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クリエイティブ・マインドセット📖自尊心を傷つけずに他人からフィードバックをもらえる定型文

アメリカの会社を経営する二人の兄弟が提案する、創造的なチームを作るためのマインドセットとアクションリストがこの本に書かれている。これから紹介するアイデアは、以前参加したUXMilkFestのワークショップでも取り入れられていたものだ。

Q. 自尊心や自己防衛の感情に振り回されることなく、貴重な教訓が潜んでいるかもしれないメッセージに耳を傾けるのは大変。この問題を解決するいいアイデアは?

I like / I wish定型文を使って、建設的な批評をもらいやすくする

私達は誰でも、建設的な批評が必要だと直感的にはわかっている。それでも、フィードバックに耳を傾け、吸収するのは、難しいこともある。

この本に書かれているのは、「I like / I wish」という定型文を使って、建設的な批評をイノベーション・プロセスに取り入れるアイデアだ。

- I like~ いいと思う点は...
- I wish~ 希望を言うとすれば...

で始まる文章を使い、相手にフィードバックを述べることで、聞き手はそれらを貴重な教訓として受け入れる事ができる。

予め定型文を用意しておき、フィードバックをどのようにしてもらいたいかを相手に伝えるのは心理的安全性だったり、今後の関係構築を考慮したときにぜひ行うべきだと思う。

自分の場合、ちょっと言葉遣いの治安がよろしくない相手にアプリのデザインのフィードバックをもらいたいときは、こんなふうに口頭で聞いている。「今から初めて使う人になったつもりで、実況中継しながら、このアプリを使ってみてほしい」とか「あなたがもし〇〇さんだったら、どんなふうに感じると思う?」などなど。インタビューの議事録も、見る人を辛辣に攻撃しない構成に自然とまとまるようになる。

建設的なフィードバックに耳を傾けられることはクリエイティブなアウトプットを加速させてくれるはず

ちょっと言葉遣いの治安がよろしくない相手、と先ほど言ったが、相手が自分についてヒアリングしてくれる際、心地よすぎてついついオブラートに包まずにいいたい放題言ってしまうことがある。

フィードバックを与える側も、「I like / I wish」ルールを意識することが大事だ。自分が発言中に、「そもそもなぜこの発言を相手にすべきなのか」と目的を見失うことがなくなるし、フィードバックを受ける際の身構えをといてもらうほうが、自分にとっても相手にとってもよい時間を作れるはずだ。

自分や他人がどうやったらクリエイティブな状態でいられるか、という視点を再発見した本だった。

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