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【アラフォーマラソン体験記】走るのを諦めない為に選んだ仕事

今回の記事は、30代半ばにダイエット目的で筋トレを始め、自分の体力を確認する為にジョギングをしてみたら走る楽しさに目覚め、マラソン歴8年を迎えた私がお題企画「#転職体験記」に参加する為に書いた特別編です。

私は2021年の春から倉庫でピッキングの仕事をしています。注文された商品のリストを持ち、バーコードを専用端末でスキャンしたら、棚へ行って商品をコンテナに入れ、台車に乗せて運ぶ作業を1日中繰り返しています。倉庫は広く、半日勤務のパートの方でも1万歩は歩いているので、フルタイムの私は2万歩は超えているはずです。最近は特に移動する範囲が広がり、大型の台車を使う機会が多いので運動量はさらに増えています。

この仕事を選んだのは「マラソンを続ける為の体力をつけたかったから」と言いたいのですが、一番の理由ではありません。接客をして一日中笑顔を保つ毎日に限界を感じていたからです。きっかけは「倉庫で働けば人と長時間話さなくて済みそうだから」というネガティブな理由でした。

コロナが流行り出す直前の2020年、ハーフマラソンにエントリーしていました。本当は5kmを全力で走って入賞を狙いたかったのですが、この頃の私はいつも「生きる意味」や「自分の価値」ばかりを考えていて、眠れない日々を過ごしていました。それでも走れば前向きな気持ちになれると信じたくて「速く走れないなら、長く走ってみよう!」と初めてのハーフにエントリーしたのです。ところが練習でも長く走れば走るほど、後悔や失敗ばかりが頭に浮かんで来て苦しくなり、当日も完走はしたものの気持ちは晴れないままコロナ渦に突入し、大会も次々と中止になりました。私はいつも大会を目的に走っていただけに、ジョギングをしても続きませんでした。それでも「いつかもう一度気持ち良く走りたい」この思いだけは捨てきれずにいました。

人が嫌いになったわけではなく、コロナ渦の前後にもたくさんの楽しい出会いがありました。指示を一度で理解出来なかったり、多くの作業を同時に出来なくなってしまっても働き続けて来られたのは仲間に恵まれていたからです。それでも、自分を責める思考が抜けずにいつも疲れていて、明るく振舞うのがしんどくなっていた時に今の倉庫の求人広告が目に留まり「もう接客は辞めて静かに働こう」こんなネガティブな理由で応募したにも関わらず、いざ面接で倉庫に入るとその広さにワクワクして来て「ここを1日中歩けば体力つくじゃん!またマラソン出来るかも!」なんて元気になって、面接担当の人にも積極的に質問をして採用されて、今年で3年目を迎えます。

結局、私がマラソン大会に再挑戦したのは2023年で入社から2年目、最後に大会に出て3年が経ってからですが、毎日たくさん歩いていたおかげかジョギングはすぐに出来るようになり、ハーフマラソンも再び完走出来ました。タイムは以前に比べるとまだまだ満足の行く状態ではありませんが「走るのが楽しい」とまた言えるようになり、こうして文章でも表現出来るのが本当に嬉しいです。今の職場でも仲間に恵まれつつ「話すのに疲れた」なんて、まだ時々贅沢な事を言っていますが「私語が多い」と言われがちな程度には元気なので、今の仕事もマラソンも続けていけるような気がしています。

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