合です。ニューカッスルが最下位を脱出するには引き分け以上が必要です。最終試合前の順位表がこちら:

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11位のメルボルン・ビクトリーと最下位のニューカッスルのポイント差はわずか1。ニューカッスルが引き分けでポイントが同じになりますが得失点差はニューカッスルの方が上です。引き分け以上でニューカッスルは最下位から脱出が可能です。ですが、相手は首位でシーズンを終えた強豪メルボルン・シティ。一筋縄ではいきません、これは。対するビクトリー側は気が気ではないです。なにしろ、メルボルン・ビクトリーはオリジナル10のチームであり何度も優勝をして来た強豪チーム。1度も最下位を経験した事はありません。すでに今季の全試合を終了しているビクトリーのサポーターとしてはこの時ばかりはライバルのメルボルン・シティを応援しなければなりませんでした。結果、なんと、1-2でニューカッスルが首位のチームを下しての勝利。そして、順位を一つ上げてシーズンを終了。同時に史上初、ビクトリーは最下位に落ち不名誉なWooden Spoonの称号が与えられてしまいました。残念な結果ですが、これをバネ(?)に来季に向けて大改革がいよいよ始まります。常勝チームに戻るのには時間がかかる事でしょうが、暖かく見守っていきたいと思います。はあ、推しのチームが弱くなると悲しいよね。。。では、準決勝の後にお会いしましょう。(ほんとか?)じゃあね。ばいばい。

*最下位の象徴=木製の匙(Wooden Spoon・これをトロフィーの代わりにこれを与えられる.....わけではない。あしからず


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