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『アウェイデイズ』

2020年9月9日:いよいよ来週10月16日に、新宿シネマカリテで公開。

1979年、ポストパンク時代のイギリスを舞台にした映画『アウェイデイズ』を試写で観てきた。毎週末、サッカースタジアムに通う労働者階級の北部の若者の物語がエコバニ、女医ディヴィジョン、ウルトラヴォックスなどのポストパンクにのって描かれる。まあ、あばれるあばれる。サッカー観に行ってるけど、「観に行って」なんか、いないだろ😆 「ここにいたくない」「このままじゃダメだ」という焦燥感、鬱屈をすべて野蛮なエクストリーム行為に注ぎ込んでる感。

実は年上の元カレ(イギリス人労働者階級出身)もこんな感じだったらしく、80年代初めはサッカー場で(当時の90年代よりも)乱闘やら逮捕やらフツーで自分も捕まった(けど、その後心を入れ替え大学に入った)と言っていたのを思い出した。

Ultravox!(要「!」マーク)の「ヤングサベージ」が頭で響き渡っている。劇中で何度も何度も「終わりなんだろ?」と問い続けるのは、実は彼らに、「始まり」があったからこそではないか。わかりあえなくても、ずっと続かなくても、そんなexperienceのすべてこそが青春なんだと思う、2020年夏の終わりの中年であった。

配布されたレジュメの中のツネグラム・サム氏の「劇中使用楽曲解説」がすばらしい👏👏👏 パンフレットにも掲載されるそうなので映画観た方は必読。「ポストパンク」って、単に曲のジャンルを言うんじゃなくて、こんな時代とか、閉塞感とか、脱出とか、やけっぱちとか、救済とか、世界観含めて全部だから好き。

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