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子ども食堂について、考えています。

この夏から千年校区でスタートした「千年こどもひろば」という子どもの居場所があります。子どもたちが主力となる料理をサポートするごはん係(とは言え、その場では先生と呼ばれています・・・💦)を、「私なりにできるしこ」で時々サポートしています。

「子ども食堂」というと、例えば厚生労働省のサイトなどでは・・・

子どもが1人でも行ける無料または低額の食堂であり、子どもへの食事提供から孤食の解消や食育、さらには地域交流の場などの役割を果たす。「子どもの貧困対策」と「地域の交流拠点」という2つが活動の柱である。

とあります。なので、実は必ずしも料理をすることは求められていないのですね。緊急性の高いケースであれば「今日をどうにかする。今日をしのぐ」ために「配食」という形もあると思います。また、時間と場所を共有するのであれば、「一緒にお昼ご飯を食べる」だけでも良いのだろうと思います。

一方、この「千年こどもひろば」は、子どもたちが主体的に動くようなスタイルで1日の流れが構成されています。

自分たちで料理を作り、みんなで食卓を囲み、片づけをし、その後はめいめい好きなことをする。もちろん、途中で抜け出して遊びだす子もいますし、あまり手を出さない子たちもいます。けれど、最後までやり切ってくれる子どもたちもいて、何だかんだでお昼ごはんは出来上がるし、みんなでごはんも食べられるし、気がついたらお料理のスキルも上がっている。
で、食べて片づけが終わったら、帰っている子もいるし勉強している子もいるし、遊んでいる子たちもいる。それを大人がゆる~っと見守り、ゆる~っと支える。そんな構成になっています。いうなれば「子どもの居場所」です。

秋、おうちでも出来るスープパスタをみんなで。一口ポイントなども伝えつつ。
大人はなるべく見守り。子どもたちが手を動かします。

今回、運営する権藤さんからお話をいただいて「できるしこ」で私なりに関わろうと思ったのは、「うきはの子どもたち自身が生きる力を身につけて、それがやがて波及していく、明日へつながる形になり得るかも」と考えたからです。

自分のごはんを作れれば、子どもにとっては「生きる力」になります。いつしか家族や周囲の人がホッコリしてもらえたら、喜びになるだろうと思います。「喜んでもらえる」は、「自分の居場所を育てる」にも通じていくのではないかなぁと思います。

ちなみに、権藤さんから「親御さんたちから、子どもがほめてもらえた!って喜んでいた・・・とあったよ」とききました。子どもたちが料理する時に「お、やればできるじゃん!」とか「イェ~イ!美味しそうにできたね!」とかなるべく気分があがるような声をかけているので、そういう反応になるのかなと。そして1班数人ずつで作業しているので、異年齢の子どもたち同士がコミュニケーションをとりながら料理体験を共有しています。それも、兄弟姉妹の少ない現代の中では良き体験になると思っています。

このスタイルはたぶんまだ少ないし、関わるサポーターも少ないけれど、いつかこの子たちがサポートする側になったら本当にうれしいです。

実際のところ・・・市議としての視点で言うと、自分たちがいつまでも「サポート出来る側」ではあり得ないし、歳をとって逆の「サポートを必要とする立場」になることもあり得るわけです。あらゆることを想定するならば、子育て支援だけでなく、行政だけでは絶対に支えきれないシーンは増えていくから、多様なシーンで「担い手・プレイヤーになり得る人が育つ土壌作り」や「関わる人が無理なく出来る基本スキーム探し」が必要だろうなと感じています。私自身が暮らす自治協では長期休暇中の小学生向け学習支援に関わっているので、千年では「食」の支援に関わることで、経験値がつめるご縁だなと。
とにかく、色々な角度から「地域の暮らし」を見て、感じて、みんなが無理なく「できるしこ」で関わることの出来るやり方を工夫したり、一緒に考えることの出来る機会を設けることが出来たら嬉しいなと思います。いきなりすごいことが出来上がるわけではないのだから、まずはコツコツです。


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