星占いでよくある誤解

今日はメディアでよくある星占いにまつわるよくある誤解について書いていきたいと思います。
それから西洋占星術における太陽と月の役割について。

まず、よく言われる
「私、乙女座なんだ〜」
「今週の運勢第一位は、魚座で〜す⭐︎」
みたいなのは、太陽星座のことを言っています。

西洋占星術では基本的に10個の天体を見ていきますが、
一般的な星占いではそのうちのたった一つの天体しか使っていないということです。
太陽星座は重要ではあるのですが、太陽のみだと読み取れる情報はかなり限られてしまいます。
単純に考えても10分の1しか読み取れません。

とはいえ雑誌やテレビの星占いがそうなるのは無理もなくて、
太陽星座だけなら12通りで済みますが、太陽と月だけでも12×12=144通りもの組み合わせになってしまいます。
「今週の占いコーナー⭐︎」の尺に収まりきらなくなってしまうわけですね。

でも本来の西洋占星術なら、太陽だけじゃなく、
月・水星・金星・太陽・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星
計10個の天体を使用して個人の心理面、社会面、精神性etc.を見ていくことが可能になります。

あともう一つ、星占いでありがちな誤解について。

一般的な星占いだと、
「魚座のアナタはこんな性格!」
「今月の射手座の恋愛運は〜〜で、仕事運は〜〜で…」
などとよく言われてますよね。
でもこれはあまり正確ではありません。
太陽星座だけですべてを見ていこうとするからこうなるんですね。

というのも太陽が表すのは生まれ持った性格や、既にある内面的なものではなく、
その人が人生において発展していく方向性や創造性を表しているんです。
「あなたが天から与えられた本来の人生を充実して生きていこうとするなら、こっちの方向性で自分を伸ばしていくといいですよ〜」
みたいな感じです。

太陽の発達年齢域は26〜35歳。
大人になってからの天体です。
星占いが当たらないと思っている方の中には、この太陽星座にまつわる誤解に引っかかっている方もいると思います。
太陽星座は必ずしも今のその人の性格や内面を表しているわけではないですからね。

性格や内面、ということで言えばむしろ月の管轄になります。
月の年齢域は0〜7歳。モロ幼少期ですね。
人は覚えていなくても幼少期に強い影響を受けています。
トラウマや愛着問題などもすべてここに起因すると言ってもいいほど。
この頃に起きた出来事、記憶、捉え方などがその後の性格や内面を形作ることが多いです。全てではありませんが。
そういった意味で、性格や内面、日常の暮らしなどは月で見ていくことになります。

西洋占星術は占いをするためだけの道具ではなく、一つの知識体系のようなものです。
それは現代でも、というか、現代であればより一層、役に立つものです。別に占わなくたっていいんです。

太陽星座だけでは10個の天体のうち一つしか見れていないということ、
生まれ持った性格を表すわけではなく、主体的に発展させていくべき方向性を示していること。
この点を理解して、本来の「星占い」の奥深さに少しでも触れてもらえると幸いです。

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