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「男性はモヤモヤしてるんじゃないか?」という思いがわいてきた

前回夫の育休について書いたのだが、少し書き残しておきたいことがあったのでここに。
前回の記事はこちらから。


パパたちに交流の場を

男性の育児休職、私としてはとても良いと思っている。産後クライシスの回避、夫婦がチームになって強い絆が生まれる、互いの家事育児に自然と感謝するようになる、子供への愛情が深まるなど、総じて家庭円満方向に流れていく。だけど、実際に夫の育休を経験して気になった点がある。それは子育てが夫婦で完結してしまうこと。
どちらか一方に育児が片寄ると他者との繋がりを求めて外へ外へ出るようになる。地域の子育て広場やサークルだったり。実際私も第一子、二子の時は子育て仲間と繋がりたくて子連れで行けるヨガだったりリトミックだったりを探しだし、自分の息抜きと友だち作りを兼ねて通っていた。これが私的にはすごーく良いと思ってる。やっぱり子育てはマンパワーが重要。たくさんの人が関わるのが良い。それは大人にとっても子供にとっても。そして外へ出ていくことで自分の視野も広がっていく。子育てに関していえば自分が悩んでいたことがみんなも同じように悩んでいて安心したり、実は大した問題ではないと気づかせてもらったり。子育てじゃなくても、今までの生活環境だったら出会わなかったようなタイプの人とも話す機会ができたり。自分の生きてる世界は狭いなと実感できるいい機会だった。のだけれども、今回夫が育休を取って第一子、二子の時と比べて外に出ていくことが少なかったなぁと思う。いや、「双子」「コロナ禍」「3、4人目」という状況が多いに影響してるっていうこともあるのだけど、それを取り去ったとしても、夫婦の間で育児は完結して、なに不自由なく暮らせてしまうかもと思ったわけで。それでも私においては地域の月齢会(子供と同じ誕生月の親子が集まるグループ)に参加しようかなと動いたりしたのだけれども、夫にはそういったチャンスが本当にないなと実感した。月齢会に夫が行ってもいいのだけれども、参加してるのママしか見たことないよ。ハードル高すぎでしょ。子連れの教室とか講座もママ向けのものばかりで...これどうやってパパ友作るんだ?
パパが子供を連れて外に出ていける場がないのが問題な気がする。男性だってパパ友欲しくない?育児の悩みとか妻の陰口だってたまには言いたいだろうし、その時に同性と異性なら同性の方が気軽に話せるだろうし共感も多くて救われるだろうし。
夫がぼそっと「パパ友が欲しい」って言ったことがあった。子育てを通じて知り合って仲良くなった人たち、いわゆるママ友が私にはいる。ママ友を作れるチャンスはごろごろ転がっていて苦労した記憶はない。だけどパパたちには機会が無さすぎる。公の子育ての場はまだまだ女性がメイン。そこに男性が入っていくのも勇気がいることだと思うし、なにより同性の仲間が欲しいのではないかと思う。パパ向けの子連れ講座とか子育て広場とか、パパたちが繋がれる場所を増やしていくこと必要だなと思う。


モヤモヤを出していこう

4月、夫が育児休職から復職した。昨今の状況もありリモートワークが多い。5月、1ヶ月遅れて私が復職した。リモートワークができない職種なので出勤する。そうすると自ずと家にいる時間の長い夫に家事負担が多くかかるようになる。だけどこの状況は周囲からは見えてないし想像しにくいのかもと思う。職場では「4人の母大変だね~!」なんて声をかけてもらえるのだけど、私も含めて「父より母の方が大変」という感覚がみんなにあるような気がする。確かに「4人の母」は大変なんだけど、私から見ると夫がやってる「4人の父」も相当大変そうである。夫は頑張っている。仕事も育児も家事も自己研鑽も諦めたくない。でも持っている時間は限られているしすべてに全力投球はできない。そして、中途半端とは言わないが、どれも自分が満足できるほど力を注げない、独身の頃のように没頭できない歯がゆさを感じているのではないかなと勝手に想像している。なんとなく「男が仕事、女は家庭」の大前提があって、周囲から仕事優先を求められている空気を感じ、妻からは家庭優先を求められている空気を感じ、正に板挟み状態。不憫だなと思う。これって絶対うちの夫だけじゃないよね。
白状すると私はこれまで女や妻や母親の方がモヤモヤするって思っていたけど、最近は男や夫や父親も相当モヤモヤしてるなって感じてる。“一家の大黒柱”や“男は仕事”という価値観を残したまま家事や子育てという新な役割も期待される。どうしてもちぐはぐな部分が生まれて、そのちぐはぐは個人の裁量で何とかする、みたいな状況。
過渡期なんだと思う。男性の育児が一部では当たり前になっていて、家庭という“私”の部分はどんどん変化していってる。一方で仕事という“公”では男性と育児がまだまだ繋がっていなくて今まで通りの働き方を期待される。どうなるべきかということは分からない。だけどこれだけは言える。男性にはもっとモヤモヤを出していって欲しい。そのモヤモヤが社会の問題を解決する糸口になっていくと思う。

“男だから”…吐き出しにくいのかな…

夫がモヤモヤしてるような気がして男性、父親としての気持ちはどう揺らいでるだろうかと気になり手に取った本。父親である男性を取り巻いている現在の状況って私が思ってる以上にしんどいのかもと感じた。その大変さをもっと吐き出して欲しい。モヤモヤがエネルギーとなって変化が起きるのではないか。でも小さい頃から“男なら”と周りに言われてきたせいで吐き出しにくいという心理は少なからずある気がするし理解できる。
男なら泣くな、男なら弱音を吐くな、男なら我慢しろ…。
私もそういう風に思ってしまうこと今でもある。刷り込まれている。それでもやはり、男性たちが泣いて、弱音を吐いて、我慢しないでモヤモヤを放出していくことが、ましな社会へと繋がっていくのかなと思う。










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