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【もしベビ①】育児とストレス・マネジメント

経営学の知識は仕事と育児の両立にもめっちゃ使える!と感じています。経営学の修士号(MBA)と博士号(Ph.d.)を持って1歳児を育てているフルタイムワーキングマザーなのですが、専門知識に助けられることがしょっちゅうです。というか、知識なかったらテンパった生活を送っていたこと間違いなしです。でもそういう話をしてもあんまりピンと思ってもらえないので、具体的な思考回路を言語化してみようと思います。※前にブログに書いていたものの転載もあります。

「もしベビ」、1回目のテーマはストレス・マネジメント。

私が卒業した慶応ビジネススクールのMBAの授業にもストマネはありますが、この授業はMBAだけあって管理職として部下のストレスをどうマネジメントするかという内容でした。しかし、はじめての子育てをする私としては、自分のストレスをどうマネジメントするかが常にテーマです。というのも初めての育児は炎上系プロジェクト並みにストレスに満ちたものになることが想定できたし、そんなところに丸腰で突っ込めるわけがない。なので嵐の前(ニンプ期間)に出産後はどういう種類のストレスに見舞われるのか、それをマネージするためにはどうすべきかを考えていました。ただ、出産育児関係の情報は、個人の経験談はものすごく多い一方で一般化されたものが少ないため、出産する前(経験のない状態)で理解できたものはほぼ皆無。なので結果的には、丸腰のまま育児生活に突入してしまいました。その代わり、出産後しばらくは、自分のストレスゲージが上がるのはどんな条件下なのかを客観的に観察していました。

その観察の結果わかったのは、私のストレスゲージがあがるのは、ベビや夫といった環境要因ではなく、私の心理状態という内的要因であるということです。ベビは常に泣く。でもベビが泣いていても冷静に対処できるときと出来ないときがあるので、ベビそのものはトリガーにはなるけどストレスゲージがあがる直接要因ではない。では出来ないときに共通する要素は何かと考えたら、私が焦っているときや疲れているときだということが分かりました。であれば、私の心理状態を一定に保っておくことが、ストレスをコントロールする方法になるだろうと考えたのです。

コレをNioshなどが提唱しているストレス・モデルを使って説明しますと、まず、ベビや夫は環境要因(専門用語ではストレッサー)で、それが心理的負担になることをストレイン(ストレス反応)といいます。問題はストレッサーの存在自体ではなく、それがストレインにつながることが問題なのですね。なのでストレッサーをストレインにつなげないよう工夫をするんですが、これをコーピングといいます。で、コーピングには問題そのものを変化させようとする問題焦点コーピングと、ストレッサーの感じ方を変化させる情動焦点コーピングの2種類があり、私は(ベビは変化させられないから)情動焦点コーピングをすることでストレインを回避しようと考えているわけですね。

で、そのために役立っているもの。

①お花

もともと花を飾るのが好きですが、子育て中はお花を飾る余裕なんて無いかなーと思っていました。が、実際は逆で、お花を飾ったり愛でたりする心の余裕があるかないかで自分のストレス度合いを定点観測することができています。炭鉱のカナリヤのように、お花を見ても楽しいと思えなくなる、飾ろうという気持ちすらなくなると、危ない状態だと自覚できるので、適度な余裕を常に保つための状態の把握と早めの対策を心がけていました。仕事でも炎上系プロジェクトのときはメンタルを正常に保つ(本当にやばいときにそうと自覚できる)スキルが必要だと思いますが、それと全く一緒だと思います。

②頻度の高いベビグッズはいいものを使う

例えば赤ちゃん本舗の厚手おしりふき!ビジネススクールの同期の会社がこのおしりふきを製造しているということで、出産直後に大量に送ってくださいました。で、このおしりふきが超使いやすい!!それまで使っていた他メーカーのは使いにくくて、そうなるとオムツ換え自体がいやになるんですが、おしりふきに関するストレスがないだけでもオムツ換えにまつわる不快さは減ります。オムツ換えは頻度が高い作業なので、1回のストレス量が減ればトータルのストレスはかなり変化します。使いやすさのポイントは私の場合、1番目に厚み、2番目に含有水分量、3番目に面積という条件だということが分かりましたが、この商品は全ての評価軸においてレベルが高い。その分すごく重たいので携帯するのはちょっと辛いんですが、それでも出先の慣れないオムツ換え環境で使いにくいおしりふきを使うストレスを考えると、ずっとましです。たまに旅行先で切らしたりして他のメーカーの商品を使うと、めっちゃストレス感じます。

③複数のツールを使いわける(無駄にマルチ機能を求めない)

例えばBaby Bjornのベビーキャリア。これは生後1ヶ月から使える抱っこ紐で、逆に言うと小さいときしか使えない、つまりすぐにサイズアウトするベビーキャリアです。短い期間しか使えないものにお金使うのはもったいないなーと思い、最初は長く使えるベビーキャリア(Stokke)を購入して、それに新生児用付属品をつけて抱っこしようとしていたけれど、これだと生後2ヶ月未満のちっこいムスメがいまいち居心地が悪そうなので、ムスメの居心地が悪そうだと罪悪感が芽生えてお出かけへの心理ハードルが上がりました。でも実際には外出したほうが情報も学習機会も多いので、結果的に育児が楽になるんですよね。この時期に引きこもることの機会ロスを考えると、仮に数ヶ月しか使えないにしろ投資したほうが絶対にプラスだと思います。そのお出かけに関して、物理的に役立った以上に、心理的障壁を取り除いてくれたのが、このキャリアだったのです。私は生後5週間目からマドレボニータさんのバランスボール・エクササイズを受講するためにこれを使って外出しましたが、あのタイミングで外出しなければ自分の学習プロセスのスタートが後ろ倒しになったと思うので、お金で時間を買えたという感じがあります。ちなみにその後友人に譲っていただいたエルゴも愛用しています。で、それ以来たとえ短期間しか使えなくても、必要だと思うものは入手することにして、その代り誰かに譲ってもらえないか、自分が使い終わった後に譲れる人はいないか、を考えます。

④寝かしつけ必殺技

うちはバランスボールが夜の寝かしつけや夕方の愚図り対応に重宝しました。こちらも眠いときに愚図られるのは辛いし、ずっと抱っこしていると疲れるのですが、バランスボールがあると立っていなくていい分身体は楽だし、あやし作業そのものがダイエットにもなると考えることで前向きな気持ちで対処できるしで、非常に助かっています。なお私はギムニクオプティボールを使っていますが、透明のバランスボールはインテリアを破壊しなくてよいです。なお、必殺技におっぱいを使っていると母親しか寝かしつけできないコドモになってしまうので、もしパートナーも寝かしつけをできる状態を作っておきたいなら、最初はたいへんだけどおっぱいは封印したほうが長い目で見て良いです。

⑤知識

母乳育児はいろいろと大変だし痛いと聞いていたのですが、出産前に先輩ママさんからピュアレーン100をいただいたおかげでほとんど痛い想いをせずに済みました。同時期に出産していた若い女性が病院の授乳室でものすごく痛がっていたので、丸腰で挑まないための情報って大事だなと実感しました。切れてから対応するんじゃ遅いので、「切れないように対策すべし」という知識が事前にあることが、対策となりうるのですよね。


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