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FIFA 2022年 世界杯最終予選-豪州編

7月に発表された2022年ワールドカップカタール大会のアジア最終予選。その第1戦が9月2日に行われました。第1戦目の第1試合で、日本がオマーンに敗れ、激震が走りました。第2試合の韓国対イラクもドローに終わり、下剋上の趣が感じられる中、中東での試合が始まりました。

そいよいよ来年に迫ったワールドカップ・カタール大会!敗戦で始まった日本と同グループのオーストラリア代表についてメルボルンのあきちゃん目線でちょこっとご紹介させていただきます。

コロナの影響があるけれど...

2019年から始まったワールドカップ予選。第2ラウンドの途中で新型コロナ肺炎が世界を席巻し、中断。活動同停止しになった2020年も明け、2021年3月から再び予選が始まり、6月に全ての第2ラウンドを終了することが出来た。そして、7月、最終予選の抽選会が行われ、同時に日程が発表された。通常通りホーム&アウェイのグループリーグ戦を9月から来年3月までの日程で行われる運びとなった。

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この時点(7月上旬)でのオーストラリアでは新しくコロナに感染した人はほとんどいなく、通常の生活に戻りつつあった。なので、9月2日に行われる対中国戦のホームゲーム会場をどこに設定するかで調整が行われていた。が、残念な事に、その直後新型コロナ肺炎感染者とそのクラスターが発生、一部の州と地域で再ロックダウンが施行された。それでもオーストラリアサッカー連盟は初戦の開催を各州・政府と話し合いをして来た。8月に入っても感染者数の減少は見られずロックダウンは延長された。この状態から連盟は9月2日の初戦の国内での開催を断念した。8月27日に中立地カタールのドーハ、「カリファ国際スタジアム」で開催する事を発表した。この会見では、あくまでもこの1試合のみを中立地で行う事とし、10月以降の試合については原則ホームゲームはオーストラリアで開催としている。オーストラリア以外にも中国、イラク、シリアがホームゲームを中立地開催に変更した。ホームチームのサポーターからすると残念この上ない事だが、中立地がカタールなので、一足早くワールドカップのスタジアムでの試合経験が出来ると考えるのも一興だろう。ーわお、なんか固い文章で綴ってしまった。

オーストラリア代表・サッカールーズ

ここから、注目選手の紹介です。結構日本になじみのある選手が多いんですよね。まずは、監督から

グラハム・アーノルド:この名前を聞いてピンと来ている方いらっしゃいますよね。サンフレッチ広島ベガルタ仙台のサポーターの方々かな?御年58歳のアーノルド監督は現役時代ストライカーとして1997年から1998年6月までサンフレッチ広島に在籍し、28試合7得点の成績を残しています。監督業に着いたのは現役を引退してからではなく、監督兼選手の経験を26歳の時にすでに経験し、現役最後の2年間(1998~2000)も監督兼選手としてナショナル・サッカーリーグ(Aリーグの前身)のノーザン・スピリットFCを率いていました。ーポステコグルー監督(前横浜F.マリノス・現セルティック)も同じように選手兼監督をしていましたね。現役を引退した後はすぐにオーストラリア代表のアシスタントコーチになり、2度のワールドカップに帯同しています。アシスタントコーチとU23の監督の経験を積んだ後、2010年からAリーグのチームの監督となり、優勝を経験し、2004年にベガルタ仙台の監督に就任しました。開幕から6連敗後に契約解除されました。(ベガルタ仙台のサポーターの方々には苦い思い出ですね)同年、母国オーストラリアのシドニーFCの監督に就任し、同シーズンにチームは2位の成績を修めます。(仙台の水が合わなかったのかしら?)その後、2018年の途中からオーストラリアA代表とU23の監督に就任しました。ー森保一監督と同じですね。アシスタントコーチ及びU23の監督経験が長く、若手育成が強み、また試合や合宿環境にも目を配らせる事が出来る人物でもあります。自国監督によくある事とは思いますが、監督が選手を長い事知っているのは一つの強みですね。

2021年9月の豪州メンバー表

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上記が9月に行われる2試合の代表メンバーです。27名中:本国オーストラリアのAリーグ所属の選手1名。アジア地域のプロリーグチームに所属の選手4名(Jリーグ所属2名)。北米地域リーグ1名。ヨーロッパ地域のリーグチーム所属選手が21名。初招集は3名。東京オリンピック代表選手5名(オーバーエイジ枠1名)。平均年齢27.4歳。6月の2次予選代表戦の時は7月のオリンピックを見据えて多くのU23選手を中心にAリーグ(シーズン終了直後)所属の選手を多く採用しましたが、今回は複数年ヨーロッパで活躍し実績のある選手を中心に選抜したA代表と言えます。ただし、家族や環境の事情で代表を辞退した選手が数名いる事も事実です。

オーストラリア代表のジャパン・コネクション

注目選手...と言うか、日本と接点のある選手をご紹介。これを機にオーストラリアの選手に興味を持っていただけたら幸いです。上の表の太文字の選手の所属チームに日本人選手も所属しています。ミッチェル・デューク選手とアダム・タガート選手はJリーグのチームですから勿論ですが、デニス・ジョンロー選手のトゥールーズ(フランス2部)にはオナイウ阿道選手(元横浜Fマリノス)、ドイツ1部のフランクフルトには(日本の皆様にはとてもなじみのあるチームですよね)チームの重鎮となった長谷部誠選手と今回の日本代表にも招集されている鎌田大地選手が在籍していますね。彼らのチームメイトの一人がアイデン・フルスティッチ選手。アタッキング・ミッドフィルダーで、ゴール前の鎌田選手とともにピッチを駆け回っています。昨年の終わりに移籍した斎藤光毅選手(元横浜FC)が所属するロンメルSK(ベルギー2部)にオリンピック終了後に移籍(マンチェスター・シティ所属/ローン移籍)発表をしたのがダニエル・アルザニ選手。技巧派FWの彼と斎藤選手はすでに同じピッチで2トップを任されています。そして、今一番注目を浴びているのがセルティックへ移籍後ゴールを量産している古橋享梧選手(元ヴィッセル神戸)。彼のセルティックでの初ゴールのアシストを務めたのが、長身ミッドフィルダーのトム・ロギッチ選手。スコットランドリーグの配信も日本で見られるようになったそうなので、彼もよろしくお願いいたします。それ以外にも、2018年に横浜Fマリノスの監督に週にしたアンジ・ポステコグルー氏(元横浜Fマリノス・現セルティック監督)の下で活躍したミロシュ・デゲネク選手や、宮市亮選手(現横浜Fマリノス)と入れ替えにセントパウリに入団したジャクソン・アーバイン選手ーどこが接点なんでしょうねえ😅ーなどがいます。

この秋から始まるUEFAヨーロパ・リーグ、今年から始まるヨーロッパ・コンフェレンス・リーグに参加するチーム所属の選手がいます。スペインのレアル・ソシエダのGKマット・ライアン選手はオーストラリアの守護神です。それ以外にもフランクフルトやセルティック、そしてデンマークからミッテランも参加します。この、ミッテランで大活躍しているのがアワー・メイビル選手。アフリカ出生の細身で長身のFWはスプリンターでもあります。コンフェレンス・リーグに参加するイスラエルのチーム・マッカビ ハイファ所属のライアン・ストレイン選手は今年7月にAリーグから移籍した選手。さて、世界の舞台で大暴れしていただきましょう。

対中国戦

9月3日朝4時(オーストラリア東海岸時間)初戦が行われました。対戦相手は中国。中国もオーストラリア同様中立地でのホームゲームをドーハの同じスタジアムを使用し、又、12日間の現地合宿を実施、満を持しての登場です。対するオーストラリアはたったの2日間。一抹の不安がよぎりました。来年のワールドカップで使用されるドカリファ国際スタジアムは無観客でエアコン付き。真夏の中東ですがスタジアムは摂氏24度。最適な環境ので行われる試合ですね。始まる前からオ-ストラリアのTVコメンテイターが何度も何度も日本がカタールに負けたことを紹介。その言葉で私が緊張、選手もものすごく緊張しているように見えてしまいます。結果から言うと、3-1でオーストラリアの勝利😁よかった、良かった。

試合開始10分は中国の素早い攻撃が続きました。が、これはいわゆる「見の時間」相手の戦術や能力を調べる時間+オーストラリアはスロースターターでもあるので自陣に押し込まれる事、数度。ちょっとドキドキでしたが、15分も経過するとオーストラリアの選手達が動き始まます。1点目は23分、ゴール前ではじかれたボールは右側に流れ、アダム・タガード選手がそれをループシュート。ゴール前に来たボールを頭でクリアしようとした中国選手の上にアワー・メイベル選手の右足が上がりボールに合わせシュート。これが先制点、アダム。タガード選手にアシストが付きました。2点目はその直後の25分、センターライン付近からカウンターアタック。マーティン・ボイル選手が受け取りペナルティスクエアのちょっと前から2人のDFを透かしてシュートが決まりました。オーストラリアの選手が楽しく試合をしているのが手に取るようにわかる試合、中国の選手からしたら辛い時間が続いてしました。3点目は70分。69分に途中交代して入ったミッチェル・デューク選手がボールタッチ2度目でゴールを決めました。良い形で最終予選を始める事が出来ました。ー 百聞は一見に如かず!下記の動画をご覧ください (*英語解説付き)ー

https://www.youtube.com/watch?v=LUP7G5kFbqE

第1試合終了時のグループBテーブル

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まだ、1試合が終わったばかりです。後9試合もありますから心配する必要はないですよね。

日本の次の対戦相手はこの中国。両チームとも敗北試合からスタートしたので立て直しが必要ですね。今回の日本対オマーンは悪天候の中の敗戦なので、最適なコンディションのスタジアムで楽しくゲームを行っていただきたいものです。オーストラリアはハノイでベトナム戦です。高温多湿の環境適応が鍵となりそうです。私にとってどちらのチームも大切なチーム。どうか怪我無く最大限の力を発揮して勝利していただきたいものです。

今回も長くなってしまいました。次の試合は火曜日(9月7日)。火曜日の夜更かしが決定しました。今からドキドキ、わくわく、楽しみです。皆様も次の試合を楽しめますように。今回は、この辺で。では、またね。バイバイ。






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